【FPに聞いた】知らないと損する?!子育てに関するお金の話

【FPに聞いた】知らないと損する?!子育てに関するお金の話

私たちの生活、子育てに密接に関わってくる「お金」の問題。コロナ禍で生活スタイルが変わり、お金に対する意識が変わってきたという人もいるのではないでしょうか。
今回は、全国で「子育てとお金の教室」を開催する、ファイナンシャルプランナーの鶴田大介さんにお話を伺いました。

ファイナンシャルプランナー 鶴田大介さん

お金に関しては、知らないと損することがたくさんあります。
そんなお金にまつわるお話「子育てママの金融知識を底上げして日本の老後不安をゼロにする」をミッションに、「貯蓄する意義」を伝えるセミナーを全国各地で実施しています。

基礎の基礎!もらうべきものは?

子どものいるすべての家庭でもらえる児童手当はもちろんのこと、認可外保育園の補助金、学習塾代に関する補助金など。子育てに関する助成金や補助金は数多くあり、申請するだけでもらえます。逆に自分で手続きしないと、給付されません。
子育てには何かとお金がかかるので、知らないことでもらい損ねないようにしましょう。
自治体が独自で出している補助金、助成金がたくさんあります。あらかじめ、ご自身の住んでいる自治体のホームページや広報誌の情報はチェックすることをオススメします。

例えば、児童手当の総受取額は、子ども1人あたりで約90~200万円になります。子どもの将来の教育費も、児童手当をコツコツ貯めることで、その多くを準備できますよ。

将来のためにコツコツ貯金……

「今キツい」そんなときは?

もし、今一時的にキツい状況になっていたとしても、やれることはたくさんあります。
家計を見直すときは、大きな支出から手を打つのがポイント。
一般的に、家計の中で支出が多いのは以下になります。

  1. 住宅ローン・賃料
  2. 保険
  3. カード
  4. 税金
  5. その他

例えば、賃貸物件の家賃に関しては交渉すれば安くなることもあります。
住宅ローンに関しては、手続きをすれば返済期間の延長や、一時的な返済猶予も可能。何もしないで延滞すると、延滞損害金がかかるだけでなく、その後の金利優遇も受けられなくなってしまいます。
もし、貯蓄型の生命保険に加入している場合は「契約者貸付」というしくみを利用して、お金を引き出すことができます。

他にも、国民健康保険料、介護保険料、国税、地方税、電気・ガス・水道代の支払い猶予を受けられるケースも。お住まいの自治体のホームページなどを確認してみましょう。あくまで「猶予」ですが、当面の危機はこうしたものを工夫して乗り越えることもできます。
直近で困っているわけではないけど…という場合も同様です。家計や将来のお金について考える時は、まずは「大きな支出」からチェックをしていきましょう。

お金の不安、やることは2つだけ

「人生100年時代」、「老後資金は2,000万円必要」など、お金に関するさまざまな情報が飛び交っています。ただでさえ、住宅ローンや子育てにお金がかかるときに「貯蓄をしましょう」といわれても「そんなの無理!」となってしまいますよね。
将来に対して「不安」をもつのは、「分からない」ことからくる漠然としたものではないでしょうか。不安を解消するために、やるべきことは2つだけです。

  1. 現状把握
  2. ゴールセッティング

まず今の家計の「①現状把握」をすること。そして、いつまでに・いくら・何のためにお金を節約して貯めて増やして育てていく「②ゴールセッティング」が最重要ポイントです。
私たちは「100年カレンダー(R)」というものを使って、現状把握とライフイベントに合わせたゴールセッティングのご提案をさせていただいています。
どんな形であれ、今の収入がどれだけで、何にお金を使っているのかの「現状把握」。そして、将来のお子さんの成長や家族のライフイベントにかかるお金を視野に入れた「ゴールセッティング」をします。可視化することで、漠然とした「不安」から「今何をすべきか」がはっきりしますよ。

お金の価値は変わっている?!

お子さんの教育資金を貯めなければ!と考えた時、費用はいくらかかるでしょうか?

幼稚園~高等学校までの15年間の教育費

  • すべて公立だった場合…541万円
  • すべて私立だった場合…1829万円

出典:平成30年度文部科学省「幼稚園3歳から高等学校」第3学年までの15年間の学習費総額

大学に進学すると、さらに教育費がかかります。

国立・私立大学 初年度納付金の目安出典:文部科学省「平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」「国公私立大学の授業料等の推移」をもとに作成
※施設費、実習費、諸会費などが徴収されることもあります

大学の授業料に関しては、年々値上がり傾向。30年前と比べると、国立大学で約20万円/年、私立大学の平均で30万円/年以上も上がっています。
つまり、今の試算で「大学進学資金を○○円貯める」と決めても、将来のお金の価値が違っている可能性があります。お金の価値を守り抜くためには、これからの時代、投資・運用が不可欠です。リスクを取ることがリスクではなく、今やリスクを取らないことがリスクかもしれません。

お金の価値は変わっている?

最後に

生活や子育てにかかるお金の問題は、「知らない」「分からない」ことで損をしたり、余計な不安を感じたりすることも。
まずは、新しいお金のルールと正しい知識を身につけることが大事です。自分自身で学ぶことも大事ですし、プロに相談するのもオススメですよ。

ファイナンシャルプランナー 鶴田大介さん
株式会社インピースデザイン 鶴田大介さん

ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、相続診断士、子育て診断士
愛知大学オープンカレッジ非常勤講師(金融リテラシー)
全国で「子育てとお金教室」を開催中

文:三輪田理恵

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