高3、中3、小6の3人の子どもを育てるママでもあるラジオDJの堀江美穂さんが、読者のみなさんからのメッセージにお答えします。

ラジオDJ 堀江美穂(ほりえ・みほ)
愛知県名古屋市出身。2003年からZIP-FMのミュージック・ナビゲーターに。現在は「Bagel&M」(愛知北エフエム放送)、「太郎ちゃんの元氣がでるラジオ」(FM AICHI)に出演中。JADP認定チャイルドコーチングアドバイザーやJADP認定家族療法カウンセラー、保育士の資格も所有。Official Instagram
読者からのメッセージ
読者(47歳、女性)の方から
この春、高3になった娘の母親です。パート勤めをしていて、会社員の夫と娘と3人で暮らしています。
娘の通う高校は特別優秀なわけではありませんが、大半が大学に進学するような環境です。娘のお友達もみんな、県内の私立大学への進学を希望しているようで、娘も大学へ行くとばかり思っていました。
しかし、つい最近、「大学に行かない」と言い出しました。「じゃあ、どうするの?」と聞いても、「バイトしてお金を稼ぐ」とか、ふわっとした答えしか返ってきません。もともと強い意志があるタイプではなく、どちらかと言うとぼーっとしている子で、勉強も得意な方ではありません。でも、そんな娘だからこそ、「大学くらいは出ておかないと」と思ってしまうのです。
今どき、学歴が全てではないと分かっていますが……。娘にどのような言葉をかけてあげればいいでしょうか?
堀江さんのメッセージ
私も高3の娘がいるので、人ごとではないような気がしています。同じように、娘に対し、「こうなって欲しい」と願ったり、自分の経験から「社会は○○だよ!」と説教じみたことを言いたくなったりするのですが、結局、娘の人生は娘のもの。「子どもは自分の所有物ではない」と言い聞かせ、アドバイスこそしますが、娘がその通りに行動しなくてもあれこれ口出しせず、ぐっと堪えています。でも、これがなかなか難しくて、修行の毎日ですね。
こちらの娘さんの場合、なぜ大学に行きたくないのか、その理由が気になりますよね。「強い意志があるタイプではない」とおっしゃっていますが、周りは大学に進学する子が大半という中、あえて「行かない」選択をするのは、その裏に何か考えがあるのではないでしょうか。
「バイトしてお金を稼ぐ」と言っているなら、「お金を稼いで何かしたいことがあるの?」とか、そこから掘り下げて聞いてみてください。「海外で暮らしたい」「〇〇が好きで、それを極めたい」など、娘さんの気持ちが分かれば、お母さんも一緒に調べながら、「こんな方法があるみたいだよ」とアドバイスをしてあげられますよね。
親である私たちの時代と、世の中も、学校も変わっています。これからの時代、働き方もどんどん多様化していくだろうし、何も大学を卒業することだけが「正しい道」ではないのではないでしょうか。それはもう相談者さんも分かっているのだと思います。
分かっていても、親御さん自身に「大学に行かない」経験がないと不安になる気持ちは、とてもよく分かります。でも、まずは「大学に行かない」と言った娘さんの思いを聞き、やりたいことがあるんだったら、親としてそれを全力でサポートしてみるのも楽しいかもしれませんね。
もし、まだやりたいことが見付かっていないのだったら、数年くらいゆっくりして、やりたいことを探す期間があってもいいと思います。大学は、何歳になっても「学びたい」と思った時に行くことが出来ますから。
娘さんの気持ちに寄り添って、娘さんの人生の1番の応援団になってあげてくださいね。