おうちで食育!忙しいママでも手軽にできる方法は?

おうちで食育!忙しいママでも手軽にできる方法は?

毎年6月は、国が定めた「食育月間」。食育月間になると、多くの保育園や幼稚園、小学校などで、子どもたちの食への意識・知識を高める取り組みがさかんに行われます。でも、「食育」という言葉を耳にしたことはあっても、「そもそも食育って何?」「家では何をすればいいの?」「忙しくて料理や食事に時間をかけられない…」というママも多いのではないでしょうか。今回は、そんなママたちの疑問や不安を解消する食育のキホンをご紹介します!

そもそも食育ってなに?

そもそも食育は、「食べる力」=「生きる力」として国が推進している取り組みです

そもそも食育は、「食べる力」=「生きる力」として国が推進している取り組みです。

「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。

政府広報オンライン

「朝ごはんを食べない」「偏った栄養しかとれていない」など、近年の子どもたちの食生活の乱れを解決するための動きになります。

パパママ向けの子育て講座や育児本、園や学校のお便りなどでも、食育というワードをよく目にするのではないでしょうか。食育と聞くと、栄養バランスのとれた食生活が思い浮かびますが、文部科学省の解説によると、それ以外にも以下のような力を育てる狙いがあります。

食育で身につけること

  • 食べ物を大切にする感謝の心
  • 好き嫌いしないで栄養バランス良く食べること
  • 食事のマナーなどの社会性
  • 食事の重要性や心身の健康
  • 安全や品質など食品を選択する能力
  • 地域の産物や歴史など食文化の理解

など

子どもの頃の食習慣を、大人になってから変えるのは、とても難しいことです。そこで、子どものうちから、食への興味や正しい知識を高め、バランスの良い食事を自分たちで選べる力を養ってくのが食育の狙い。生涯にわたって、健やかに生きていくための基礎をつくる取り組みとも言えるでしょう。

食育の第一歩は、会話すること

仕事などで家事や育児にかけられる時間が限られていると、「興味はあるけど、なかなか取り組めない」という人も多いと思います

先ほどご紹介した6つのポイントを見ると、「とても幅広くて難しそう」とハードルを感じるママもいるかもしれません。特に仕事などで家事や育児にかけられる時間が限られていると、「興味はあるけど、なかなか取り組めない」という人も多いと思います。そこで、ここからは、忙しいママにもおすすめしたい、普段の生活の中で手軽にできる食育についてご紹介します。

まず、食育を始める第一歩のチェックポイントは、子どもたちの食生活が「コショク」になっていないかどうかです。

「固食」とは…自分の食べたいもの・決まったものしか食べないこと
「孤食」とは…一人で食事をすること
「個食」とは…家族がそれぞれ違う物を食べること

これらは食育の中でも優先的に取り組みたい項目としてあげられています。
栄養バランスの大切さを知らない子どもたちは、一人で食事をすると、好きなものだけを食べるクセがつきやすく、「固食」になりがち。
また一人で食べる子どもの6割が、「いただきます」「ごちそうさま」などの挨拶をしていないという調査結果もあります。「孤食」を続けると、食事のマナーや食べ物に感謝する気持ちも育ちにくいことがわかります。
同じ食卓で家族がそれぞれ好きな物を食べる「個食」は、好き嫌いが多くなり、協調性もなくなることが指摘されています。
他にも「コショク」には、「子食(子どもだけで食べる)」「粉食(粉物ばかり食べる)」「濃食(味付けの濃いものを食べる)」「小食(食べる量が少ない)」「戸食(外食が多い)」「虚食(何も食べない)」などがあげられます。

食育の基本は、子どもたちの食への関心を高め、食事の大切さに気づかせてあげることです。そのために必要なのが、家族で食卓を囲む時間や、普段の食生活の中でのコミュニケーション。
忙しくて、子どもと同時にテーブルにつくのが難しい場合も、できることから取り組んでみましょう。キッチンに立ちながらも挨拶だけは一緒にするようにしたり、「どんな味がするかな?」と感想を聞いてみたり。食についての会話を多くし、楽しい食卓の雰囲気をつくるだけでも、食育につなげることができますよ。

買い物や調理で楽しく学ぼう!

食事以外のシーンでも、普段から手軽に子どもの食育に取り組める場は、たくさんあります

食事以外のシーンでも、普段から手軽に子どもの食育に取り組める場は、たくさんあります。例えば、スーパーなどの売り場へ一緒に行くのはおすすめの方法の一つです。
野菜コーナーで、どんな色やカタチの野菜があり、どんな味がするか、クイズ形式で質問して関心をもたせたり。鮮魚コーナーで「切り身」になる前の魚を見せて、食材そのものへの興味を高めたり。精肉コーナーでも、どんな種類の肉があるのか、なぜこんなにたくさんの加工方法があるのか。私たちが普段「当たり前」と思っていることを説明してあげるだけでも、子どもたちにとっては大きな発見となるはずです。
また、毎日の料理にプチ参加させるのもよいでしょう。毎回子どもがつくれるメニューを段取ってしっかり作らせる必要はありません。日々の調理の中で、できることを任せるだけで大丈夫。「卵を割る」「野菜を切る」「フライパンに肉を入れる」などの簡単な作業を任せるだけでも、楽しく食を学ぶきっかけになります。少しサポートをしてあげるだけで、食事ができるプロセスにふれさせることができるほか、小さな成功体験もつくることに。子どもが食や料理にポジティブな印象を持てるきっかけにもなります。

食事以外でもきっかけは作れる

食生活以外のルーチンワークの中でも、食に関するコンテンツを取り入れること

もうひとつ、家庭でできる食育の方法としてご提案したいのが、食生活以外のルーチンワークの中でも、食に関するコンテンツを取り入れること。筆者の場合は、子どもと本を読む就寝前の時間に組み込んでいます。野菜などの食材、お弁当などの料理をテーマにした絵本を一緒に読んだり、農業や漁業などの生産現場・給食の舞台裏をレポートした本を見たり。この時間に、ワイワイ話しながら、食の世界を広げることを楽しんでいます。こうした本やメディアを活用すると、家やスーパーでは見られない作り手さんの存在や活躍を知ることができます。それによって、知識を得るだけでなく、食事をより大切に感じる機会としても役立っています。
また、6月は夏野菜の種まき・苗の植え付けにも良いシーズン。プランターで良いので、オクラやキュウリなどの夏野菜を家庭で育てるのもよいでしょう。毎日水や肥料を与える手間や、収穫の喜びを子どもに体験させることも、食への関心を高めることにつながりますよ。

最後に

食育月間になると、保育園や幼稚園、小学校でも食に関する取り組みが行われるようになります。このタイミングは、子どもたちの食材や食事に対する興味も高まる時。まさに、家庭で食育を始めるにも、もってこいのシーズンです。
ただし、無理をして新しいことに取り組む必要はありません。大切なのは、ママがストレスなく続けられること。日常生活の中でできることを探し、小さなことでも長く続けることが、健やかな食生活の確かな基礎づくりにつながると思います。

文:山本文々

山本文々(やまもとウェンウェン)
山本文々(やまもとウェンウェン)

コピーライター歴約20年。現在は、デザイン制作会社にて主にWebディレクター・ブランディングディレクターを担当。プライベートでは、37歳で長男の出産を経験し一児の母。専門分野は、企業ブランディング、仕事と育児の両立、リモートワーク導入支援。

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