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2025年は、令和7年。「7」という数字を聞いて、まず思い浮かぶのは、さまざまな場面で使われる「ラッキー7」ではないでしょうか。他にも、7は国内外で「幸運」や「成就」といったプラスのイメージを持つ数字とされているようです。
ラッキー7の由来は?
ラッキー7は、野球の「7回の攻撃」を意味しています。1885年9月、アメリカ大リーグのホワイトストッキングス(現在のカブス)の優勝がかかった試合で、7回の攻撃でバッターが空に打ち上げたボールが、強風に吹かれてまさかのホームランに。このことが決め手となって優勝した出来事を、同じチームのピッチャーが「Lucky seventh」(幸運な7回目)と語ったことが由来とされています。
野球の試合は九回制です。対戦する両チームは、1回ごとに交互に攻撃と守備を繰り返しますが、7回は得点チャンスが生まれやすいと考えられています。
早稲田大硬式野球部元主将で、野球に詳しい清水隆一さんは、7回になると「バッターの目が、相手ピッチャーの球種に慣れてくるので、攻め方が分かってくる」と指摘。先発ピッチャーのボールの威力も落ちてくる頃で、ヒットが出やすいそうです。
古くから特別な数字
野球に限らず、古くから「7」はさまざまな分野や地域で特別視されてきました。七福神信仰事典によると、仏教には「七福」「七宝」といった「七」のつく言葉が多く登場。中国では聖なる数とされ、「7つそろっているものは良いもの」という考えがあります。
古代の日本でも特別な数字で、古事記や万葉集には「七」のつく言葉がたくさんあります。神を畏れ敬い、神と人をつないだ数字だったとみられています。
聖書に、神様が6日間で天と地、万物を創った後、7日目に完成を告げて安息日としたと記されています。これに基づき、7には「完成」「成就」「完全」といった意味があると考えられています。
あなたが好きな数字は?
7を見ると、幸せな気持ちになったり、縁起が良いと感じたりします。そもそも人はなぜ、数字に特別な思いを抱くのでしょうか。
成城大文芸学部非常勤講師の篠田潤子さんは「誕生日や合格発表の日など、特定の数字に関連する思い出や出来事があれば、その数字に特別な感情が生まれやすい」と説明します。
数字の形や発音が魅力的で心地良いと感じて好きになるほか、数字が自分を守ってくれる「特別な存在」と意識することも。例えば、スポーツ選手が好きな背番号を付けて「これは自分の味方」と特定の数字にこだわることもあるそうです。
この記事は「中日こどもウイークリー」で2024年12月28日に掲載された記事を転載しています。