帰省や旅行で家を留守にすることが多い年末年始は、1年で最も空き巣やスリなどの被害が起こりやすい時期です。金融機関の休みも挟むため、多額の現金を下ろして手元に持つ機会も多い時期。帰省で長く家を空ける場合も、ステイホームの場合も、被害にあわないための警戒はいつだって必要です。年末年始の防犯対策を見直しましょう。
空き巣に「狙われやすい家」は?
空き巣に「狙われやすい家」には、共通点があるって知っていますか?空き巣は、誰にも見られることなく、サッと家に侵入しようと試みます。そして住人の行動パターンを観察し、犯行に及びます。下記に「狙われやすい家の共通点」と「防犯対策」をまとめました。
わが家の危険度をチェック
- 塀や植木に囲まれていて、外から見えにくい
- 窓の周りに足場となるものが置いてある(室外機、ガーデニング柵、庭木など)
- 玄関マットや郵便ポストに合鍵を隠している
- ゴミ出しの時に鍵を閉めないことがある
上記に当てはまる人は、防犯対策の見直しを。オートロックマンションでも油断は禁物です。少しの間でも家を空けるときは、ドアや窓を閉めるようにしましょう。
空き巣に狙われないポイントは?
「犯罪者が嫌がる環境づくり」が、犯行をあきらめさせるのに有効。犯罪者が心理的に嫌がるのは、「時間」「目」「音」「光」の4つだと、言われています。
- 時間(侵入に時間がかかる)
- 目(人目が気になる)
- 音(ブザーやサイレンの音)
- 光(人目にさらされる)
上記4ポイントを意識して、防犯対策を考えましょう。
取り入れたい防犯対策は?
- 基本:どんな時でも鍵を閉める(勝手口・お風呂・トイレなどの鍵も施錠)
- 基本:窓周りにある、侵入への足場をなくす
- 時間:窓に「窓用の補助鍵」や「窓ガラス用の防犯フィルム」を貼る
- 目:センサーライトを設置、ダミーの防犯カメラを設置する
- 目:近所の人と顔見知りになって、不審者を分かるようにする
- 音:歩くと音が鳴るように、家の周りに防犯砂利を敷く
- 光:夜間に明かりをつける(玄関や庭先、室内などの電灯をつける)
- その他:不在を知らせない(長期間留守にする時は郵便物や新聞の配達をストップ/外に洗濯物を干しておかない/旅行や帰省中にSNSで投稿しない)
スリやひったくり被害に注意を
キャッシュレス化が進んでいますが、今も現金を持ち歩く機会は多いもの。年末が近づくと銀行でお年玉用に新札へ替えたり、ATMが一時休止する前に現金を引き出したり…。多額の現金を手元に持つことが増えるでしょう。この現金を狙って、年末年始に発生しやすいのが「スリやひったくり」。年末セールや初詣など、人でにぎわう場所に出かける時は、特に注意しましょう。
スリやひったくりの対策は?
- カバンのファスナーを開けっぱなしにしない
- バッグに貴重品をいれない。必要以上のモノを持たない
- カバンは自分の前側に。ファスナーが閉まっているかを随時確認する
- 大金を持ち歩く時は、バッグを斜めがけに。その上にコートを着る
- 子どもの世話をして気が取られているとき、スリに気をつける
- 歩いているとき、スマートフォンを操作しない
留守番のときのルールを再確認
年末年始は、パパもママも忙しいタイミング。小学生くらいの子どもがいる家庭では、子どもに「ちょっとお留守番」を頼む機会があるかもしれません。冬休みを迎える前に、子どもだけで留守番する時のお約束を確認しておきましょう。「留守番ルール」は紙に書いてあげると、子どもにとって分かりやすいですね。
子どもだけで留守番をする時のルール
- 知らない人が来ても玄関を開けない(パパやママの友達と言っている人でもダメ/小さい子には宅配業者の人でも対応させない)
- 家の電話には出ない or 知らない人からの電話に出ない
- 家に誰もいなくても、「ただいま」と言って家に入るようにする(子どもだけで留守番をしていることを周囲に隠す)
- マッチやライターなど火が出るモノは触らない
子どもが困った時に連絡ができるように、パパやママはもちろん、おじいちゃん・おばあちゃんの連絡先も書き残しておくようにしましょう。
子どものお出かけの約束を再確認
小学校中学年くらいになると、子ども同士で出かける機会が増えてくると思います。親としては子どもの成長を嬉しく思うものの、子ども同士で出かけて危険に巻き込まれないかが心配ですよね。日が短くなる冬休みは、友達と夢中になって遊んでいると、あっという間に外が暗くなってしまいます。子どもだけで出かける時の危険性を知らせて、お出かけ時の約束を再確認しましょう。
子ども同士のお出かけのルール
- 親に、誰とどこに出かけるかを報告する
- 知らない人に声をかけられても絶対についていかない
- 暗くなる前に家に帰る(冬は午後5時頃に暗くなる)
- ストーブやライターなどで火遊びをしない(火事の危険性)
- 繁華街や裏通りなど「危険な場所」に近づかない
- お年玉を無駄づかいしない
年末年始の防犯情報収集に!
家族みんなで安心・安全に年末年始を過ごし、気持ちよく新年をスタートしたいですよね。「これくらいならいいかな?」の油断が、犯罪に巻き込まれるリスクに。防犯の注意ポイントを再確認し、地域の情報に対してアンテナを立てることも大切です。
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文:林日向子