生成AIでこんなことも! 文豪や哲学者に「人生相談」

生成AIでこんなことも! 文豪や哲学者に「人生相談」

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この記事は「中日こどもウイークリー」で2025年12月20日に掲載された記事を転載しています。

夏目漱石やアリストテレスと話してみたい! そんな願いをかなえようと、名古屋大准教授の岩田直也さんらが、文豪や哲学者の作品を生成AI(人工知能)に学習させ、対話する気分を味わえるシステムを開発しました。「どうやったら、効率的に勉強できる?」。文豪や哲学者に聞いてみたら――。

文豪の1万7000作品を学習

生成AIとは、AIの中でも文章、動画、画像を生み出すことができるAIのこと。便利さの一方、交流サイト(SNS)上には生成AIで作られたクマ出没の偽動画なども出回っていて、使用には注意が必要です。

システムを開発した岩田さんの専門は、西洋古代哲学です。古代ギリシャの哲学者であるプラトンやアリストテレスなど、普段は哲学者が書いた文章やそれにまつわる論文を調べています。

2年前、デジタル技術と西洋古代哲学を融合させてみようと思い立ち、生成AI「ChatGPT」に、哲学者が書いた文章を読み込ませてみました。学習させたのは、プラトンが理想の国のあり方を記した「国家」や、アリストテレスが幸福について考えた「ニコマコス倫理学」など約1000作品。開発したシステムには5つのモードがあり、「対話モード」では、利用者が好きな哲学者に何でも相談できます。哲学者の作品に基づいて、AIが答えを作ります。

さらに、岩田さんは日本の文豪約1000人、1万7000作品も生成AIに学習させました。AIは夏目漱石や太宰治、江戸川乱歩らの作品も読み込み、彼らにも会話や人生相談をすることができます。

福沢諭吉からの答えは?

対話型システムを体験してみました。対話するのは幕末の思想家である福沢諭吉と作家の太宰治。福沢に「勉強を効率的に進めるにはどうすればいいですか」と相談すると「1つの教科にこだわるのではなく、疲れたら他の教科に移ることで、脳が刺激を受けて上達が早まる」と福沢らしく律義に答えてくれました。

一方、中学生時代にクラスで1番の成績だったこともある太宰は「効率という言葉に惑わされず、毎日努力して」と力強いアドバイスをくれました。同じ質問を何人かの文豪にぶつけて、回答の違いを見るのも楽しいです。

これらの対話型システムはホームページで誰でも利用可能。「ヒューマニテクスト アンティクア」では哲学者と、「ヒューマニテクスト 青空」では文豪と会話ができます。岩田さんは「哲学者や作家の考え方を感じてみてほしい」と話しました。

小説の人気キャラと対話も

生成AIを活用して、実際には会えない人と対話する取り組みは他にも広がっています。講談社は、三重県出身の作家はやみねかおるさんの小説「怪盗クイーン」シリーズに出てくるAIの人気キャラクター「RD」をインターネット上に出現させました。

小説の人気キャラと対話も

物語中でRDは「世界最高の人工知能」とされ、情報収集などで主人公クイーンたちをサポートします。講談社は東北大でAIを研究している赤間怜奈助教と協力して、AIにはやみねさんの作品を学習させました。利用者ははやみねさんのファンクラブサイトで、チャット形式でRDと会話を楽しむことができます。講談社の担当者は「小説の世界をより楽しんでもらうことにつながれば」と話しました。

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