家事や育児で忙しく、大掃除を始めてもなかなか進まない。それどころか、どんどん部屋が散らかっていく…。掃除をしようと思っても、重い腰が上がらない。気がつくと時間がなくなって、掃除や片付けが中途半端なまま大晦日を迎える…。なんてことはありませんか?今回は、年末の大掃除を効率よく進めるコツをご紹介します。
掃除と片付けは別々に!
年末の大掃除を効率よく進めるコツは、「掃除」と「片付け」を別々にすることです。
両方を一気に進めるのではなく、まずはクローゼットやタンスのなど、家の中のものを片付けること。つまり、不要なモノの処分から始めましょう。
掃除と片付けを別々にする理由は、同時に進めると、掃除の作業が中断してしまうから。
散らかっていない部屋を掃除するなら、あまり時間はかかりません。ですが、必要なモノと不要なモノが混在する部屋だと、掃除の手が止まりやすくなります。
「これは今後必要かな?」と処分を迷ったり、「懐かしいな」と思い出の品を見てしまったり。これでは、時間がいくらあっても足りません。
効率よく大掃除をする方法は、思い出の品などの誘惑に中断されずに、コツコツと作業を進めること。そのための事前準備として、 「大掃除チェックリスト」の活用がおすすめです。
「大掃除チェックリスト」の活用
時間がない!進まない!の焦りは「先が見えないこと」から起きます。まずは大掃除すべき場所をリストアップして、年末までのスケジュールを作成し、やることを「見える化」しましょう。
キッチン・リビング・玄関など、「いつまでにどの場所を片づける?掃除をする?」を決めておけば、大掃除のやり残しを防げます。
ポイントは、完璧を目指さないこと。掃除をする箇所を決めて「大体きれいになったかな?」くらいの出来でも大丈夫。掃除が終わったら、大掃除チェックリストにチェックマークなどを書き足せば、達成感が出ますよ。
片付けは、モノを減らすことから
増える一方の子どもの服やオモチャたち。モノであふれかえる部屋をスッキリさせるコツは、モノを減らすこと。
まずは、収納場所からモノを全部出す作業から始めます。モノをひとつの場所に集めてみると、「こんなにたくさんのモノを持っていた」と、驚くかもしれません。
一度にたくさんの場所を片づけるよりは、チェックリストの通りに一箇所終わらせてから次の場所に取りかかるのがコツ。「今後もたぶん使わないモノ」は思い切って処分しましょう。
子どものサイズアウトした服はフリマアプリに出してもいいし、着古した肌着は使い捨てぞうきんに活用できます。使わなくなったオモチャは、親せきや友達に譲る方法もありますよ。
モノを全部出した後でモノをしまう定位置を決めますが、収納場所の決め方は「よく使う場所に、よく使うモノを置くこと」。
下着は脱衣所の引き出しに、爪切りはリビングなど、使うシーンを思い浮かべて、ぴったりな置き場所を決めるのがポイント。食器棚を例にすると、よく使う食器は手が届きやすい段に収納する工夫をすれば、暮らしやすくなりそうですね。
片付けの流れ
引き出しやクローゼットなどの収納場所から、モノを全部出してみる
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仕分け作業(使うモノ?使わないモノ?使う頻度は?などを基準にして仕分け)
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収納する位置を決めてから、収納場所へしまう
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使わないモノはフリマアプリやリサイクルショップ、またはゴミとして処分
(使わないけど愛着があって捨てられないモノは、段ボールなどにまとめてしまう)
片付けのポイント
- よく使う場所から片付けを始める
- 一度にムリしてたくさん片付けようとしない
- モノを全部出してみる(自分が持っているモノの量を知るため)
- 使わないモノを溜め込まない(衣類はタンスの肥やしをチェック)
- 片付け中に、アルバム・本・雑誌などの中身を見ない
- コンロやシンクのまわりにモノをなるべく置かない(掃除がラク)
- 食品は賞味期限切れがないかをチェック
(賞味期限の近い食品はすぐ使えるようにまとめておく)
モノの定位置を決めるポイント
- 使用シーンを考えて、使う場所の近くにモノをしまう(使いたい時に取り出せるように)
- 似たもの同士を一緒にしまう(本は本棚・子どもの文房具は子どもの机など)
- 使用頻度が低いモノは奥にしまう
- 子どものモノは、子どもの手が届く位置にしまう
- 危険物は子どもの手の届かないところにしまう
場所別、大掃除のコツ
片付けが一段落したら、掃除に入ります。
掃除のやり方の基本は、ふき掃除やホコリ取りは「高い場所」から「低い場所」へ。「奥」から「手前」の順番に掃除をすれば効率的です。
たとえば、手垢などの皮脂は、重曹水かセスキ炭酸ソーダ水を使えば汚れが取れます。汚れの種類によって落とし方が異なるので、以下に場所別のコツをご紹介します。
キッチンの大掃除のコツ
換気扇の油汚れには、アルカリ性洗剤・重曹・セスキ炭酸ソーダなどで。 コンロまわりにも重曹を使用し、コンロのパーツは浸け置き洗いをすれば掃除の時短テクになります。電子レンジの焦げ付きなどにも重曹・セスキ炭酸ソーダなどを。シンクの水垢にはクエン酸が効果的です。
バスルームの大掃除のコツ
パッキンの頑固な黒カビや排水溝のぬめりなど、お風呂の大掃除は大変ですよね。カビ取りのコツは、カビ取り剤を使って奥まで根を張ったカビ菌を死滅させること。
子どもがいる家庭は、安全性を考えて塩素系のカビ取り剤ではなく、酸素系を選びましょう。排水溝をはじめお風呂全体の汚れには、重曹が大活躍。効率よく汚れを落とせますよ。
トイレの大掃除のコツ
便器の黒ずみは、空気中のカビ・ホコリ・水垢などが原因。トイレ用の中性洗剤、またはクエン酸水と重曹を混ぜるなど、汚れに合わせた洗剤で黒ずみを落とします。床の掃除には、クエン酸水スプレーとトイレ用お掃除シートを使用。クエン酸には消臭効果もありますよ。
年末までに余裕がない、ぎっとり油汚れや黒カビの大掃除にヘトヘトになってしまう…。そんなママには、専門のお掃除代行サービスの利用もおすすめ。全部自分で掃除をしようとしないで、自力で大変な場所だけでも、プロにお願いしてみるのもいいですね。
最後に
家庭によって年末の大掃除の悩みはさまざま。中には、「忙しい年末には大掃除はやらない」と決めて、別のタイミングにおこなうママも。
いずれにしても、効率よく掃除&片付けをすることで、大掃除のストレスを解消し、スッキリした空間で気持ちよく過ごせるとよいですね。
文:林日向子