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1000年の歴史を持つ「日本六古窯」の1つとして知られる焼き物の町、愛知県常滑市。急須や壺、タイルなどに象徴される常滑焼をはじめ、商売繁盛のシンボルでもある“招き猫”の一大産地でもあります。
今回は、そんな常滑の町をカメラ片手にぶらり散歩。町を歩けば壁の上から突如顔を出す巨大な「とこにゃん」や、路地裏にひょっこり現れる猫のオブジェなど、あちこちに猫の気配が。話題のスイーツも満喫しながら、宝探し気分でお気に入りの猫を探して町歩きを楽しみました。町で出会った愛らしい猫たちを紹介します。
御嶽山 洞雲寺

弘治元(1555)年、善海法師によって開山されたと伝わる「御嶽山 洞雲寺(みたけざん とううんじ)」。本堂では、瀬戸市の作家・小澤康麿(やすまろ)さん作の「寧護(ねこ)大師」が迎えてくれます。
穏やかでありながら、りりしさを感じる弘法大師の表情の裏側は、合掌する別の姿を表現している両面像。巡礼において、“常にお大師さまが一緒にいてくださる”という意味を表す「同行二人」を体現しているそうです。存在感のある姿に、つい見入ってしまいます。

「寧護大師」の御朱印を求めて、遠方から訪れる参拝者も多いそうです。参拝の際は、ご利益があるという鰹節のお供えも忘れずに。
【問い合わせ】0569-35-2705
【場所】愛知県常滑市井戸田町2-37
【時間】7:00~17:00
【定休日】無休
【駐車場】10台
【公式サイト】http://park23.wakwak.com/~touunji
【アクセス】知多半島道路「常滑IC」より車で約9分
ちかつの窯

豆腐とタピオカ粉を使った焼きドーナツの店「ちかつの窯」。軽くてもちもちとした食感が特長で、油で揚げずにオーブンで焼いているのでライトな食感の仕上がりに。何個でも食べられそうです。

プレーン(180円)のほか、抹茶小豆やチョコ(各220円)など味のバリエーションも多彩です。
かわいい猫の焼き印「窯ねこ」が目印で、散歩途中のブレイクタイムや手土産にぴったりです。
【問い合わせ】なし
【場所】愛知県常滑市かじま台2-167
【時間】11:00~16:00
【定休日】日曜、祝日、年末年始
【駐車場】10台(共同)
【公式サイト】https://www.instagram.com/chikatsu_no_kama/
【アクセス】知多半島道路「常滑IC」より車で約8分
ハルトケharutoke

招き猫作家のやまぐちはるかさんが、1つ1つ粘土で手作りする招き猫の作品が並ぶ「ハルトケharutoke」。形も表情も同じ物は1つとしてなく、お気に入りの猫との一期一会に心が弾みます。

店内には、定番の花柄をあしらった猫の置物や、季節やイベントに合わせてデザインされた猫のアイテムなどユーモアたっぷりの招き猫がずらり。思わず笑顔になるような、優しい表情の猫たちに癒されます。

お店は「やきもの散歩道」の一角にあり、猫が描かれた看板と白いのれんが目印です。
【問い合わせ】なし
【場所】愛知県常滑市栄町6-106-1
【時間】11:00~16:00
【定休日】不定休
【駐車場】40台(有料、とこなめ観光案内所)
【公式サイト】https://www.instagram.com/harutoke_22/
【アクセス】名鉄「常滑駅」より徒歩で約9分
とこなめ招き猫通り

名鉄「常滑駅」から、やきもの散歩道の出発点である「陶磁器会館」へと向かう道、通称「とこなめ招き猫通り」。道路沿いのコンクリート壁には、常滑ゆかりの作家たちが手がけた、個性豊かな39体の「御利益陶製招き猫」が並びます。

壁の上に視線を送ると、常滑のシンボルでもある巨大な招き猫「とこにゃん」がお迎え。高さ約3.8m、幅約6.3mものビッグサイズで、通りを行き交う人々を見守ります。
愛嬌たっぷりの猫たちと記念撮影が出来る、人気のフォトスポットは外せません。
【場所】愛知県常滑市栄町
【時間】【定休日】見学自由
【駐車場】40台(有料、とこなめ観光案内所)
【アクセス】名鉄「常滑駅」より徒歩で約5分
最後に
町を歩けば、ふと視線の先にかわいい猫のオブジェが現れ、ショップや寺院など町のいたる所で個性豊かな猫が迎えてくれる常滑。どこかゆったりと流れるような“猫時間”に身をゆだねながら、お気に入りの猫との出会いを求めて、焼き物の町をゆっくり歩いてみませんか。
文:花野静恵
この記事は「ケリー2025年11月号」(2025年9月22日発刊、ゲイン刊)に掲載された記事をもとにしています。情報は取材時点。最新の情報は主催者・各施設に直接お問い合わせください。




