持ち家と賃貸、メリット・デメリットは?どちらがお得?

持ち家と賃貸、メリット・デメリットは?どちらがお得?

結婚、出産、子どもの成長など。家族のライフステージが変わり、新しい家へ住み替えを検討する際に悩むのが、持ち家か賃貸かではないでしょうか。持ち家と賃貸には、それぞれメリットもデメリットもあります。
この記事では、持ち家と賃貸、どちらがお得か、老後はどちらがいいか、選び方などを紹介します。

持ち家のメリットとデメリット

持ち家は、自分の資産になるのが大きなメリット。一方で、住宅ローンを借りると完済まで負債を抱えるというデメリットにもなります。

持ち家か賃貸か検討する際、どちらがお得か…は、悩むポイントではないでしょうか。
どちらがよい!と、断定できればよいのですが、家庭の事情や住宅の条件により、どちらがお得かは異なるものです。
持ち家は、自分の資産になるのが大きなメリット。一方で、住宅ローンを借りると完済まで負債を抱えるというデメリットにもなります。
以下に詳しく紹介します。

持ち家のメリット

持ち家の主なメリットは、以下の5つです。

  •  資産になる
  •  住宅ローン完済後の経済的負担が軽い
  •  住宅ローンを組むと「団体信用生命保険(団信)」に加入できる
  •  広さや間取り、住宅設備の選択肢が豊富
  •  自由にリフォームができる

資産になる

持ち家の最大のメリットは、自分の持ち物になることです。
自分が住まなくなったら、賃貸に出す・子供に相続する・売却することなどができます。

住宅ローン完済後の経済的負担が軽い

持ち家を購入する場合、多くの方が住宅ローンを利用します。
住宅ローンは、完済してしまえば毎月の住宅資金を抑えられます。完済後に必要な費用は、管理費や修繕積立金、メンテナンス費用のみとなり、家計の負担がラクになるでしょう。

住宅ローンを組むと「団体信用生命保険(団信)」に加入できる

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローン契約時に加入する保険です。住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になった際、保険金が残高分のローンの返済に充てられます。残された家族が負債を背負ったり、住まいを失ったりせず、万が一に備えられる制度です。

広さや間取り、住宅設備の選択肢が豊富

持ち家は、購入時に広さや間取り、設備を選べるのもメリットです。
子供の成長に合わせ、将来は1部屋を2つに区切れる間取りにするなど、家庭状況に合った家にできます。
注文住宅や完成前のマンションであれば、お風呂やキッチンなどの住宅設備も自分が納得するものを選べます。

自由にリフォームができる

壁にどれだけ穴を開けても、壁紙に落書きしても、 誰にも謝る必要がありません。壊れたり汚れたりしても自分の責任でリフォームすることができるので、気持ちに余裕を持って子どもを遊ばせてあげられるでしょう。

持ち家のデメリット

持ち家は資産や柔軟性のメリットがある反面、デメリットもあります。
主なデメリットは以下の4つです。

  • 収入の増減に対応しづらい
  • メンテナンス費用が自己負担
  • 購入した持ち家の資産価値が保証されない
  • 近隣トラブルなどで住み替えがしにくい

収入の増減に対応しづらい

住宅ローンは、負債です。
転職や退職で収入が減ったとしても、完済するまで住宅ローンを返済し続けなければなりません。支払えなくなった場合、愛着のある家を手放さなければならないこともあるでしょう。

メンテナンス費用が自己負担

家も一定期間が経過するとお手入れが必要になります。お湯を沸かすための給湯器は10~15年で寿命が来ますし、キッチンやお風呂は20年ほどでリフォームが必要になります。
ローン完済後も、修繕積立金やリフォーム費用がかかるため、必要な金額を見積もって貯蓄しておく必要があります。

購入した持ち家の資産価値が保証されない

持ち家のメリットは、資産になることではあるものの、家を手放す際の資産価値は保証されていません。購入価格を上回ることもあれば、購入価格を下回ることもあります。
将来、家を手放す可能性がある場合には、不動産価格の推移など情勢をよくリサーチしておく必要があります。

