谷川俊太郎さん没後1年 詩を味わおう

谷川俊太郎さん没後1年 詩を味わおう

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この記事は「中日こどもウイークリー」で2025年12月13日に掲載された記事を転載しています。

詩人、絵本作家、翻訳家とさまざまな顔を持つ谷川俊太郎さん。2024年11月に92歳で亡くなってからも、その作品は、子どもから大人まで、世代を超えて愛されています。谷川さんの詩の魅力は、どこにあるのでしょうか。

読むと豊かな気持ちに

谷川さんは1952年に詩集「二十億光年の孤独」でデビュー。絵本では、三重県出身の画家、元永定正さんと共同で手がけた「もこ もこもこ」が100万部を超えるロングセラーになりました。

三重県四日市市にある子どもの本専門店「メリーゴーランド」の店主、増田喜昭さん(75)は、谷川さんと交流がありました。

増田喜昭さん

増田さんが店を開いて4年目の1979年、面識のなかった谷川さんに手紙を書き、店での講演をお願いしたのがきっかけです。本当にお店にやって来た谷川さんは、増田さんに「君とは友だちだから」と言ってくれたのだそう。以来、亡くなる数年前まで、毎年のようにメリーゴーランドを訪れ、講演もしました。

増田さんにとって、谷川さんの詩の魅力は「普段聞いているもの、見ているものが、谷川俊太郎という詩人の言葉を通すことで、まったく違ったものとして再発見できること」と言います。詩集「みみをすます」から、「おかあさんをかく」という詩を、紹介してくれました。

ふとんをかく/あかりをかく/テーブルと/いすをかく/とけいをかく/ながいはりと/みじかいはり/1をかく/2をかく/3と4をかく

歌のようなリズムが出てくる詩ですね。難しい言葉もありません。増田さんは「谷川さんの詩から思い浮かべることは、みんな違うはず。読み終えると、きっと豊かな気持ちになります」と話します。

共感できる詩を見つけて

谷川さんの詩には、一度読んだだけではよく意味が分からない言葉や言い回しもあります。けれど、「分かることだけが詩の味わいのすべてではない」と増田さん。詩を読むのに大事なのは、詩集を全部理解しようとするのでなく、「自分が共感できる詩を選び出すこと」だと強調します。「分からないところ、分かるところ、行ったり来たりしながら、その情景を想像していけるのも、谷川さんの詩の素晴らしさです」

谷川さんの詩集を開くと、みなさんにぴったりの詩も見つかるかもしれません。

翻訳でも多彩な仕事

生前の谷川俊太郎さん

谷川さんは詩だけでなく、子ども向けの絵本や童話の翻訳、さらには歌の歌詞でも多くの作品を残しました。有名なのが、イギリスに伝わる童謡「マザーグース」の翻訳です。英語で書かれたなぞなぞや早口ことば、しりとりや子守唄を、谷川さんならではの軽快なリズムと言葉で日本語にしました。

このほか、小さな魚が主人公の絵本「スイミー」は、みなさんも国語の教科書で学んだかもしれません。スヌーピーとチャーリー・ブラウンが登場する漫画「ピーナッツ」のシリーズも、谷川さんが翻訳しました。

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