「横綱」ってどんな人? ふさわしいのは?

「横綱」ってどんな人? ふさわしいのは?

投稿日

この記事は「中日こどもウイークリー」で2025年6月21日に掲載された記事を転載しています。


大相撲の大の里関が2025年5月28日、第75代横綱に昇進しました。夏場所(5月)では圧倒的な強さを見せ、2場所連続優勝を果たしました。力士は「番付」と呼ばれる順位付けで地位が決まりますが、最高位の横綱は別格。強いだけではなれないそうです。横綱にはどんな人がふさわしいのでしょうか?

江戸時代から計75人

力士の番付は1番下の序ノ口から三段目、十両、幕内などがあり、勝利を重ねると順位が上がっていきます。大関の上の最高位が横綱です。

力士の番付は1番下の序ノ口から三段目、十両、幕内などがあり、勝利を重ねると順位が上がっていきます。大関の上の最高位が横綱です。江戸時代から200年以上続く大相撲の歴史の中で、横綱はたった75人しかいません。

これまでも実力、人気ともすばらしい横綱がたくさん誕生しました。1961年に横綱になった第48代大鵬は幕内優勝32回を達成。当時の子どもたちが好きなものとして「巨人、大鵬、卵焼き」の流行語が生まれるほどでした。

また1990年代には若乃花と貴乃花の兄弟が横綱に。「若貴ブーム」が起きて相撲の人気を高めました。第69代白鵬は現役時代、史上最多45回の優勝を果たしました。

力士の手本にも

大関が横綱になるにはどうしたらいいのでしょうか。強い大関が横綱にふさわしいか話し合う「横綱審議委員会」の決まりでは、成績と品格の2つが必要です。まず成績は、2場所連続で優勝するか、それに近い成績を残すこと。次に品格では、相撲に取り組む姿勢や他の力士の手本になる行動が求められます。

過去には、地方で相撲を披露する「巡業」の時に、けがを理由に休んでいるのに、外国でサッカーをしていたとして出場停止となった横綱もいました。土俵の外でも品格ある行動が求められるのです。さらに横綱は負け続けても降格せず、勝てなくなったら引退するしかありません。

頑張れ、大の里関

中日新聞運動部で相撲取材を担当する浅井貴司記者に、取材した力士の中で品格があると感じた横綱を選んでもらうと第72代稀勢の里を挙げました。大の里関の師匠で、負けても言い訳をしないことや、対戦相手を常に尊敬する姿勢に横綱らしさを感じたそうです。

浅井記者によると、新横綱の大の里関は取組への闘志を自分の中に秘めるタイプ。土俵での所作が美しいのも評判だそうで、「こうした良い点は横綱としての品格につながる。大の里関がよく言う『誰からも愛される力士』を目指して頑張ってほしい」と話しました。

この記事がいいと思ったら、クリックお願いします!
いいね 99
一言ボックス
記事の感想をお待ちしています。
※ご返信が必要な場合は「感想・声を送る」よりお問い合わせください。
ご意見・ご感想ありがとうございます!
記事を共有する
きずなネットよみものWeb

関連記事

皆さまからの声を募集しています

記事の感想や編集部のご意見など、皆さまの声をお聞かせください。

感想・声を送る