きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、テレビや新聞、WEBなどの広告を扱う総合広告会社の社員です。中でも、さまざまな業種のクライアントに対して、広告やイベントの提案を行う営業職の方に話を聞きました。

仕事内容は?
営業職として、クライアントの課題を聞き、それを解決するお手伝いをしています。テレビや新聞、WEBなどの広告だけでなく、イベントを企画・運営したり、商品やサービスのブランディングを行ったり、たくさんの業務に携わっています。
2024年1月に長女を出産し、育休を経て10月に復職しました。現在はフレックス勤務やテレワークなどの制度を活用し、子育てしながら働いています。
ある日の主な業務内容
9時半 出勤
メールチェック、電話対応など
11時 社内打ち合わせ
制作物の進捗確認など
12時 昼食
13時 クライアントへの提案準備
広告やイベントに関する提案資料を作成
16時半 自宅へ移動
いったん業務を切り上げて自宅へ
17時半 娘のお迎え
帰宅途中、娘を迎えに保育園へ
18時 テレワーク開始
オンライン打ち合わせや制作物のチェックなど
19時 終業
イベントの準備期間は外出が多くなるなど、時期によって働き方はさまざまです。広告デザインやパンフレットといった制作物のチェックは、自宅で行うことも多いです。
この仕事の楽しいところは?
出産前は、主に自治体などの大型イベントを多く担当していました。来場したお客さまの反応をダイレクトに感じられるので、やりがいがありましたね。スポーツをしていたからか、体を動かしたり、大声を出したりするのも得意なんです(笑)。
出産して復職してからは、テーマパークや教育機関などの広報サポートをしています。念願かなって、母校の大学を担当することができ、一層気合いが入ります。
広告の仕事は、アイデアひとつで人の行動を変えることが出来ます。例えば、まだあまり知られていない商品やサービスがある時、「どんな風に伝えれば魅力が伝わるだろう?」と企画を考える。そして、それが形になり、たくさんの人に届いた時、大きな達成感が得られます。
また、自分が携わったイベントやプロモーションをきっかけに、街がにぎわっている様子を見ると、この仕事の影響力の大きさを実感します。
そんな風に人の心を動かし、世の中を変えられることが広告の仕事の魅力です。娘を出産してからは特にその思いが強くなり、「私が地域の未来をつくる!」という気持ちで働いています。
この仕事を目指した理由は?
幼い頃から絵を描いたり、歌ったりすることが好きな子どもで、クリエイティブやエンターテインメント業界で働いてみたいと思っていました。そして、「生まれ育った名古屋に恩返し出来る仕事をしてみたい」という思いも。そんな中、大学時代に偶然、当社の社員との出会いがあり、広告の仕事に興味を持ちました。
大学2年生の時、学内の環境整備などを行う「学生会」という組織に所属していて、チラシを作ることになったんです。そこで、母校の広報宣伝を担っていた当社の営業担当者と会話する機会があり、いろいろとアドバイスをもらううち、「私がやりたいのはこれだ!」と直感しました。その時の担当者が、現在の私の上司です。
仕事につくために努力したこと
就職活動で広告業界は人気が高く、志望する学生の中には有名大学に通っていたり、広告に関する賞をとっていたりする人も目立ちました。選考が進むうち、「場違いかも……」と落ち込むこともありましたね。
落ち込んでばかりいられないと、地域のイベントの運営に携わったり、広告関連のセミナーに足を運んで、自分の名刺を配ったり、経験を積もうと努力しました。その持ち前の行動力と粘り強さは、今の働き方にも通じるところがあります。
今後の目標は?
業界的にもまだまだ営業職の女性が少なく、さらに名古屋本社の営業職として子育てをしながら働いているのは私1人しかいません。しかし、だからこそ「出産や子育ての体験を踏まえ、母親目線で提案できるのは、私しかいない」という思いもあります。今後は自分の経験を活かして、子育てや教育関連の企画にも多く携わっていきたいです。
この仕事につきたい人へ
広告や営業の仕事は、ただモノやサービスを売るだけでなく、誰かの行動を変えたり、新しい価値観を生み出したり出来る仕事です。
そうして新しい価値を生み出すためには、常に世の中の動きに敏感であることが求められます。そのためには、好きなCMや作品を見て、「なぜ心に残ったんだろう?」と考えたり、普段の生活の中で、「この商品はどうやって作られているんだろう?」と想像したりする癖をつけるようにしてください。そうすることで、将来役立つ視点が得られると思いますよ。
文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部
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