スクールカウンセラーの仕事とは? 学校で子どもの心に寄り添う専門職

スクールカウンセラーの仕事とは? 学校で子どもの心に寄り添う専門職

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きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。 

今回は、読者からリクエストのあったスクールカウンセラーの仕事です。なかでも、名古屋市内の小中学校でスクールカウンセラーとして働く方へインタビューし、子どもたちや保護者の心に寄り添い、学校生活を支える仕事の魅力と、そのやりがいについて語ってもらいました。

中田百香さん

中田百香さん

27歳/3年目

なごや子ども応援委員会

高校生の頃、スクールカウンセラーによる座談会に参加したことがきっかけで、この職業を知った中田さん。大学・大学院で学びを深め、現在は常勤のスクールカウンセラーとして活躍しています。

中田百香さん

大学に進学した直後は、スクールカウンセラーになろうとはあまり思っていませんでした。でも勉強していくうちに、自分が学んできたことを生かせる仕事に就きたいと思うようになり、大学院に進んでこの道を選びました

仕事内容は?

『個別の相談だけでなく、授業をしたり、朝の見守りをしたり、学校生活に溶け込みながら幅広く子どもたちと関わっています』

中田百香さん

個別の相談だけでなく、授業をしたり、朝の見守りをしたり、学校生活に溶け込みながら幅広く子どもたちと関わっています

名古屋市が行っている、さまざまな悩みや心配を抱える子ども・保護者を総合的に支援する制度「なごや子ども応援委員会」において、スクールカウンセラーをしています。 

主な業務は、相談室での個別面談です。児童や生徒本人が悩みを話しに訪れることもあれば、保護者の方が子どもとの関わり方について相談に来ることもあります。また、さまざまな事情で教室に入れない生徒の対応も行います。 

面談以外にも、「心の授業」を担当。ストレスマネジメントや友達との関わり方のスキルなど、心理の専門知識を生かした内容を、学活や総合の時間に伝えています。 

そのほか、毎月発行する「スクールカウンセラーだより」の作成や、朝の登校見守り、校内の情報共有会議への参加など幅広く活動しています。 

主な業務の流れ

🕗8:00   出勤、朝の登校見守り
🕙10:00 保護者面談、または不登校児童・生徒の面談
🕛12:00 昼休憩(昼休みに面談が入ることも)
🕐13:00 小学校のスクールカウンセラーとの情報共有、面談記録の作成
🕒15:00 授業後の生徒面談
🕓16:00 担任の教員との情報共有
🕔17:00 面談記録の作成、退勤 

この仕事の楽しいところは? 

子どもたちの日常に近い場所で関われることです。病院やカウンセリングルームとは違い、学校では相談の場面だけでなく、普段の生活の様子も見ることができます。

子どもたちの日常に近い場所で関われることです。病院やカウンセリングルームとは違い、学校では相談の場面だけでなく、普段の生活の様子も見ることができます。

中田百香さん

相談室ですごく深刻な悩みを相談してきた子が、体育の授業で一生懸命に取り組んでいたり、美術の授業では素敵な絵を描いていたり。相談する場面だけではなく、明るく過ごしている普段の様子も見ることができます

また、個別面談を必要としていない児童・生徒とも関われることも、この仕事ならではの楽しさです。子どもたちの変化や成長を間近で感じられることが、大きなやりがいになっています。みんなの前で見せる顔と、一対一で話すときの顔。その両方の側面をフォローしていけるのは、スクールカウンセラーならではだと感じています。 

この仕事の大変なところは?

児童・生徒本人を支えたいという思いは、保護者の方も、教員も同じ。でも立場が違うと、「こうなってほしい」という方向性が異なることもあります。

中田百香さん

児童・生徒本人を支えたいという思いは、保護者の方も、教員も同じ。でも立場が違うと、「こうなってほしい」という方向性が異なることもあります。そこをうまくまとめていくのが難しいですね

支援の方向性を合わせるために意識しているのは、それぞれの立場を明らかにすること。「自分はこういう側面でフォローします」と役割を整理しながら話し合うことで、考え方が違っても1つの支援としてまとまっていけるよう心がけています。 

また、子どもたちとの距離感も難しいポイント。学校は日常生活の場だからこそ、入り込みすぎず、でもしっかり寄り添っていると感じてもらえるバランスが求められます。最終的には、子どもたちが自分の力でやっていけるようになることが大切です。そのサポートをする立場として、手を引っ張りすぎないように意識しています。 

この仕事につくための努力

スクールカウンセラーになるには、公認心理師や臨床心理士といった資格が必要です。

中田百香さん

スクールカウンセラーになるには、公認心理師や臨床心理士といった資格が必要です。私は名古屋市立大学大学院を修了し、受験資格を得て臨床心理士の資格を取得しました

臨床心理士の資格を取得するには、日本臨床心理士資格認定協会が指定する大学院を修了必要があります大学院入試も大変でしたし、試験自体は就職してからあったため、1年目は働きながら勉強する日々でした。また、現場経験が少ない中で、スクールカウンセラーの仕事や学校組織について勉強しながら働くことを意識していました。 

今後の目標は? 

心理士としてはまだまだ初心者。一人ひとりと向き合い、丁寧に話を聞く技術を、これからも高めていきたいです

中田百香さん

心理士としてはまだまだ初心者。一人ひとりと向き合い、丁寧に話を聞く技術を、これからも高めていきたいです

学校という特殊な環境でカウンセリングを行うからこそ、相談しに来てくれた子が何に悩んでいて、どうなっていくといいのかを捉えて、担任の教員やご家族にわかりやすく伝えて協力関係をつくっていくスキルやカウンセリングの質を高めていきたいです。 

この仕事をしてみたい人へ

スクールカウンセラーは、ただ話を聞くだけの仕事ではありません。聞いた話をもとに見立てを行い、周囲と連携しながら支援を進めていく力も求められます。また、自分とはまったく違う考え方を持つ人の話に寄り添う場面も多いため、さまざまな考えに興味を持ち、尊敬の気持ちを持って接する姿勢が大切です。 

そして、相談を受ける側だからこそ、自分自身の心の健康を保つことも重要。セルフケアの力も、ぜひ大切にしてほしいです。 

文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部

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