「自分だからできること」に全力で!子連れ防災のママ研究者

「自分だからできること」に全力で!子連れ防災のママ研究者

~「人と社会をつなぐお仕事」シリーズvol.3:名古屋大学減災連携研究センター 蛭川理紗さん~

たくさんの職業がある中で、なぜその仕事に情熱を燃やすのでしょうか。「人と社会をつなぐお仕事」シリーズでは、インタビューを通して地域社会・コミュニティを支える人にスポットを当てていきます。働くことを通して、人と人、人と社会をつなぎ、むすびあわせることを目指します。
第三回目は、名古屋大学減災連携研究センター寄附研究部門の蛭川理紗さん。同大学出身で、中部電力に勤務。現在は出向の形でエネルギー防災(中部電力)寄附研究部門の特任助教として研究に携わっています。
6歳のお子さんを持つママであり、「自分だからできる研究を」と、子連れ防災の研究もおこなっています。研究者として仕事に向き合い、活躍する蛭川さんに、お話を伺いました。

蛭川さんのこれまでのキャリア

蛭川さんの所属する名古屋大学減災連携研究センターのエネルギー防災寄附研究部門は、電力会社と大学が連携して減災を研究する組織です

蛭川さんの所属する名古屋大学減災連携研究センターのエネルギー防災寄附研究部門は、電力会社と大学が連携して減災を研究する組織です。
おこなっているのは、過去に起きた歴史的な大地震などを調査し、これらの情報を今後の対策などにいかす歴史地震の研究。もう一つは巨大地震が起きた後の電力復旧を早期に実現するための実践研究である、産業防災になります。
蛭川さんは大学院卒業後、2010年に中部電力に入社しました。水力保守業務、送変電技術センターで変電所の土木工事などに携わった後、2019年に現職のセンターに異動。
今まで、変電所の土木工事に携わっていましたが、ガラリと環境が変わりました。他の研究者の方とともに、歴史地震や産業防災の研究をすすめる中で「自分には何ができるだろう?」と考えたという蛭川さん。一児の母である視点から、パパやママのための災害がおきたときの備え「子連れ防災」についても調査・研究を進めるようになり、啓蒙活動をおこなっています。

仕事と家庭が両立できる仕事を

今思うと、現在の仕事で子どもの頃の夢がすべてつながっているなと感じます

小学生の文集を振り返ると、将来の夢は「学校の先生」と書いてありました。中学生の頃から「モノをつくりたい」と思うようになり、大学で橋やダムをつくる土木に関心を持ち、コンクリートの研究をおこなってきました。今思うと、現在の仕事で子どもの頃の夢がすべてつながっているなと感じます。
就職を考えた時に、「今まで学んできた土木の知識を活かしながら、できれば地元で働ける仕事がしたいし、結婚して子どもも欲しい。」そう考えて、仕事と家庭を両立できる中部電力を選びました。
ダムを作りたいと思っていましたが、最初の配属先は、小さなダムの修繕工事。それでも、よい仲間に恵まれ、さまざまな工夫をしながら進める仕事がとても楽しかったです。
その後の異動で、岐阜県高山市につくる新設の周波数変換所の調査業務などを経て、送変電技術センターで変電所の土木基礎工事に携わりました。ここで、小さいですが、念願の土木構造物をつくる仕事ができてうれしかったです。
結婚・出産し、2016年秋に復職。復職後、2年半はとにかく仕事と家庭の両立が大変でした。

当時はとても大変でしたが、今では夫の家族と同居し、お義母さんにも頼れるようになって、良い形で仕事と家庭を両立できています

時短勤務をしているのに、工事の現場に出ているので、みんなの稼働している時間に自分だけ先に帰らないといけない。このときは、夫が単身赴任になってしまったので、完全にワンオペ育児で、さらに子どもはイヤイヤ期。当時はとても大変でしたが、今では夫の家族と同居し、お義母さんにも頼れるようになって、良い形で仕事と家庭を両立できています。

「楽しむ工夫」を自ら積極的に!

「忙しい」、「辛い」とは思いたくないので、何かしら楽しめることをみつけるようにしています

仕事をするときも、女性だから、子育て中だからといって諦めることをしたくない。そして、「忙しい」、「辛い」とは思いたくないので、何かしら楽しめることをみつけるようにしています。
たとえば、以前の部署にいたとき。自分の希望していた仕事でなかったとしても、その中で工夫をして楽しいことをみつける。また、工事の現場に出る仕事で大変な時も、まわりとのコミュニケーションを楽しんでいました。
今の仕事でも、「地震・災害は怖い」を伝えるというよりも、「必ず来るものだから、きちんと備えよう」ということを伝えたい。どのようにしたら、子どもにそれが伝わるか、カルタやゲームを作るなど、いろんな工夫をしています。
実際に、子どもに聞いてみて、それを仕事に活かすこともあります。
最近は、娘の図案を元に防災の新キャラクターを作りました。身近に防災を感じてもらうためのキャラクター「守る+モルモット+もっと」という意味で「まもるもっと」ちゃん。これから、パパママ防災研究会で使おうと思っています。

身近に防災を感じてもらうためのキャラクター「守る+モルモット+もっと」という意味で「まもるもっと」ちゃん

仕事ではさまざまな人に意見を聞きながら、一緒に何かを作り上げている時間が好きです。

地域で支え合う社会を目指して

仕事では、防災研究に関しても電力関係の仕事でも、やりたいことがたくさんあります。そして、最後には、自分の夢である、大きなダムを作りたいですね

コロナ禍で、やりたいと思っていたことが、いろいろとできなくなってしまいました。本来であれば、保育園・幼稚園などに出向いて防災カルタをもっと広めたい、親子向けのワークショップも開催したい。今は、保育士と防災士の勉強をしていて、年内には資格が取得できる見込みです。
今後の状況を見ながらですが、子連れ防災を広めていく準備を進めています。
そして、防災について考えていくと「地域で支え合う」ということがとても大切になります。昔のような横のつながりを持ち、地域で支え合う・助け合える社会を作っていきたい。

仕事では、防災研究に関しても電力関係の仕事でも、やりたいことがたくさんあります。そして、最後には、自分の夢である、大きなダムを作りたいですね。

【お話を伺った方の紹介】
名古屋大学減災連携研究センター
蛭川理紗(ひるかわりさ)さん

蛭川理紗 名古屋大学減災連携研究センター

減災館では、7月17日~「おうちからアクセス!夏休みスペシャル減災教室」をホームページ上で開催します。幼児向けの防災カルタもダウンロードできます!ぜひアクセスしてみてください。コロナ禍で閉館している減災館の見学も今後再開する予定です。ご家族でぜひ、遊びに、学びにいらしてください。
名古屋大学減災連携研究センターホームページはこちら

文:三輪田理恵

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