この春、中学校に入学するみなさん。そして、中学2・3年に進級をするみなさん。今、ドキドキワクワクしていますか? している人は、「一歩先」をイメージしているからです。一歩先に何があるかを知っていれば、きっと良い準備が出来るでしょう。
今回は、中学校入学・進級に向けた準備について解説していきます。まだ、それほどドキドキワクワクしていない人も、これを機に、動き始めてくれたらうれしいです。

塾講師 渡邉智治(わたなべ・ともはる)
愛知県一宮市にて「進学塾 翔和」を経営。塾講師歴は25年以上。犬山市教育委員も務めている。
将来の目標はありますか?
勉強やスポーツなど、どんな場面においても、やる気を引き出すのは「目標」です。すでに明確な目標があり、それに向かって努力を続けている人は、素晴らしいですね。ぜひ、最後までやり抜いてください。しかし、まだ目標をはっきりと決められていない人も多いのではないでしょうか。恐らく、それが普通だと思います。
目標を見つけるためには、以下の4つを参考にしてみてください。
1.チャレンジしてみる
少しでも興味のあることがあれば、チャレンジしてみましょう。失敗を恐れず「まずはやってみる」を意識することで、新しい自分の可能性に気づけます。
2.さまざまな情報をチェックする
本や新聞、雑誌、インターネット、テレビなど、いろいろなジャンルの情報をチェックしましょう。幅広い情報を収集する習慣をつけることで、あなたの可能性が広がります。
3. 好きなことから考えてみる
好きなことや得意なことなど、周りからよくほめられることはありますか? それらを起点に、自分の出来ること、やりたいこと、そして、誰かのためになること、社会の役に立つことは何か、考えてみましょう。
4.小さな目標をクリアする
学校の小テストや定期テスト、検定や習い事の進級テストなど、「小さな目標」を設定し、それを1つずつクリアしていきましょう。学習に関する目標はもちろんのこと、生活に関することでもOK。小さな成功体験を積み上げながら、目標のハードルを少しずつ上げていくと、その先に大きな目標が見つかるはずです。
中学生が、将来の目標を見つけるためのポイントを4つ挙げました。そして、もう1つ大切なのは「学校での学び」をおろそかにしないことです。
学校での学びの先に目標がある
中学校では、9教科12科目を学びます。どの教科においても、教科書に書かれていることだけでなく、たくさんのことが学べます。
例えば、歴史を学ぶことで、歴史上の人物の生き様はもちろん、歴史的な出来事を研究し、解明するために生涯をささげた先人たちの「努力の成果」を見ることが出来ます。
理科の授業では、私たちの周りにある「もの」や「こと」がどのように成り立っているのかを伝えてくれます。
国語の教科書にはさまざまなジャンルの読みものが載っています。新たな作品との出合いによって、自分自身の興味や関心に気づくかもしれません。
中学校では、先生たちが前にいる生徒たちに、「1つでも多くのことに興味や関心を持って欲しい」という思いで、「種まき」をしているのだと思います。それが日々の授業です。そんな先生の言葉を受け止め、前向きに授業に取り組んでください。新たな気付きや「もっと知りたい」という好奇心が湧いてきますよ。
9教科12科目というと、小学校の頃と比べて、多いと感じるかもしれません。しかし、新しいことを学べば、その先に目標が生まれるはずです。
もうすぐ新学年、新学期が始まります。気持ちを新たに、新しい生活のスタートを切ってください。
文:渡邉智治