近隣トラブルなどで住み替えがしにくい

持ち家は何かトラブルがあっても、賃貸ほど気軽に引っ越しはできませんよね。
不測の事態で住み替えがしにくいのは、持ち家の大きなデメリットです。
ファミリー世帯では、学校の学区を変えたいなどの希望も出てくるかもしれません。
家を買ってまだ住宅ローンが残っている状態で、引っ越しをするのは経済的な負担も伴います。
実際に、「近所で事件があった」「隣の家の住人から罵声を浴びた」などの理由で持ち家を手放す方もいます。避けられないこともありますが、家購入の際は物件だけでなく住まいのエリアや近所の様子もチェックしておきましょう。

持ち家にメリットもデメリットもあるように、賃貸に住み続ける場合もメリット・デメリットがあります。以下にご紹介します。

賃貸のメリット・デメリット

賃貸のメリットは、なんといってもライフスタイルに応じて柔軟に住み替えができる点です

賃貸のメリットは、なんといってもライフスタイルに応じて柔軟に住み替えができる点です。一方、資産にならないなど経済的なデメリットもあります。

賃貸のメリット

賃貸の大きなメリットは2つです。

  • ライフスタイルに合わせて住まいを選択できる
  • メンテナンス費用、修繕費がかからない

ライフスタイルに合わせて住まいを選択できる

賃貸は子どもの成長に合わせて住み替えができます。
子どもの成長に合わせ、子育て支援、待機児童数、学区や受験先、通学の駅利用と重視する点は変化していきます。
幼少期は兄弟姉妹の子ども部屋を1つにしておいて、思春期を迎えた頃に引っ越して部屋数を増やすなんてこともあるでしょう。
また「少し遠くの学校に通わせてあげたい」「転職して好きな仕事がしたい」など家族の希望をかなえてあげやすいでしょう。
選択肢を柔軟に持てるのは賃貸暮らしと言えます。

メンテナンス費用、修繕費がかからない

メンテナンス費用は、基本的にオーナーが負担するため修繕費用がかかりません。
家の設備に不具合が起きても、重大な過失がなければ、修繕費用はオーナーさんが負担してくれます。急な支出を避けられるため、将来の資金計画が立てやすいメリットがあります。

賃貸のデメリット

主なデメリットは、3つです。

  • 資産にならない
  • 万が一への備えが手薄になりがち
  • ファミリー向けの物件が少ない

資産にならない

賃貸は、手元に残る資産にならないのが一番のデメリットです。
生涯家賃を払い続けなければならない上、どれだけ賃料を払っても自分の物にはなりません。老後も賃料を払い続ける不安と向き合って生活をすることになります。

万が一への備えが手薄になりがち

賃貸は、一家の大黒柱に万が一のことがあっても家賃を払い続けなければなりません。
持ち家は、住宅ローンを借り入れる際に「団体信用生命保険(団信)」の制度を利用できます。団体信用生命保険(団信)は、世帯主に万が一のことがあった場合に、ローンの返済を保証してくれる制度です。
賃貸の場合は、自分自身で生命保険や貯蓄をし、住宅費用の備えを用意しておく必要があります。

ファミリー向けの物件が少ない

ファミリー向けの賃貸物件は供給数が少なく、家賃が割高になる傾向があります。
というのも、物件のオーナーは投資効率を重視することが多く、ワンルームタイプの物件を好みます。
ファミリータイプよりもワンルームタイプの方が投資効率は上がるため、ファミリー向けの賃貸物件は供給数が少なくなりがちなのです。
通勤に便利な駅近でファミリータイプの賃貸物件を探すと、満足できる物件は少なく、巡り合えたとしても家賃が高いかもしれません。

持ち家と賃貸、どちらもメリットもデメリットもあることが分かりました。
では子育て世帯が住む場合に、持ち家と賃貸で住み心地にどのような違いがあるのでしょうか。
ここからは、子育て世帯が注目したい「住宅の設備や構造」についてです。

持ち家と賃貸、住み心地の違いは?

