子ども食堂とはどんな場所?現状や目的、役割を解説

子ども食堂とはどんな場所?現状や目的、役割を解説

近年、メディアや街中で見かけることの増えた「子ども食堂」。名前は知っているけど、あまりよく分からない…という方も多いかもしれません。
子ども食堂とは、困難を抱える子どもたちに食事の提供などをおこなう社会活動。これは、子どもだけの支援だけでなく、地域における交流拠点などとして大きな役割を果たすことが期待されています。
子ども食堂とは何か、社会的役割、目的、子ども食堂の「今」をご紹介していきます。

子ども食堂とは?

子ども食堂とは、地域住民や民間団体が主体となって、地域の中で子どもたちに食事を提供する取組みです。

子ども食堂とは、地域住民や民間団体が主体となって、地域の中で子どもたちに食事を提供する取組みです。日本各地にその取組みは広がっており、現在全国に6,000箇所以上もの子ども食堂があります。(※1)
コロナ禍でも子ども食堂の数は増え続けているようです。

子ども食堂の社会的役割とは?

子ども食堂の役割は、ただ子どもたちに食事を提供するだけではありません。
子どもが直面している課題解決に向け、社会的に重要な4つの役割を担っています。

子どもの貧困対策

子ども食堂では、生産者や企業、NPO団体などから食材や資金の寄付を受け、無料もしくは安価に食事を提供しています。
毎日開催しているわけではなく、多くの子ども食堂は月数回の開催です。そのため、日々の経済的な支援という点では、効果は限定的です。
ただ貧困は、お金の問題だけではありません。
さまざまな格差を理由に友達ができない、つながりがない、孤立しているなど「心の貧困」も子どもにとって大きな課題とされています。
子ども食堂は、「心の貧困」対策としての役割も担っています。
特にコロナ禍では、希薄になった地域や周囲とのつながりを創り出す貴重な場となっているようです。

子育て支援

子ども食堂は、子どもを自由に遊ばせながら親もゆっくりできる「寛ぎの時間」になっており、子育て支援の側面も持ち合わせています。
子ども食堂の多くは、お父さん・お母さんなど保護者の利用も可能です。
共働きやひとり親世帯の場合、保育園や学童のお迎えは遅くなりがち。お母さん同士でゆっくり交流する時間はなかなか持てません。また、昼間に開催される子育て支援のイベントには仕事で参加できない方も多いでしょう。
そんな日々の育児の中では、親同士での交流やつながりをつくるのは難しいですよね。つながりが希薄になると、子育てに不安やストレスを感じ、親子関係に影響してしまうこともあるでしょう。
子ども食堂は、親同士のつながりや交流の場として、お母さんたちにとっての子育て支援の場にもなっているのです。

孤食対策

共働き世帯の増加に伴い、夜ごはんを一人で食べる子どもの「孤食」も、問題とされています。子ども食堂は、この「孤食」対策としても注目されています。
みんなで食べることで食欲がわいたり、普段食べたことのない食材に触れたり。普段は苦手な食材も、「みんなと一緒だから食べられた!」という事例も少なくないようです。子ども食堂での「共食」は孤食の対策だけでなく食育にもつながっています。
農林水産省も、子ども食堂を食育の一環として「家庭において共食が難しい子どもたちに対して、共食の機会を提供する取組み」と紹介しています。(※2)

地域交流・地域活性化

少子高齢化で子どもの数が少ない地域もあります。コロナ禍で地域や学校の行事・お祭りが激減して、子どもたちのにぎわいが見られなくなったというところも珍しくないでしょう。
情勢的にみんなで集って食べることが難しい環境下、弁当や食材の配布など、さまざまな工夫がなされています。
また、子どもたちのために地域の高齢者がボランティアとして活動するケースもあるようです。高齢者も子どもたちも、互いに元気をもらい合い、地域全体の活気づくりにつながっているのかもしれません。

子ども食堂の開催場所や料金は?

