2学期は運動会や体育祭、文化祭などの学校行事が目白押し。楽しい反面、心身ともに疲れてしまいますよね。そんな学校行事の前後に実力テストや定期テストが行われるため、限られた時間でいかに効率よく学習するかが試験の結果を左右します。
今回は忙しい中での「すき間時間」の使い方と、テスト直後の効果的な学習法をお伝えします。
塾講師 渡邉智治(わたなべ・ともはる)
愛知県一宮市にて「進学塾 翔和」を経営。塾講師歴は25年以上。犬山市教育委員も務めている。
意外と多い「すき間時間」
毎日の生活をチェックしてみると、たくさんの「すき間時間」があります。例えば、平日だと、次のような時間があります。
・学校までの通学時間
・学校の休み時間
・学校からの帰宅時間
・塾や習い事までの移動時間
・帰宅から夕食までの時間
・夕食後からお風呂に入るまでの時間
・就寝までの時間
この中には「5分、10分しかない」という人もいるかもしれません。しかし、この短い間時間の積み重ねが効率の良い学習につながります。
すき間時間は暗記系を!
すき間時間に問題集、ノートを広げ、英語や国語の長文問題、数学の問題にじっくり取り組むことは難しいですが、暗記系の勉強と授業の予習には有効です。
暗記系の勉強
・社会(地理・歴史・公民の用語、年表)
・英語(英単語・熟語)
・理科、数学(公式、用語)
・国語(漢字の読み、四字熟語、ことわざ・慣用句)
これらが知識としてインプットされていないと、問題が解けません。逆に、暗記をしておけば確実に得点につながるので、すき間時間を使ってコツコツ知識を積み上げることが大切です。
授業の予習
中学生、高校生のみなさんにぜひ実践して欲しいのは、授業が始まる前に、教科書や補助教材などで次の授業の内容に目を通すことです。流れを知ってから授業を受けると、理解が深まります。
また、事前に目を通しておけば、「自分が何を学ぶのか」「どの部分が分かりにくいのか」など、目的意識を持って、集中して授業に臨むことが出来ます。ちょっとしたことですが、続けると、大きな成果につながります。
テスト後の学習が得点アップに!
定期テストや模試が終わった日から1週間は、得点アップにつながる大切な学習タイミングです。
定期テスト・模試が終わった当日
模試では模範解答・解説が配られます。必ずその日のうちに自己採点をしてください。さらに、次のようにレベルを分け、分析しながら採点すると効果的です。
①間違えた問題
レベル1……設問の読み取り間違いなど(ケアレスミス)
レベル2……解法の道筋はおおむね合っているが、最後のツメが甘かった(知識がある間違い)
レベル3……勉強不足 (すぐに勉強に取り掛かる必要がある間違え)
②正解した問題
レベル1……自信をもって正解を導き出した
レベル2……前後の設問、問題からヒントを得ながら、やや自信をもって答えを導いた
レベル3……(マークシートの場合)勘などで何となく正解した
①②ともに、特にレベル3の場合は、問題演習や解説の読み込みなどのトレーニングを積むことで、必ず得点につながります。
定期テスト・模試が終わってから1週間以内
これまでみなさんは、定期テストや模試に向けて頑張って勉強してきたと思います。テスト前だけでなく、終わってからも、間違えた問題や得点が低かった教科・単元の知識をアップデートしましょう。教科書や参考書、解答・解説をしっかり読み込み、その範囲の演習に取り組んでください。次回の定期テストや模試、入試で必ず再登場すると心得て、勉強を進めていきましょう。
継続は力なり
「Practice makes perfect」
つまり、地道に練習を継続することで、完璧に近い状態になります。
まずは計画を立て、しっかり勉強時間を確保すること。その上で、今回お伝えしたすき間時間の活用とテスト後の学習を続けることが、最善の勉強法です。
もうすぐ2学期が始まります。充実した時間を過ごしていきましょう!
文:渡邉智治