睡眠で損してない?免疫力を上げる生活リズムのつくり方

睡眠で損してない?免疫力を上げる生活リズムのつくり方

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新型コロナウイルス感染拡大に伴う学校の休校、外出自粛から少しずつ社会活動の再開が進んでいます。しかし、これからも感染の第二波、第三波に備えて、マスクや手洗いなどの予防が必要な状況には変わりありません。そして、予防とともに大事にしたいのは、感染しても重症化しない強い体をつくること。食事・運動・睡眠が大切な中で、今回は、免疫力を高める睡眠のコツについてご紹介します。

あなたは大丈夫?「よい睡眠」のための生活チェック

あなたは大丈夫?「よい睡眠」のための生活チェック

まずは、以下に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

  • □用事がない日の朝は、遅い時間まで寝ている
  • □朝ごはんを抜くことがある
  • □日中あまり体を動かさない
  • □夕方以降に居眠りをする
  • □夜遅い時間に食事をとる
  • □夜、コーヒーなどカフェインをとる
  • □寝る前に喫煙や飲酒をする
  • □寝る前にテレビ、スマホ、パソコンを見る

一つでも当てはまる方は、改善することで今よりもさらに「よい睡眠」をとれるようになるかもしれません。

そもそも睡眠の役割は?

睡眠の働きは「脳と体の疲れをとる」こと。疲れているときや風邪をひいた時にいつもより眠くなるのは、眠りによって体を修復しようとする自然の働きです。睡眠時間が8時間以上の人と7時間未満の人とでは、風邪のかかりやすさが約3倍違うという研究データもあります(注1)。ほかにも記憶の定着や、成長期の子どもであれば発育にも大きく関わってきます。

また、眠りには、ストレスを消す作用も。睡眠不足は、イライラを大きくし、心の余裕をなくします。「ストレス性○○」という病気がいくつもありますが、ストレスは人間の体の免疫力も下げてしまいます。
風邪やウイルスに負けない強い体をつくるのはもちろんのこと。よい心の状態を保ち、日々を穏やかに過ごすためにも睡眠はとても大切なのです。

睡眠のポイントは「時間×質」

短い睡眠時間でも平気!という「ショートスリーパー」と呼ばれる人もいますが、これは遺伝的な要因が強いといわれています。大多数の人は、脳と体のために一定以上の睡眠時間が必要です。そして、大人と子どもでは必要な睡眠時間が変わります。

年齢ごとの必要な睡眠時間出典:米国立睡眠財団

上記はアメリカ国立睡眠財団から出されている年齢別の必要睡眠時間です。
大人の場合6.5時間~7.4時間が最も死亡率が低いとする研究データもあります(注2)。これらを参考にしながら自分に合った睡眠時間を確保していきましょう。
合わせて大切にして欲しいのが睡眠の「質」。きちんと寝ているはずなのに寝足りない、疲れがとれないということはありませんか?
これは、海外旅行に行った時の「時差ボケ」の状態を思い浮かべると分かりやすいと思います。同じ8時間寝る場合でも、時差ボケ状態で寝るのと、そうでない場合では、睡眠の質が違います。睡眠の質を上げるための方法はいくつかありますが、まず取り組んで欲しいのは生活リズムを整え、時差ボケ状態を作らないことです。

体内時計を意識して、生活リズムを整えよう

体内時計と生活リズム

人間には「朝起きて、日中は活動的に動き、夜になると眠くなる」という体内時計が備わっています。眠っていた脳と体が、太陽の光を浴びて食事をすることで目覚め、活動モードに。そして、起きてから14~15時間後に睡眠ホルモンの分泌がはじまり、眠気が襲ってくるというのが体のリズムです。
「毎朝の起きる時間を揃えましょう」という話は聞いたことがあるかもしれません。平日と休日でも、起床時間に2時間以上の差をつけないことが大切です。起床時間がバラバラになると、体内時計のリズムが崩れ、日本にいながら「時差ボケ」状態を作ってしまいます。つまり、同じ時間眠っていても、睡眠の質が下がってしまうということ。しっかり寝ているハズなのに頭が働かない、身体が動かない、なんてことになりかねません。
冒頭の「よい睡眠」のための生活チェック8項目は、すべて体内時計のリズムを乱してしまう可能性のある行動といえます。

朝起きて、日中は活動的に動き、夜になると眠くなる

体内時計のリズムに合った理想的な生活は、以下です。

  • ◎平日も休日も同じ時間に起きる
  • ◎朝ごはんを食べ、太陽の光を浴びて、活動モードに切り替える
  • ◎日中に適度な運動をおこなう
  • ◎昼寝や仮眠は15時までの時間で30分以内におさえる
  • ◎食事は就寝の3時間前までに済ます
  • ◎飲酒はほどほどに、就寝の3時間前までに済ます
  • ◎夜はお風呂でぬるめの湯船にゆっくりつかって体をあたためる
  • ◎寝る前の1時間は、喫煙、テレビ、スマホ、パソコンは避けて、リラックスタイムに

仕事や習い事などの関係で難しいこともあるかもしれません。その場合は、無理なくできる範囲で取り組んでみましょう。
仮に夜更かしをしてしまった日も、翌朝起きる時間はいつも通りにすることがおすすめです。どうしてもいつも通りの時間に起きるのが難しい場合は、二度寝をしてもかまいません。その場合は、いつもの時間に起きて太陽の光を浴び、軽く食事をしてから二度寝をしましょう。もしくは、いつも通りの時間に起きて、昼寝やその日の晩に早寝をする形で調整してもOKです。

早寝早起き朝ごはん

基本的な生活習慣と生活リズムをつくることを目指して2006年から始まった「早寝早起き朝ごはん」運動があります。子どもの学習意欲、すこやかな心と体を作るために、広く定着した言葉になりました。これは、子どもはもちろんのこと、大人にとっても、とても大切な考え方です。

同じ時間眠るなら、質を高めてぐっすり気持ちよく眠りたいですよね。生活リズム、体のリズムを整えて、新型コロナウイルスに負けない強い体、ストレスに負けない強い心をつくりましょう。

注1)アメリカで21〜55歳の健康な男女153名を対象に2週間の睡眠データを取得。風邪のウイルスを鼻から投与し、5日間で何人発症するか調査。平均睡眠時間が7時間未満の人は、睡眠時間が8時間以上の人と比べ2.94倍も風邪を発症した。
注2)アメリカで30歳~102歳までの男女110万人超を対象に6年後の死亡危険率と睡眠時間と関連を検証。6.5~7.4時間の睡眠の人が、最も死亡リスクが低いという結果に。睡眠時間が長すぎても減っても死亡リスクは上がっていた。

文:三輪田理恵(上級睡眠健康指導士)

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