まもなくバレンタインデーがやって来ますね。友情や恋愛、家族愛など、この機会に、「愛」について考えてみませんか?
今回は、名古屋市のTSUTAYA BOOKSTORE 名鉄名古屋の協力のもと、小学生におすすめしたい、「愛」を感じる本を3冊セレクトしました。同店の児童書担当・家田和明さんのおすすめコメントもあわせてお楽しみください。
※本の画像をクリックすると出版社のサイトに移ります
「愛」を感じる本①
「うせものがかり なくしたもの、見つけます。」
作:ほしおさなえ
絵:pon-marsh
出版社:ポプラ社
価格:1540円
発売日:2023年11月15日
人と人、人とものを結ぶ縁の糸。そんな縁の糸が見える女の子たちが、なくしたものを探すため、糸をたどっていく物語です。あらゆるものは縁の糸でつながっていて、その両方がお互いのことを探していると、糸が赤く染まる。まるで愛のようだと感じました。
糸は細かい繊維をより合わせて作られています。その糸を縦と横に組み合わせると、大きな布になります。縁の糸は、家族、友だち、好きな人、先生と、さまざまな人やものにつながっています。縦の糸と横の糸。普段は目に見えないけど、確かに存在する「愛」を感じられる物語です。続編が楽しみ。
「愛」を感じる本②
「10歳からの学校では教えてくれない感情とこころ」
監修:伊藤美奈子
出版社:池田書店
価格:1760円
発売日:2023年7月13日
成長とともに気になってくる自分や友達、家族、そして性、恋愛のこと。悩むというのは成長の証でもあります。この本には、自分の容姿やグループ付き合い、いじめ、SNSの使い方、反抗期、恋愛など、大人でもパッとは答えられないテーマについての解答例が載っています。
イラストがたくさん使われているので、親子でも、友だち同士でも、1人でも、楽しく読めて、考えてみるきっかけにもなりますよ。最近よく耳にするヤングケアラーや毒親、トランスジェンダーなどに関する項目も。困ったり、悩んだりしている人にプレゼントするのもおすすめ。
「愛」を感じる本③
「隅田川 愛しいわが子を探して」
文:片山清司
絵:小田切恵子
出版社:BL出版
価格:1750円
発売日:2006年4月1日
能の名曲「隅田川」を題材にした絵本。この隅田川は、イギリスで「カーリュー・リバー」というタイトルのオペラにもなりました。さらわれた自分の子どもを探し、現在の京都から東京・隅田川へと旅立つ母親。気の遠くなるほどの道のりを経て、果たして母は愛する我が子に会うことが出来たのか?
母が子を思う強い愛情を、古典の名作はどのように描いたのでしょうか。ぜひ直接確認してみてもらいたいです。作者は能楽師の片山九郎右衛門(片山清司)さんです。ぜひ、九郎右衛門さんの「あとがき」までお読みください。
最後に
いろいろな「愛」を感じる作品をご紹介しました。大人が読んでも興味深い作品ばかりなので、ぜひ親子でお楽しみください。
この記事は「TSUTAYA」などを運営するカルチュア・エクスペリエンスの協力のもと、作成しました。