持ち家と賃貸物件では、住宅の構造や設備に大きな違いがあります

持ち家と賃貸物件では、住宅の構造や設備に大きな違いがあります。
子育て世帯では、この構造や設備も持ち家か賃貸かを選ぶ際のポイントになるのではないでしょうか。主に、床や壁の厚さなどの住宅構造や、お風呂の追い炊き機能や浴室暖房乾燥機などの住宅設備です。

住宅構造の違い

お子さまの足音や声、ドアを閉める音などの騒音が気になったことはありませんか?
足音対策にジョイントマットを敷いて対策する方が多いですが、床が薄いマンションだと下の階に響いてしまうことも。
一度でも苦情が来ると、気になってしまって子どもを自由に遊ばせてあげられないと悩む方も多いようです。
毎日静かに過ごすよう気をつけるのは、思いのほかストレスが溜まるかもしれません。

住宅設備の違い

住宅設備を重視すると、持ち家の方が快適と言えそう。
「明日使う上履きを洗い忘れた」「おねしょでシーツが汚れた」など、急に洗濯・乾燥が必要になった経験はありませんか?
また、寒い時期の新生児沐浴や赤ちゃんとの入浴で風邪をひかないかと心配になることもあるでしょう。
そんな時、浴室暖房乾燥機があると大変心強いです。しかし、残念ながら賃貸物件で浴室暖房乾燥機つきの物件はあまり多くないのが現状。
分譲賃貸では比較的住宅設備が整った物件が多いものの、賃料が高くなる傾向があります。また戸数が少なく、希望に沿った住まいを探すのも難しいかもしれません。

老後はどっち?賃貸は注意点も

持ち家はローンを完済すれば、老後資金への負担が軽減され、慣れ親しんだ住まいで安心して過ごせます

令和3年版高齢社会白書によると、総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は28.8%。令和47(2065)年には、約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上と予想されています。(※1)
持ち家はローンを完済すれば、老後資金への負担が軽減され、慣れ親しんだ住まいで安心して過ごせます。

一方賃貸は、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に住む家を変えられます。
「老後は海が近い場所に」「バリアフリーが整っている高齢者向け賃貸住宅に」「サービス付き高齢者向け住宅に」など住む場所に縛られずに楽しむことができます。

ただし、これまで柔軟性に軍配が上がっていた賃貸も、老後は注意すべき点があります。
賃貸入居には審査があり、家賃支払いや居室内の死亡事故などに対する不安から高齢者に対し入居を敬遠する大家さんもいます。
高齢になると、契約に必要な保証人を立てられず、保証会社の審査にも落ちてしまうこともあり得ないことではありません。
老後の賃貸への住み替えは、リスクもあるのです。

持ち家・賃貸、選択時の考え方

持ち家か賃貸どちらが良いかの答えはご家庭ごとに違います

持ち家か賃貸どちらが良いかの答えはご家庭ごとに違います。
結論を出すには、まずは資金計画が大切です。

資金計画を立てるには、メリット・デメリットに加え、

  • どんな家に住みたいか
  • 今不便に感じていることは何か
  • 数年先に課題となること
  • 子どもが巣立ったあと、どんな暮らしをしたいか
  • 退職後はどんな暮らしがしたいか

など、家族で話し合うことが欠かせません。

肩肘張って考えると、つい真剣になりすぎて疲れてしまいます。
「老後は子供たちや孫を招いて、にぎやかな週末を過ごしたいね」
「ペットが欲しいな」
「実は田舎に住んでみたいんだよね」
「次に住む家は○○が付いているところがいいな」
など、会話を楽しみながら、少しずつご家族の理想の住まいを追求してみてはいかがでしょうか。

最後に

持ち家と賃貸どちらがお得か、どちらを選択すべきか、それぞれの生涯コストは物件価格や家賃に左右されます。そして、どちらにもメリットもデメリットもあります。
持ち家か賃貸かを決める前に、まずはこれからどういうライフスタイルを希望するのか、家族で話し合って決めることが大切になります。
そして、「買う」・「買わない」の結論だけでなく、「もう少し考える」という選択肢を用意しておくと、気持ちに余裕を持てるかもしれませんよ。

文:森 真奈

森 真奈

筆者:森 真奈
東京で建設会社を営む両親のもとに生まれ、幼少期より建築に興味をもつ。
大学卒業後に就職、結婚を機に退職し、現在は実家の事業継承準備中。
壁紙コーディネートなど住まいの提案を行っている。
5歳・2歳の姉妹のママ。
https://instagram.com/suzukou.kensetsu

参考:
※1 令和3年版高齢社会白書/内閣府

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