出産でもらえるお金は?妊娠中は?正社員・扶養の違いを解説

出産でもらえるお金は?妊娠中は?正社員・扶養の違いを解説

妊娠すると新しい命を授かった喜びとともに、自分の体調の変化や仕事や生活のこと、出産にいくらかかるかも心配になりますよね。出産にあたり、もらえるお金はいくつかあります。ただし出産でもらえる助成金は、働き方等によりさまざま。申請しないともらえないお金もあります。
自分の働き方では、どんな助成金や制度が活用できるのか、出産でもらえるお金や制度について、この機会にしっかり整理しておきましょう。

出産でもらえるお金は?

出産時に活用できる助成金や制度は、「出産手当金」だけではありません

出産時に活用できる助成金や制度は、「出産手当金」だけではありません。自分が働いているのか、パートナーの扶養なのかで使える制度は異なるものの、一般的な制度は以下の6つです。

  • 出産育児一時金
  • 出産手当金
  • 育児休業給付金
  • 高額療養費
  • 医療費控除
  • 自治体による助成

働き方別に、対象となる制度と制度の詳細を次章で解説します。

扶養で貰えるお金、パートでは?

出産に関する助成は複数ありますが、働き方により使える制度が異なります

出産に関する助成は複数ありますが、働き方により使える制度が異なります。
ただし、パートナーの扶養に入っている専業主婦は、全くもらえないというわけではありません。
扶養、パートやアルバイト、正社員や派遣社員のケースごとに対象となる制度をまとめました。

働き方別:出産でもらえるお金

出産でもらえるお金専業主婦パート会社勤務
出産育児一時金
出産手当金×
育児休業給付金×
高額療養費
医療費控除
自治体による助成

注)〇…対象・△…条件あり・×…対象外

出産育児一時金

出産育児一時金は、出産時に健康保険組合からもらえるお金です。
扶養者も健康保険組合に加入していれば対象となります。
支給を受けるためには、医療機関を通じて手続きする方法や健康保険組合を通して手続きする方法などがあります。手続き方法については医療機関によって異なりますので、事前に受診している医療機関に確認しておきましょう。
金額は1児につき42万円です。(※1)
出産育児一時金には直接支払制度という仕組みがあり、病院の出産費用の支払いに充当することができます。例えば、出産費用が50万円だった場合には直接支払制度を利用すると医療機関の窓口で支払うのは8万円のみです。

計算式:出産費用50万円-出産育児一時金42万円=窓口の支払額8万円

一方、出産費用が42万円以内であった場合には出産後に健康保険組合にて申請することで差額が支払われます。(※2)

出産手当金

出産手当金は、出産のために仕事を休む期間の給与の補填として支給される手当です。
支給の対象は、健康保険組合に加入している被保険者本人のみです。扶養に入っている専業主婦や扶養内のパートの方などには支給されません。(※3)
ただし扶養外でパート勤務している場合は、勤務時間等の条件を満たせば支給の対象です。支給条件などを事前に勤務先や健康保険組合に確認しておくことをおすすめします。

育児休業給付金

育児休業給付金は、育児休業中の給与を補填するために雇用保険から給付されます。
扶養の有無に関わらず、雇用保険に加入し、勤務条件などの要件を満たした場合に受給できます。パートの場合でも、一定の要件を満たせば育児休業給付金を受取ることができます。
最近では男性の育休取得も増えており、専業主婦ママの場合でも、会社勤めのパートナーが育児休暇を取得するケースも増えてきているようです。
育児休業については、令和4年10月より制度改正が行われる予定です。(※4)
育児休業の分割取得や産後パパ育休制度の導入など、育児休業がより取得しやすくなりそうです。

高額療養費制度

高額療養費は、1ヶ月間の医療費が定められた限度額を超えた場合に、限度額を超過した金額が払い戻される制度です。
年齢や給与水準により限度額が決められています。(※5)
加入している健康保険組合にて手続きが必要です。

日本では、出産は医療費として認められておらず、医療費を対象とする高額療養費は通常分娩には使えません。保険適用外となる自然分娩や無痛分娩などの費用は高額療養費の対象外です。
一方、健康保険が適用される帝王切開での出産は、高額療養費が利用できます。
ただし、帝王切開の場合も、出産にかかる手術費や入院費など医療行為のみ対象で、食事代や差額ベッド代は自己負担です。高額療養費の対象ではありません。
もう1つ高額療養費の対象となるのは、妊娠中のトラブルによる入院。妊娠中に切迫早産などのトラブルで入院をした場合は、その費用は高額療養費の対象です。
通常の妊婦健診は保険適用外ではあるものの、つわりによる入院や妊娠高血圧の治療、切迫早産・切迫流産などの治療は保険の対象になります。(※5)

医療費控除

医療費控除は、家族全員の1年間分の医療費合計が10万円を超える場合に一定の所得控除が受けられる制度です。
働き方に関わらず、確定申告をすることで払った所得税の一部が戻ってきます。
医療費控除の計算式は下記の通りです。

