きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、歯科診療の現場で、治療の補助や口内の健康をサポートする国家資格「歯科衛生士」として働く方にお話を聞きました。

29歳/9年目(現職4年目)
せきれい歯科クリニック
歯科衛生士
子どもの頃の夢は?
いつも優しい叔母が看護師だったため、医療の仕事に興味を持っていました。
仕事についたきっかけは?
高校の担任の先生の奥さんが歯科衛生士をされていて、進路を決めるタイミングで「資格を取得することの強み」について話をしてくれました。求人がたくさんあり、将来結婚して子どもができた後も再就職がしやすいこと、夜勤もなく業務時間も安定していることに興味を惹かれて目指すきっかけになりました。
仕事内容は?
歯科医院で歯科医師の治療のアシスト、歯ブラシ指導や食生活を含めた生活習慣指導、歯石除去などを行っています。
現在の職場では患者さまとのコミュニケーションを大切にしているので、患者さまの情報や検査結果をもとにカウンセリングなども行っています。
1日の流れの例
8時50分 出勤
9時20分 朝礼
9時30分 午前の診療開始
13時40分 昼休憩
14時45分 午後の準備
15時 午後診療開始
18時30分 診療終了
18時40分 終礼、帰宅
朝礼では、その日の予約患者さまのチェックを行なっています。昼休憩は昼食をとった後、練習をしたり新人のスタッフに向けての指導を行ったりしています。
仕事につくために努力したこと
歯科衛生士の専門学校に通っていたのですが、勉強が1番大変でした。1年生の時は学科、2年生の時は実習、3年生の時は国家試験に向けての座学のカリキュラムになっています。実習の時は歯科医院で先輩の衛生士さんから教えてもらいながら業務をこなし、毎日レポートを書いていました。
3年生の時は国家試験に向けて、学校から帰った後も寝るまで勉強する日々。今でも国試の夢をみるほどです。勉強は大変でしたが、学校の先生は厳しい中でも親身になってくれる方が多く、みんなと同じ目標に向かって学んだ経験はよい思い出です。クラス全員で国試に合格できて、とても嬉しかったです。
仕事の楽しいところ・やりがい
現在の職場では担当制で患者さまをみています。自分の行った治療が追えるので結果が良くなっていると嬉しく自信にもつながります。
最初はあまり話してくださらなかった患者さまも長く関わらせていただくことで、打ち解けてよく話してくれるようになり、指名をしてくださる方もいます。試行錯誤しながらですが、患者さまの健康をサポートできることにやりがいがあります。
仕事の大変なところ
歯周病治療に力を入れている歯科医院に勤めており、日々自己成長させるための勉強が欠かせないところです。歯周病は重度になるにつれて患者さまの全身疾患、骨格、癖、筋肉、歯並び、生活習慣など多方面からみて原因を追求して改善に導いていきます。一つ一つ知識を身につけないと最終的なゴールがみえないので、知識習得のための勉強が欠かせません。
医療は新しい情報が次々と出てくるので常にアンテナをはっています。技術の再確認をしたり、セミナーを受けたりと大変ですが、今まで学んできたことと新しい知識が繋がることもあり面白いです。
将来の目標や夢は?
歯周病やむし歯にならないためには、何より「予防」が最も大切です。以前に口腔筋機能訓練(正しい舌の動きや正しい口のまわりの筋肉の動きを覚えていき習慣化し、正しく機能させる訓練)について少し勉強したことがあります。胎児の姿勢もお口に影響してくるため、マイナス0歳からの予防が必要です。
幅広い年代に対して全身の健康を含めて、予防を地域の方に伝えていきたいです。
将来この仕事につきたい人へ
日々の診療と自己成長のための勉強の両立が大変ですが、学んだことは必ず患者さまや自分へのプラスになります。自分なりのやりがいを見つけて仕事をしていただけたらと思います。
歯科医院は求人も多く、女性は出産後も再就職がしやすい職業です。自分に合ったワークライフバランスがとれる職場をみつけて、ぜひ歯科衛生士を続けていってください。
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