2回ではなく3回、話し合う。助け合いを生むコミュニティは対話から生まれる

2回ではなく3回、話し合う。助け合いを生むコミュニティは対話から生まれる

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子育ての課題解決をめざすなかで、COE LOGでは、平均年齢が若く、子育て世帯が多い自治体・愛知県長久手市とともに、さまざまな取り組みを進めてきました。市民の方と一緒に新しいサービスをつくったり、子育てをテーマにしたイベントを実施したりしながら、ともに手を取り合い、志を共有してきました。今後、まちづくりや子育てに関する取り組みを、コミュニティを豊かにする具体的なサービスへとつなげるため、2019年11月12日に「市民のための市民参加型まちづくりに関する協定」を締結。本協定の締結にあたり、長久手市の𠮷田一平市長と中部電力の増田義則副社長・事業創造本部長が対談し、改めてお互いの思いをひとつにしました。

時間をかけて対話をする、市民が主人公のまち

市民主体のまちをつくるためには、遠回りでもいいから、話し合いを繰り返すことが重要と語る𠮷田市長市民主体のまちをつくるためには、遠回りでもいいから、話し合いを繰り返すことが重要と語る𠮷田市長

𠮷田 市長
まちづくりや子育てに関するプロジェクトを進めるにあたり、長久手市を選定いただき、ありがとうございます。
増田 副社長
長久手市は平均年齢が若いまちであり、子育て世帯も多い。市全体で、子育て世帯の課題解決に向けて積極的に取り組んでいらっしゃいます。われわれのビジョンと共通する点も多いことから、互いの思いを共有しながら課題解決に取り組んでいきたいと思い、協力を要請いたしました。
子育て世帯の課題に対しては、すでに長久手市の方でしっかり課題抽出をされていますし、COE LOGの活動を通じて浮き彫りになってきた部分もあります。それらを踏まえながら、当社がどういうソリューションを提供できるかという点を含めて、一緒に取り組んでいきたいと考えています。
𠮷田 市長
長久手市では年間1,000人ほど人口が増加しているため、次から次へといろいろな意見や要望が出てきます。その中で心がけていることは、一つひとつの意見に耳を傾け、時間をかけて検証していくということです。単年度予算の市の行政にとって、時間をかけるということは非常に難しい。しかし、職員に歯を食いしばってもらいながら、あえてその困難なことに取り組んでいます。
増田 副社長
当社のビジョンの中に“お客さま起点”というキーワードがあります。これはお客さま視点という概念を超え、お客さまが抱えている課題をスタート地点に課題を解決していこう、という思いの表れです。市民が主人公という考えのもと、一人ひとりが主体となってまちの課題を解決していくという、市長の考え方と重なる部分が大きいと感じました。
𠮷田 市長
長久手市では「長久手市みんなでつくるまち条例」を定めるにあたり、まち詩(うた)「さかそう ながくて じちのはな」が生まれました。その歌詞の中に「会話・対話を 繰り返す 回り道でも いいじゃない? やってみることこそ 大切で 失敗したって いいじゃない!」というフレーズがあります。市民主体、市民が主人公のまちをつくるために大切なことは、速く進めることではない。遠回りでもいいから、話し合いを繰り返すことが重要なのです。例えば2回で充分かなと思う対話の場でも、3回かけて話し合うようにする。市民を交え、時間をかけて対話を繰り返しながらつくり上げていくということを、市長である私がみずから率先して進めていかなければいけないと強く感じています。

人と人のつながりを生む新たなインフラづくり

人と人がつながる新しいプラットフォームをつくることで、地域社会に貢献したいと語る増田副社長人と人がつながる新しいプラットフォームをつくることで、地域社会に貢献したいと語る増田副社長

増田 副社長
お客さまのメリットを追求するという、われわれのビジネス感覚とも共通するお話です。カタチだけ構築してサービスを導入しても、お客さまは反応しません。対話をしてどういったニーズがあるのかを把握したうえで、お客さまに寄り添ったサービスを提供することが必要です。行政でも民間でも、市民の方々に理解されていないと長続きはしませんよね。
𠮷田 市長
その通りです。長久手市は今、人口が急増していて、とくに市役所より西のエリア、藤が丘駅に近い地域では、隣人の顔すら知らないという人が増えています。そのような状況を打開するためにも、私たちはこのオレンジのベストを常に着用し、あいさつ運動を啓発しています。このベストに書かれているのは、「まちづくり、まずは笑顔でこんにちは」という標語。あいさつを交わすことで犯罪のないまちにするという意識を浸透させていくことは、お互いが赤の他人の間柄から脱却し、知り合いになることにつながります。そういう関係性を日常的に構築しておくことは、災害時などいざというときに助け合えるまちの基盤となるのです。
増田 副社長
当社のビジョンでは“新しいコミュニティの形”を提供するということを掲げています。時代と共にコミュニティのあり方が大きく変わってきている中、従来のエネルギー事業の枠にとらわれることなく、これまでとはまったく異なる発想で地域社会に貢献したい。その一つとして、人と人のつながりを生むような新しいプラットフォームを構築し、インフラとしての役割を担えないかと考えています。
𠮷田 市長
経済優先の社会の中、職場に引きこもっていた大人たちがリタイアし、まちにあふれ始めています。これまで子育てをはじめ家庭のこと、地域のことに関わる時間がなかった大人たちを、まずは地域に引っ張り出さないといけない。
増田 副社長
今回、「市民のための市民参加型まちづくりに関する協定」を締結しましたが、ようやくスタート地点に立ったところ。今後、市民の方にとって真に必要なサービスが提供できるよう、話し合いを繰り返し、継続しながらいろいろと知恵を出し合っていけたらと思います。長久手市民の皆さんにも参画していただいて、市役所の職員の方々、われわれ中部電力の三者が問題意識を共有して、前に進めていくことが重要だと感じます。

対談では長久手市のみなさんと中部電力のメンバーでさまざまな意見交換を行いました対談では長久手市のみなさんと中部電力のメンバーでさまざまな意見交換を行いました

文:鬼頭英治、花野静恵 撮影:大久保功一、奥村香保里

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