きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、自動車関連企業で働く開発・技術者です。自動車はさまざまな技術によって作られますが、その中でも化学系の専門知識を活かして活躍する方に話を聞きました。
34歳/11年目
シーシーアイ
所属:産業タイヤ事業部 技術グループ
この仕事を選んだ理由は?
車好きだった父の影響もあり、子どもの頃から機械や車が好きで、自動車に関わる仕事に就けたらいいなと思っていました。
高校で化学が得意だったことから、大学・大学院ではバイオケミストリー(生化学)を専攻。就職活動をする中で、化学分野に強みを持つ自動車関連企業である当社を知り、「自分の専門知識を活かしながら、やりたいことが出来そうだ」と感じ、入社を決めました。
仕事内容は?
入社してすぐは自動車の冷却液の研究、その後ブレーキ液の開発に携わっていました。現在は産業タイヤ事業部の技術部門で、フォークリフトや工場内を走る搬送機器、ロボットの車輪の設計・製造、ウレタンゴムの材料の研究などを行っています。
ある日のスケジュール
8時30分
出社
朝のミーティング、朝礼、業務スペースの掃除
9時
メール対応
9時30分
試験用の車輪製作
11時
試作した車輪の試験準備
12時
昼休憩
13時
車輪の試験実施
14時
試験結果確認、データのとりまとめ
15時
車輪の図面作成、確認
メンバーと相談・部内への報告
17時30分
終業
朝から取引先企業へ出向き、工場内でロボットを動かしたり、打ち合わせをしたりすることもあります。
仕事の楽しいところ・やりがい
今の部署の仕事は、お客様と距離が近く、直接声を聞ききながら製品作りができること。また、自分の関わった製品が目に見えて分かり、人々の暮らしを足元から支えている実感が持てることがやりがいです。
自動車に関わりたくてこの仕事に就きましたが、今の部署はフォークリフトや搬送機器の車輪製造を行っているため、自動車に直接関わっているとは言えないかもしれません。
ただ、どの部署にいても、課題に対して、自分なりの根拠を持ってアプローチし、納得した上で業務を進めていくというプロセスは同じです。関わる製品、取引先が変わっても、自分なりの「モノづくりの面白さ」や「好きなやり方」が分かってきたので、楽しく仕事が出来ています。
仕事の大変なところ
関わる製品によって、求められる知識が異なることは大変だと思います。また、乗り物のタイヤを作るということは、万が一、事故などがあった場合、人の命にも関わるので、責任の大きさを感じながら仕事に取り組んでいます。
仕事につくために努力したこと
この仕事に就くためというよりも、就いてからの方が努力したと言えるかもしれません。化学分野に関しては大学院で専門的に学んできましたが、仕事ではそれ以外に、機械の知識なども必要になります。その都度、先輩から聞いたり、取引先の技術者の人に確認したり、自分で文献を探して勉強するなどして知識をアップデートしています。
今後の目標は?
耐久性が高いタイヤ、効率よく走れるタイヤなど、さらに高性能な製品を作り、今以上にシェアを伸ばしていきたいです。また、海外展開など、さらにスケールの大きな仕事にも携わってみたいです。
この仕事を目指す人へメッセージ
自動車でも、ロボットでも、たくさんの部品から成り立っていて、さまざまな会社が関わっています。自分の得意な領域、好きなことがその中にきっとあると思うので、ぜひ探してみてください。
また、仕事を選ぶ時に「好きなこと」にこだわり過ぎてしまうと選択肢が狭くなってしまうかもしれません。「好きなやり方で出来る仕事」という視点を持つと、新たな道が見付かるのではないでしょうか。
文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部
この記事の感想や「こんな人の話を聞きたい!」「こんな仕事に興味がある!」自薦・他薦問わず「この人にインタビューしてほしい!」など。みなさんの声をお待ちしています。
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