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夏の夜といえば、おもちゃ花火。家族や友達と気軽に楽しめる小さな花火のことで、手に持つタイプや、地面に置いて遊ぶものもあります。
おもちゃ花火で遊ぼうとした時、外袋や種類ごとに分かれた小袋など、大量のプラスチックごみにびっくりしたことはありませんか。包装にプラスチックを使わないエコな花火が、「環境にも、使う人にも優しい」と人気を集めています。
個包装なくし、中身は「2割増」
愛知県西尾市の「若松屋」が販売する「エコパッケージ花火」(エコ花火)。一般的なおもちゃ花火よりコンパクトですが「中身は2割多い」と、営業部長の竹内直紀さん(49)は胸を張ります。
秘密は、パッケージ。通常、花火は種類ごとにプラスチックの小袋に分けられ、台紙に貼り付けられています。大きな袋に入れて売り場で目立たせるためですが、その分、たくさんのプラスチックごみが出ます。
一方、エコ花火は紙袋の中にいろんな種類の花火がそのまま入っていて、小袋から出す手間がありません。使われているのは、紙と木、火薬だけ。遊んだら、すべて可燃ごみとして出せます。
個包装をなくし、パッケージも小さくしたため、作る費用も商品を運ぶ費用も減少。そのお金で花火の本数を増やしたそうです。
準備や片付けの手間も減る
2023年5月に発売すると、2カ月で売り切れ。2024年は販売数を大幅に増やしました。「小袋がないので、準備や片付けの面倒が少なく、花火の本数も多い。環境に優しく、買った人もうれしい商品です」と竹内さんは話します。
大阪市の「葛城煙火」が販売する「CAMPING HANABI」も、プラスチック不使用。主にキャンプ場で楽しんでもらおうと、音や煙が控えめで、優しい光の花火を選びました。遊んだ後は、パッケージも含め、たき火にくべて燃やせます。
おもちゃ花火はどこで遊べる?
そんな疑問を持ったあなたにぴったりのアプリがあります。若松屋が開発した「Hanabi-Navi」。「愛知県名古屋市中区」などのエリアを選ぶと、地図上におもちゃ花火ができる公園などが表示されます。
紹介されている約3700カ所は、すべて社員が現地を訪れ、自治体のルールも確認済み。中部地方で探せるのは現在、愛知県の一部地域と静岡市だけですが、今後エリアを広げていくそうです。
利用は無料。全国のおもちゃ花火が買えるお店や、花火大会の情報も調べられます。
※この記事は、SDGs(持続可能な開発目標)の目標12「つくる責任 つかう責任」に関連します。
この記事は「中日こどもウイークリー」で2024年7月23日に掲載された記事を転載しています。