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子育てに、仕事に、家事に、毎日忙しく過ごしているパパ・ママたち。疲れがたまっていませんか? そんな時は読書がおすすめです。
今回は、名古屋市の草叢(くさむら)BOOKS 新守山店の協力のもと、読むと元気になれる本を3冊セレクトしました。同店店長・吉富圭さんのコメントもあわせてお楽しみください。
※本の画像をクリックすると出版社のサイトに移ります
元気になれる本①
「おごそかな渇き」
著者:山本周五郎
出版社:新潮社
価格:825円
発売日:1971年1月27日
絶筆となった未完の表題作を含む短編集で、映画化された「雨あがる」や「かあちゃん」も収録しています。私のおすすめは、やっぱり「かあちゃん」。あまりにも直接的なタイトルに敬遠する向きもあると思いますが、読み終えれば「これ以外のタイトルはありえないと」いうほど、見事な人情噺(ばなし)です。
何度読み返しても気持ちよく泣け、勇気付けられ、背筋がピンと伸びることと思います。「とおちゃん」だったら、こうはいかないように思えますが、まあ仕方がないことです。
元気になれる本②
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
著者:ブレイディみかこ
出版社:新潮社
価格:737円
発売日:2021年6月24日
多様性や貧困といった社会的な問題に対する、パンクロックの精神を宿した鋭い批評で、人文系の読者に人気の高かったブレイディみかこさん。彼女がブレイク・スルーするきっかけとなった1冊です。ここ数年に発行された書物の中でも、最も価値あるものの1つでしょう。
モッズ(イギリスの労働者階級の若者の間で1950年代後半から1960年代中頃にかけて流行したユース・カルチャー)の聖地としても知られるイギリス・ブライトン。ここで暮らす母と子の日常を描いたノンフィクションです。かつての著作に度々出てきたアイルランド人の夫の出番がほとんどなくなってしまったところに、少しばかりの寂しさを覚えますが。
元気になれる本③
「壬生義士伝」(文庫版、上下巻)
著者:浅田次郎
出版社:文藝春秋
価格:869円
発売日:2002年9月3日
金に汚いことで知られた隊士の吉村貫一郎が主役の新選組もの。ユーミンの名曲「守ってあげたい」のように、愛する人を守ることが出来るのなら、「他には何1つ出来なくてもいい」という父の姿を圧倒的な筆力で描き切った小説です。
映画では中井貴一、テレビドラマでは渡辺謙が吉村貫一郎を演じました。世のお父さん方もここまでやれば、きっと尊敬されるに違いありません。がんばれ!
最後に
パパ・ママ向けに読むと元気が出る3冊を紹介しました。本からパワーをもらって、充実した毎日をお過ごしくださいね。
この記事は「TSUTAYA」などを運営するカルチュア・エクスペリエンスの協力のもと、作成しました。