【名古屋】贈り物やごほうびに！ 最旬の焼き菓子専門店５選

口に入れた瞬間に広がる香ばしさ、どこか懐かしさを感じるやさしい甘さなど、あわただしい日常の中に安らぎのティータイムをもたらしてくれる焼き菓子。

クッキーやスコーン、フィナンシェ、バウムクーヘンなど、バリエ―ション豊かで、さっくり、ふんわり、しっとりなど食感の違いや素材の組み合わせの多彩さも楽しみの1つです。見た目の愛らしさや持ち運びやすさから、贈り物にも自分へのごほうびにもぴったり。

今回は、素材使いや製法へのこだわりが光る、名古屋市内の注目の焼き菓子専門店を紹介します。ぜひ、焼きあがった時の魅惑の香りに思いを馳せてみてください。

kikii（千種区）

北海道産小麦や国産バター、非遺伝子組み換えの卵、アルミニウムフリーのベーキングパウダーなど、体思いの素材で作るスコーンが評判の「kikii（キキ）」。外はサクッと、中はホロッとした食感のスコーンは、王道のプレーンを中心に7種類ほどラインナップしています。

プレーンスコーンに、アールグレイがふわりと香る濃厚なクリームをサンドした「アールグレイクリームスコーン」（380円）のほか、レモンティーやスイートポテトなど、季節の素材を使った限定のスコーンも見逃せません。

多い時には1日で300個ほど売り上げるという行列の絶えない人気店。素朴でありながらもリッチな味わいのスコーンは、一度食べたら深く記憶に刻まれます。

ばぁむくぅへん研究所（天白区）

本場ドイツで修業を積んだ職人・加藤シェフが開いたバウムクーヘンの専門店「ばぁむくぅへん研究所アンドカフェ」。洗練されたフォトジェニックなたたずまいや、ふんわりともっちりが調和したやさしい口あたりなど、見た目と味わいに魅了される人が続出中です。

中でも専門店ならではの真髄を感じるのが、カラフルな色使いで美しくデコレーションされた「デコバーム」です。濃厚な卵と軽い食感の生地に、パリッとしたチョコ―レートをコーティング。ベリーやピスタチオモンブランなど、趣向を凝らした12種類をラインナップしているので、何種類も並べて写真を撮ったり、手土産にしたり。選ぶ楽しさが広がります。

バターの森（中区）

フランス産と国産の発酵バターを贅沢に使ったフィナンシェが、約50種類も揃う「バターの森」。おなじみのシンプルなフィナンシェのみならず、旬のフルーツを使ったスイーツ系、アンチョビガーリックなどワインのお供にもぴったりな食事系など、フィナンシェのイメージを変えるユニークなメニューも並びます。

工房一体型のショップなので、調理の様子を間近で楽しみながら品選びを楽しむ時間は、まさに至福のひとときです。

店内には、イートインスペースも完備。レストランのような落ち着いた雰囲気の中、紅茶やコーヒーとともにのんびりブレイクを。「焼きたて発酵バターフィナンシェ」（330円）は、ぜひ店内で味わいたい特別感のあるメニューです。

焼き菓子toi（千種区）

店内に並ぶ商品のほぼ全種類が試食できるという嬉しいシステムの「焼菓子 toi（トイ） 覚王山」。名古屋の名店で経験を積んだシェフが、ベルギー産の発酵バターや粉をはじめ、合わせる食材1つ1つにいたるまで追求して作り上げる品々がずらり。棚に並ぶ焼き菓子たちは、まるで微笑みかけてくれているようです。

クッキーやフィナンシェ、パイ生地のお菓子などバリエーション豊かな品揃えの中から、まずは気になる商品を選んで試食。ギフト用に、贈る相手の顔を思い浮かべながら選んだり、自分好みの味を探したり。甘党ならずとも、心が躍ります。

完全予約販売のアップルタルト（5200円）は、添加物・保存料不使用で、しっかりとした果肉とほど良い酸味が特徴の「紅玉」を贅沢に使用。特別感のあるビジュアルと味わい、ボリューム感はパーティーなど華やかな席にも喜ばれそうです。

カプリス ベイク（北区）

本場アメリカで出合ったマフィンのおいしさに魅了された店主の岩田さんが、2024年にオープンしたマフィン専門店「Caprice BAKE」（カプリス ベイク）。常時6、7種類ほどのマフィンが並びます。

留学先のニューヨークで食べたアメリカンマフィンを独学で追求した生地には、厳選した良質なバターと生クリームを使用。試行錯誤の末にたどりついた配合により、しっとりとした食感とリッチな風味、軽やかな歯ざわりを実現しています。

卵や牛乳不使用で、きび砂糖と豆腐をメインにした「スコフィン」は、ヴィーガンの人に喜ばれることはもちろん、罪悪感なく楽しめるヘルシーなスイーツとしてファンの多いメニューです。

観葉植物が際立つ白を基調とした空間にはイートインスペースもあるので、焼きたてのマフィンを頬張りながら、癒しの時間を過ごすのもおすすめです。

最後に

シンプルでありながらも、食感のバランスやフレーバーの組み合わせなど、バリエーションの広がりに無限の可能性を感じさせる焼き菓子。使う素材を吟味し、1つ1つ丁寧に手作りする焼き菓子は、そこに作り手の思いやこだわりが凝縮されているからこそ、食べる人の心に響くのかもしれません。

仕事の合間の“ちょっと一服”のお供にも、休日の昼下がりを優雅に彩るティータイムにも、ゲストをもてなす気の利いたお茶菓子にも……。お気に入りの焼き菓子を日常に取り入れて、とっておきのチルタイムを過ごしてみてください。

文：花野静恵

この記事は、「ケリー2025年３月号」（2025年1月23日発刊、ゲイン刊）に掲載された記事をもとにしています。情報は取材時点。最新の情報は主催者・各施設に直接お問い合わせください。