医療費控除の対象金額=
実際に医療にかかった費用の合計金額―保険などで支給された手当―10万円※5

戻ってくる金額の目安は、医療費控除の対象金額×所得税率。ここでも、対象となるのは医療費として認められるもののみです。
以下のような費用が医療費として認められます。

  • 妊婦健診費・分娩・入院費
  • 診療・治療費(不妊症の治療費も含む)
  • 通院にかかった交通費や出産時に利用したタクシー代等

詳しくは、国税庁のホームページに記載されています。(※6)
妊娠・出産には様々な助成金があるとはいえ、出産前後の年は医療費がかさみます。
産後間もない時期で確定申告が出来ない場合でも、最長5年まで遡り申告可能。(※7)
医療費控除を受けるために、出産前後の年の領収書は保管しておくようにしましょう。

自治体による助成

少子化対策の一環として、出産や子育てに対して各自治体が独自に行っている助成やサービスがあります。
いくつか事例をご紹介します。

「第三子誕生祝金」(東京都練馬区)

練馬区内にお住まいで第三子を出産した場合、出生した児童一人につきに10万円の祝い金が支給されます。※8

「出産祝い金」(埼玉県ときがわ町)

ときがわ町に1年以上居住などの条件をもとに、生まれた子一人につき5万円の祝い金を支給。※9

「3キュー子育てチケット」(埼玉県)

第三子以降の子どもが生まれた世帯を対象に、様々な子育てサービスに利用できる「3キュー子育てチケット」5万円分を支給。※10

「チャイルドシートの購入補助金」(和歌山県串本町)

養育する児童が使用するチャイルドシート購入者に対して販売価格の1/2の金額を補助(上限1万円)。※11

こちらでご紹介した内容は一例で、他にも各自治体でさまざまな取り組みが行われています。
このような制度を利用するには、自ら申請が必要な場合が多いです。ご自身がお住まいの地区でも独自の助成やサービスがないか、自治体のホームページなどで事前にチェックしておくとよいですね。

妊娠中にもらえるお金は?

妊娠中に活用できる助成は、「妊婦健診費用助成」です。

妊娠中に活用できる助成は、「妊婦健診費用助成」です。
「妊婦健診費用助成」は妊婦健診に利用できる助成で、自治体で補助券をもらい病院で使用します。
「妊婦健診費用助成」を使うには、妊娠が分かった時点でお住まいの地区で妊娠の手続きをしましょう。母子手帳の交付や子育て情報の案内とともに補助券を受け取ります。
妊婦健診の補助券は、働き方を問わずもらえるもの。かかりつけの婦人科で妊娠が確定したあとに、自治体の窓口で発行してもらいます。
あくまで補助券なので、健診の全額が無料になるわけではありません。妊婦健診は病院の規模や診療内容によって検査費用に金額差があります。健診を受ける際には注意が必要です。
双子などの多胎妊娠の場合には補助券が追加で配布される自治体もあります。
また、県外での里帰り先での妊婦健診などでは補助券が使えません。ですが、多くの自治体で、健診の領収書と未使用の補助券があれば払い戻しの手続きが可能となるケースがあるので、お住まいの自治体で事前に確認しておくと安心です。

最後に

出産にともなって受け取ることができる助成金は複数あり、働き方や雇用形態によってもらえるお金はさまざまです。

出産にともなって受け取ることができる助成金は複数あり、働き方や雇用形態によってもらえるお金はさまざまです。
国や健康保険組合から支給されるものや、勤務先からの助成、各自治体独自の取り組みやサービスなど、それぞれの制度によって申請先が異なる点には注意が必要です。
妊娠から出産までの間は長いようであっという間です。お腹が大きくなってくると、とくに妊婦健診の頻度も増えます。また、仕事面やご自身の体調・生まれてくる赤ちゃんのための準備などに追われてお金の手続きのことは後回しになりがちです。
妊娠・出産でもらえるお金について、制度や申請方法についてできるだけ早めに調べておくことをおススメします。
また、出産にまつわる手続きや申請についてはパートナーと共有しておくことが大切です。産後すぐ動けない母親に代わって、パートナーに手続きをしてもらいましょう。出産にまつわる情報をできるだけパートナーと共有しておくと安心です。
妊娠・出産でもらえるお金を事前にしっかり整理しておき、準備万全で出産に臨めるようにしておきたいですね。

文:中村 美帆

出産を機に金融機関を退職後、ママファイナンシャルプランナーとして独立する傍ら、カラダとココロの健康をテーマにヨガ講師・おやつ講師として活動。地産地消にこだわった親子おやつ教室や児童施設でのキッズヨガ教室など子育て支援にも携わる。
また、地元のお茶農家と連携したお茶ブランドTEA BASE「三重県産デカフェ茶」の企画販売を手掛け、地域で地元経済を応援する仕組み作りを目指して、多方面にて三重の魅力を発信中。三重県出身。二児の母。
URL:  https://teabase.stores.jp/
Instagram : @mihocoto

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