大切な人と過ごす時間は、あとどれくらい?

大切な人と過ごす時間は、あとどれくらい?

2020年春の緊急事態宣言から、私たちの生活は大きく変わりました。東京ガス都市生活研究所の「新型コロナで暮らしは変わったのか?」調査レポートによると、30~40代の女性から「自分の時間が持てなくなった」という声が多々寄せられています。おうち時間が増す中、特に負担が増えているのは女性たちだということ。
また、調査レポートでは、80%以上の人々が「家族との会話する時間が増えた」と答えています。1日24時間の配分に変化が生じてきたということなのでしょう。
今回は「時間」について、考えてみたいと思います。

筆者:山下由修

  • 静岡市内小・中学校で勤務 、清水江尻小学校校長として、県内初のコミュニティースクールの創設・運営
  • 大里中学校校長として、フレックス制勤務体制の確立、校内フリースクールの開設、プロジェクト型校内組織運営に着手
  • 2019一般社団法人シヅクリを創設、静岡を人材育成に奔走中

「人生の時間」で、今は何時?

「時は金なり」ということわざがあります。「時間」は「お金」のように大切だということですが、お金や幸福をもたらすためには時間が必要だということも事実です。
人生を一日の時間、24時間に置き換えてみる「人生時計」という考え方があります。
もし80歳まで生きるとして
今20歳の人なら…
80歳÷20歳=4、今は人生の1/4、1日に例えると朝の6時です。

10歳なら3時、30歳は9時、40歳は12時、50歳は15時、60歳は18時、70歳は21時、
80歳は24時、というような感じになります。

ざっと計算してみると、私は今19時近くに差しかかっています。
「もう夜か?人生の8割、あと5時間の人生か?」と、なんとも複雑な気持ちになります。

1日24時間という時間は、すべての人に平等に与えられています。人生80年と仮定すると人生の総時間は700,800時間、その配分は睡眠30% 教育と仕事20% その他50%だそうです。
これからはマルチステージ人生の時代だと言われています。人工知能社会を生き抜くテーマは「楽しさ」。生きることそのものをどう楽しむのかが、自身の幸福度を左右する時代がやってきました。
「その他」の時間(家族で過ごす時間、自分がやりたいことに没頭する時間)をどう過ごすかは、人生の味わいという点では大きな意味を持つでしょう。

人生とはあなたが使える時間のことよ。だから達成した物事や出来事で考えなくていいの。自分の時間をちゃんと味わえたかでいいの。もちろん他人と比較することもない。自分は他人の時間を生きていないから

と、精神科医のトミーさんは著書の中で言っています。

かけがえのない人々と過ごす時間

最近、田舎で暮らす父と母と過ごす時間について考えることがあります

最近、田舎で暮らす父と母と過ごす時間について考えることがあります。
別居していることもあり、訪ねるのは1ヶ月に1度2時間程度。ということは、親と過ごす時間は1年にたった1日(24時間程度)。つまり、親の余命年数が父と母と過ごせる残り時間だということになります。
90歳に差し掛かった両親です。残された時間は数日しかないことに気づき愕然としました。

このことは、わが子と過ごす時間にも当てはまります。
いつも隣にいることが当たり前の最愛のわが子。ですが、一日のうち朝1時間、帰ってきてから2時間一緒にいたとして、
3時間×30日×12ヶ月×○年=
あと、3年一緒に暮らすなら135日。
10年一緒に暮らすなら450日。
ということは、仮に10歳のわが子と20歳まで暮らすなら、一緒にいる時間は実質1年と3ヶ月あまりしかないということ。わが子がどんな旅立ちの日を迎えるのかと想いをはせる私たちですが、わが子と向かい合える時間は思うよりはるかに短いのです。

そう考えると、コロナ禍で「家族と会話する時間が増えた」ということは、かけがえのない人々と過ごせる時間が増えたということになります。意識していなかった大切なことを気づかせてくれました。

こんなことを考えながら実家を訪ねました。
「よく来てくれたね。ありがとう」と母
「忙しいだろう」と父
遠くなった耳もとにむかって「何か困ったことない?」
「大丈夫だよ。無理しなくていいよ」と二人
「なんだかあべこべだな 元気づけられるのはいつも自分だな」と思いながら、「じゃあね」と車に乗り込みました。
いつまでもいつまでもバックミラーに映る母、「もういいよ、もういいから」とつぶやきながらバックミラーの母がにじんで見えました。
こんな時間は、あとどれだけ残されているのでしょうか?

文:⼭下由修

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