きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、読者アンケートでリクエストのあったメイクアップアーティストです。ブライダルヘアメイク事務所に所属する方に話を聞きました。
24歳/4年目
ブライダルヘアメイク事務所
「Pilgrim」(ピルグリム)
この仕事を選んだ理由は?
子どもの頃からメイクに興味があり、高校時代にはアイドルに夢中になっていました。メイクアップアーティストになれば、「両方の『好き』をかなえられる!」と思ったのがきっかけです。高校卒業後は美容専門学校に進学しました。
進路選択にあたって調べてみると、タレントなどのヘアメイクさんは正社員ではなく、非正規雇用の場合が多いと分かり、将来を考え直すことに。ブライダルのヘアメイクを中心に、幅広い経験を積みたいと思い、現在の会社に就職しました。気が付けば「アイドルが好き」という気持ちは消え、今は「ヘアメイクが好き」という気持ちが大きくなり、楽しく働いています。
仕事内容は?
結婚式での新郎新婦のヘアメイクやアテンド(お世話やサポート)などを行なっています。挙式や披露宴では新婦のそばで、メイクを直したり、座ったり立ったりする際のサポートをしています。
ある日のスケジュール
※結婚式のある日
8時
会場入り、メイク準備
8時30分
新婦のヘアメイク
(新郎のヘアメイクをすることもあります)
9時15分
写真撮影などのフォロー
11時
挙式のアテンド
挙式終了後、新婦のヘアチェンジなど
11時30分
披露宴のアテンド
中座のタイミングでお色直し
14時
披露宴終了
メイク道具やドレスの片付けなど
15時
退勤
結婚式の入っていない日は、担当のお客様とメール打ち合わせなどを行っています。
ブライダルの仕事以外にも、雑誌の撮影やファッションショーの仕事でヘアメイクをすることもあります。
仕事に就くために努力したこと
どちらかと言うと、この仕事に就いてからの方が努力したかもしれません。入社してすぐは先輩に付いてヘアメイクの技術や現場での立ち回り方を学び、1年後からは1人で現場を担当するようになりました。会社の考え方でもありますが、ヘアメイクの技術はもちろんのこと、人間性の向上も心がけ、日々、先輩から学んでいます。
新婦の姿勢や表情などのささいな変化に気づいて対応したり、話し方や言葉の選び方などを工夫したり。心地よく過ごしてもらうために自身がどう振る舞うべきかを考え、行動しています。会場のスタッフとのコミュニケーションも大切にしていて、「またこの人にお願いしたい」と思ってもらえるメイクアップアーティストを目指しています。
仕事の楽しいところ・やりがい
自分の技術で、目の前の人に喜んでいただけることがうれしいです。また、結婚式の間、新郎新婦サポートをしながら、感動を共有できるのも、この仕事ならではやりがいではないでしょうか。式が終わった後に、メールや直筆のお手紙をいただくこともあり、自分の提供したサービスが本当に喜んでもらえたのだと実感し、大きなやりがいになっています。
リゾートウェディングの仕事で沖縄などの遠方に出張することもあります。いろいろな土地を訪れ、気候によって変わるヘアメイクを学び、研究できるのも楽しいです。
仕事の大変なところ
一生に1度の結婚式では、失敗が許されません。また、メイクのトレンドは日々変わっていくので、常に勉強し続けていかなければいけないのは大変だと思います。
今後の目標は?
さらに技術を磨き、指名してもらえるメイクアップアーティストになること。そして、後輩を育成していくことが目標です。
この仕事を目指す人へ
メイクアップアーティストの仕事は、体力的に大変なこともあります。でも、それ以上に目の前の人に喜んでいただけて、自分の好きなことを仕事にできているのはとても楽しいです。ぜひ、「好き」の気持ちを大切にして頑張ってください。
文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部
この記事の感想や「こんな人の話を聞きたい!」「こんな仕事に興味がある!」自薦・他薦問わず「この人にインタビューしてほしい!」など。みなさんの声をお待ちしています。
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