【お仕事インタビュー】メーカー商品企画

【お仕事インタビュー】メーカー商品企画

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きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。

新商品を企画し世の中に送り出す「商品企画」。会社や扱う商品によって専門性の有無や業務、仕事の範囲は大きく変わります。今回は、日用品を扱うメーカーのアウトドア部門で商品企画を担う方に話を聞きました。

仕事内容は?

商品を考案し納品するまでのディレクションをおこなっています。例えば、来年作るものに対して見積もりを取り、発注数を確定し、サンプルを確認して仕様やパッケージを決め、バイヤー(仕入れ担当者)さんに送り出すまでを担当します。

部署全体で年間300アイテムの新商品を作っており、その中で私は20アイテムほどを担当しています。

ある日のスケジュール

8時30分
ラジオ体操・朝礼
メールチェック

9時
パッケージデザインの依頼書まとめ
(挿入写真の指示やキャッチコピーの作成などをおこないます)

10時
サンプルの最終確認と発注
(海外の協力工場から送られてきたサンプルの修正箇所をチェックした後、製品デザイン部の上長に確認をおこない、工場に生産の依頼をします)

12時
お昼休み

13時
注文書の作成

15時
展示会のレポート作成
(新商品の情報収集のために行った東京の展示会のレポートをまとめます)

17時30分
退社

日によって業務は大きく異なり、バイヤーさんや海外の協力工場と商談する日もあれば、展示会で終日外出していることもあります。

仕事の楽しいところ・やりがい

作っている過程も楽しいですし、自分の頭の中にあったものが形になってお店に並ぶことは感慨深いです。

作っている過程も楽しいですし、自分の頭の中にあったものが形になってお店に並ぶことは感慨深いです。化粧品やお菓子のパッケージを見て、「これ、使えるな」と思ったり、市場調査でさまざまなお店をまわり、競合の商品を見たり。日常生活の中でも自然と仕事のアンテナが立ってしまっています。

仕事の大変なところ

自由度が高い分、責任が大きいことです。形、色、材質など、すべて先頭に立って決めており、自分が方向性を決めないと全く進みません。こだわり過ぎると納期も遅れてしまいます。売れるものを作るために、コストとのバランスも考えながら、スピード感を持って動くようにしています。

子どものころの夢は?

ピアノを習っていたころはピアニストに、バドミントンをしていたころはバトミントンの選手になりたいと思っていました。夢はその時々で変わっていましたが、よく言えば目の前のことに全力で打ち込んでいたのかもしれません。

この会社を選んだ理由は?

大学で中小企業論のゼミを専攻しており、ゼミの中で、今の会社が取り上げられていて、自分の出身地である新潟県に本社を置いていたことで興味を持ったのがきっかけです。日用品を扱う会社で商品点数も非常に多く幅広いことから、「これだけたくさんの商品があれば、飽き性の私でも長く、楽しく働けるかな」と思い、Uターン就職で入社を決めました。

仕事につくために努力したこと

新卒で入社した社員は、スーパーや百貨店、ホームセンターなどをまわる営業を担当します。私も最初の5年は東京で営業をしていましたが、既存の商品だけを売るのが物足りなくなり、企画部に対して「もっとこんな商品を作って欲しい」と要望を何度もあげていました。

その中で、「インフルエンサーの方とのコラボ商品を作ったら面白いのではないか」と考えて企画部に要望を出したのですが、私があまりに熱心に提案をするので渋々OKを出してくれました。

実際にインフルエンサー本人を本社に招いてディスカッションをし、一緒に5点の商品を開発しました。この時、営業をしながら初めて商品開発にも携わったのですが、インフルエンサーの方が発信してくれたこともあり、発売1日目で新商品のフライパンが200個売れました。今年で発売4年目になりますが、フライパン単体では6,000個、シリーズ累計で2万個以上販売されています。その方のファンから喜びの声も届き、「私のアイデアは間違っていなかったのだ」と思えてうれしかったです。

写真:印度カリー子×パール金属コラボグッズ↑写真:印度カリー子×パール金属コラボグッズ

この出来事がきっかけで本格的に企画をやりたいと思うようになり、異動しました。

今後の目標は?

見た時、手に取った時、そして使った時に、人の心を動かすものを作りたいです。商品を通して「これがあったら〇〇できる」と想像したり、気持ちが明るくなったり。そんなものを世の中に送り出していきたいです。

写真:aprire(アプリール)↑写真:aprire(アプリール)

最近では、新しく女性向けのアウトドアブランドを立ち上げました。キャンプ用品のメインは男性向けですが、ピクニックや公園グッズを購入する時、実際にお店に足を運んで商品を選ぶのは女性の方が多いです。女性目線で欲しいと思える商品ラインナップ、女性の気持ちを動かす商品を作っていきたいです。

商品企画を目指す人へ

私の場合は、普段から競合商品を見るのはもちろんのこと、美術館や博物館に出かけたり、舞台を鑑賞したりするなど、心を動かす体験すべてが仕事に繋がっていると思っています。そのため、幅広い分野に興味をもつことを心掛けています。

私自身もともと特別なスキルがあったわけではないですし、商品企画を目指していたわけでもありません。気が付けばこの仕事をしていて、今は楽しくやりがいを持って働くことができています。何が自分の将来に繋がるかは分かりませんが、まずは目の前の与えられた課題に対してベストを尽くしていくことが、やりたいことを叶える近道になるのではないでしょうか。

文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部

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