きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、クルマの故障や事故・トラブルの現場で救援業務にあたる「ロードサービス隊員」です。バッテリー上がりやキー閉じこみ、エンジントラブルなど、さまざまなトラブルに対応する、クルマの救世主にお話を聞きました。

29歳/4年目
JAF(日本自動車連盟) 愛知支部
ロードサービス隊員
子どもの頃の夢は?
体を動かすことが好きだったので、スポーツ選手になりたかったです。小学生の頃は空手・野球をしており、将来はプロ野球選手になるのが夢でした。
仕事についたきっかけは?
小さな頃から大好きだったクルマやバイクの知識を、人助けに役立てることができるお仕事だったからです。また、バイク・クルマ・トラックなど、さまざまな車両の救援現場に出動するため、たくさんの車両に触れられ、幅広い知識を身に付けられるのも魅力でした。
仕事内容は?
ロードサービスとは、各地で発生するクルマのトラブル現場まで駆けつけ、救援作業を行うお仕事です。早番・遅番・夜勤の三交替制で勤務をしています。
主な救援依頼の内容
① バッテリー上がりの対応
クルマのバッテリー電圧が低下しエンジンが掛からなくなった場合は、応急始動用バッテリーを接続し、エンジンを始動します。
② パンクの対応
タイヤに釘などが刺さった簡単なパンクの時は、その場で応急修理を行います。応急修理ができない場合はスペアタイヤに交換します。
③ キーの閉じ込みへの対応
鍵を室内に入れたままドアの鍵が掛かってしまった時は、特殊な道具を使用してドアを開ける作業をします。
④レッカー対応
事故や故障などで走れなくなったくるまは、レッカー車でけん引し、修理工場などに運びます。
ある1日の流れ
9時15分
バッテリー上がり作業
9時50分
パンク応急修理作業
10時30分
交通事故車両のけん引
12時
食事休憩
13時
キー閉じ込みのドア解放作業
17時
基地に帰り、1日の作業の日誌入力
17時30分
終業
1日の救援出動は、多い時で15~20件、少ない時で4~5件、平均7~8件くらいです。特に夏と冬、お盆や年末年始の長期連休周辺の救援要請が多いです。
現場では応急処置に加え再発防止のためのアドバイスもおこなっています。また、トラブルのあった箇所以外も点検し、アドバイスを実施しています。
トラブルを未然に防ぎ安全にドライブを楽しんでいただくために、エンジンオイルやバッテリーなどの消耗品は定期的に交換することと、1か月に1回を目安にタイヤの空気圧を点検していただきたいです。
仕事につくために努力したこと
私の場合は、もともとクルマに興味があったということもあり自動車整備の学校へ通っていました。その時に学んだ知識は今とても役に立っています。しかし、それ以上に「困っている人の役に立ちたい」という思いが何より大切だと思います。
また、暑い時も寒い時も、いつでもトラブル現場に駆け付けて迅速な対応ができるよう体調管理には人一倍気を使っています。
仕事の楽しいところ・やりがい
困っているドライバーの役に立てた時は、大きな達成感を感じます。
小さなお子さまを車内に残したままキーの閉じ込みをしてしまい、救援依頼をいただいたことがあります。現場で対応をし、ドアが開いた時のお母さまの感謝の涙は忘れられません。日々の救援業務でいただける「ありがとう、助かったよ!」の言葉がとても嬉しく、仕事の励みになっています。
仕事の大変なところ
救援現場では、どこが故障しているか、どうすれば故障が解消するかなど、冷静な判断が求められます。特に危険な道路上での立ち往生など、人命に関わる場合もあり、作業のスピードと判断力が大切になってきます。
将来の目標や夢は?
JAFは交通安全を推進する団体です。私も職員の1人として、日々の救援業務に迅速かつ丁寧に向き合うことで、日本中のドライバーが安全に楽しくクルマに乗れるよう頑張っていきたいと思います。
将来この仕事につきたい人へ
JAF隊員は、クルマを通じて世の中の役に立てるやりがいある仕事です。もちろん大変なこともありますが、お客さまからの「ありがとう」の言葉が大きな原動力になっています。
これを読んでJAFのロードサービスのお仕事に興味が湧いた方、将来一緒に働けることを楽しみにしています!
この記事の感想や「こんな人の話を聞きたい!」「こんな仕事に興味がある!」自薦・他薦問わず「この人にインタビューしてほしい!」など。みなさんの声をお待ちしています。
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