子ども食堂は、本来地域交流や子どもたちがにぎわう場です

子ども食堂は、本来地域交流や子どもたちがにぎわう場です。しかしコロナ禍で、子ども食堂の開催もやむを得ず中止や延期になっているところも少なくありません。
食事の提供というスタイルだけでなく、お弁当や食材の配布など、子ども食堂の在り方も多様化しつつあります。

開催場所や料金は?

小学校区や町内会を活動地域として、公民館や地域のお寺・飲食店、学校施設などを借りて月1回・週1回などのペースで開催されています。
時間帯は、平日は夜、土日などは昼に開催しているところが多いようです。(※2)
料金は、基本無料や低額に設定されています。子どもは無料、大人は300円など、各子ども食堂ごとに料金設定は異なります。

名古屋市内の子ども食堂を例に見ると、料金設定は無料~500円の範囲内です。(※3)
大学生までは無料、70歳以上は200円など、子どもだけではなく高齢者にも配慮があるところもあります。

誰が運営しているの?

子ども食堂の多くは、民間団体が運営しています。
国や市町などの行政が開催しているイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、主な運営は、地域住民やボランティア。具体的には、任意団体やNPO法人、個人が運営しているケースが多いようです。(※2)
運営費などの確保が難しく、寄付や助成金制度などを活用しながら運営を行っているところも多いようです。

子ども食堂が目指す社会

子ども食堂がこれだけ増え続けている背景には、さまざまな社会問題があります

子ども食堂がこれだけ増え続けている背景には、さまざまな社会問題があります。
家庭の事情から困難を抱える子どもたちを含め、子ども食堂を必要としているのは決して子どもだけではありません。

食事の提供を通じて、

  • 共食や旬の食材に触れるなどの食育
  • 団らんの時間
  • 寛げる場所としての居場所づくり

など、家庭や学校とはまた違う第三の居場所として子ども食堂が求められています。

また、少子高齢化や核家族化が進む中、さらにコロナ禍において地域のつながりが希薄に。人との関わりや関係性が疎遠になりつつあります。

「子ども食堂」は、2015年の国連総会にて採択されたSDGs(持続可能な開発目標/Sustainable Development Goals)」の「誰ひとり取り残さない」という目標をより具体的に、より身近なかたちとなった活動のひとつと言えるのではないでしょうか。
SDGsについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
子どもの将来の夢に繋がる!小学校中学校でも教えるSDGsとは?

最後に

「子ども食堂」は、地域の中で子どもを育てる場。近年課題とされている子どもの貧困や孤食、親の孤立への対策としての役割を担っています

「子ども食堂」は、地域の中で子どもを育てる場。近年課題とされている子どもの貧困や孤食、親の孤立への対策としての役割を担っています。そして、「子ども食堂」で提供される食事は、食品ロス削減にも役立っています。
興味のある方は、自治体や学校などで発信されている情報を調べてみてください。
子ども食堂は、食材を提供したり、ボランティアとして参加したりといった関わり方もできます。親子で「食」について考えるきっかけになるのではないでしょうか。

文:中村美帆

出産を機に金融機関を退職後、ママファイナンシャルプランナーとして独立する傍ら、カラダとココロの健康をテーマにヨガ講師・おやつ講師として活動。地産地消にこだわった親子おやつ教室や児童施設でのキッズヨガ教室など子育て支援にも携わる。
また、地元のお茶農家と連携したお茶ブランドTEA BASE「三重県産デカフェ茶」の企画販売を手掛け、地域で地元経済を応援する仕組み作りを目指して、多方面にて三重の魅力を発信中。三重県出身。二児の母。
URL:  https://teabase.stores.jp/
Instagram : @mihocoto

参考 
※1 「地域みんなの食堂」となった「こども食堂」コロナ禍でも増え続け、6,000箇所を超える。|認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえのプレスリリース
※2 子供食堂と連携した地域における食育の推進:農林水産省
※3 名古屋市:名古屋市内の子ども食堂一覧

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