卒業式・入学式の思い出に! スマホでベストショット撮影のコツ

卒業式・入学式の思い出に! スマホでベストショット撮影のコツ

子どもの成長を感じる卒業・入学シーズン。写真を撮影する機会も増えるタイミングではないでしょうか。そこで今回は、いつも手元にあるスマホで、大切な思い出をきれいに残すためのコツを紹介します。

話を聞いたのは、日ごろからスマホで静止画や動画を撮影しているWeb編集者です。特別な準備は必要ありません。ぜひ参考にしてみてくださいね

国田さん

KELLYアートディレクター/国田舞亜夢(くにた・まあむ)さん

雑誌や書籍などのエディトリアル・グラフィックデザイン以外に、一眼レフを使用し、カフェや喫茶店の撮影したり、簡単なスチール撮影を担当したりすることも。プライベートでは、ミラーレス一眼やフィルムカメラ、スマホカメラを使い分け、旅行先やカフェで写真を撮るのが趣味。スマホはiPhone15proを使用し、お気に入りのカメラアプリは「Foodie」。

知っておきたい、機能と準備

スマホカメラはiPhoneの場合、シャッターをタップ(もしくは音量ボタンを押す)するだけで撮影できるように設定されています。それ以外にも、より上手に撮るために覚えておきたい機能がいくつかあります。

確認しておきたい機能

【本番当日までに確認しておきたい機能】
・ピントを合わせる機能
・画面の明るさを調節する機能
・光学ズーム機能 ※
※デジタルズーム機能を使うと画質が劣化しますが、光学ズームなら美しい画質のまま遠くを撮影できます

また、タイマー機能や、場合によってはフラッシュ機能の使い方も確認しておきましょう。指紋などが付きやすい背面カメラのレンズもきれいに拭いておくと安心!

学校の行事で撮影をする際は、学校ごとに定められた撮影のルールも事前に把握しておくようにしましょう。

【卒業式・入学式の撮影ルールの例】
・別途用意された撮影スペースからの撮影のみ許可されている
・入場時と退場時のみ撮影が許可されている
・式の最中や教室ではフラッシュ使用が禁止 ※
※学校がルールとして定めていなくても、他の保護者の迷惑にならないよう式中や教室内でのフラッシュ使用は避けましょう

撮影のちょっとしたコツを知る

スマホ撮影で意識したいことをまとめました。まずは身近な物や人で練習してみてください。

光のこと

光のこと

はじめに、被写体にカメラを向けた時に、影の影響がどうあるかをチェックします。

被写体が影で暗くなっていないか、自分の影が写り込んでいないか、光で写したい部分が白飛び(撮影した画像の明るい部分の階調が失われて真っ白に写る状態)していないかなど、適切な角度を探してください。

被写体の斜め右前に影が出ていると、構図としてもきれいに見えると思います。

順光は、自然を鮮やかに描写

順光(被写体に正面から光が当たっていること)は、自然を鮮やかに描写するので、人物や風景をくっきりときれいに見せる撮影に向いており、柔らかな雰囲気を演出したいときは、逆光(被写体に背後から光が当たっていること)で撮影するのがおすすめです。

窓際の逆光を利用

特に室内で撮影する際は、窓際の逆光を利用すると、人物の輪郭をソフトな印象に見せてくれるので、“エモい”思い出感が強い写真を撮ることが出来ます。ただし、逆光はレンズに強い光が入るため、被写体が暗くなります。露出補正を使い、明るさを調整しましょう。

背景のこと

被写体に目がいくよう、背景はなるべくシンプルに。周りを見渡して、被写体の邪魔をしない、もしくは被写体とマッチ度が高い背景で撮影することが大切です。外で撮影する場合、地面よりも空の面積を広くするときれいな仕上がりになり、全身を撮影する場合は、少し下からあおって撮ると、スタイル良く写すことが出来ます。

写したくないものがある場合は、画角をずらすなどの配慮も大切です!

スマホカメラは、画面を指でタッチした位置に自動でピントを合わせる機能が搭載されています。全体をきれいに写すよりも部分的に焦点を合わせると、背景がぼけて被写体を際立たせることが出来ますよ。

また、機種にもよりますが、通常レンズ、広角レンズ、ズームレンズがあります。用途に合わせて使い分けてみましょう。

【用途別のレンズや機能の例】
・景色や空間を広く撮りたい→広角レンズ(広角機能)
・背景をぼかして撮りたい→ズームレンズ(ズーム機能)
※背景をぼかすために「ポートレートモード」を使用するのも効果的ですが、ぼかしすぎると不自然になる場合があります
※暗い場所での撮影で、ズームし過ぎると画質が粗くなってしまうこともあるので要注意

いずれの場合も、カメラの機能に頼るだけではなく、こまめに移動して撮影してみてください。

撮影後の色補正

撮影後の色補正

撮った写真は、データフォルダ内の編集機能を使って、明るさや色味を調整することが出来ます。写真を明るくしたい場合、「露出」を上げると白飛びしてしまうので、「明るさ」を上げて調整するのがポイント。

普段あまり耳にしない「ブリリアンス」は、暗い部分を明るくし、ハイライトを抑える役割があります。同時にコントラストも調整できるため、隠れていた細部まで見えるようになり、元の写真より鮮やかな仕上がりに!

写真を全体の印象を引き締めたい場合は「コントラスト」を上げ、外の直射日光下で撮った写真の場合は下げると、バランスの良いトーンになります。

「暖かみ」を上げると黄みがかった暖かい印象に、下げると青みがかったクールな印象に仕上げられます。写真がぼやけているときは、「シャープネス」を上げると、輪郭がくっきりとするのでおすすめです。

人物以外に撮っておきたいもの

家族での写真

家族みんなが入った写真を撮る際は、誰かに撮影をお願いすることになります。ただし、スマホを相手に渡して「お任せ」で撮ってもらうと、イメージと異なり後でがっかりするかもしれません。

「校舎も一緒に写るようにお願いします」「上半身を中心にお願いします」「桜の木も入れてください」「縦と横と両方お願いします」など、具体的なイメージを相手に伝えてから撮影をお願いするようにしましょう。

思い出のもの

思い出のもの

例えば、教室の時間割、黒板に書かれた「おめでとう」の文字、胸につける花、ランドセルやカバン、校舎、卒業式なら卒業証書の筒など、その時にしか撮れないものが多くあります。

そのまま撮るのも良いですが、小物を手に持ったり、背景にこだわって撮ったりと、少しの工夫でおしゃれな仕上がりになります。小物が複数ある場合は、ランダムに並べると楽しい雰囲気に、整列させると洗練された雰囲気に見せることが出来ますよ。

国田さんランダムに並べた場合

整列させた場合整列させた場合

小物が被写体の場合は、画角に全体を入れるのではなく、下の写真のように一部を切って撮るとイメージ写真のような仕上がりになります。

一部を切って撮る

校舎や教室など空間を広く撮る場合は、一番目立たせたいものを中心にしましょう。可能であれば、広く撮ったパターンと目立たせたいものにフォーカスしたパターンの両方を抑えておきたいところです。どちらの場合も地面との平行を意識して撮影してください。

撮った写真はアルバムに!

撮った写真はアルバムに

写真は撮ったままにせず、整理をして後から見返せるようにしてくのがおすすめです。スマホからレイアウトを決めて注文・印刷が出来るアルバムや、Web上で知人のみへの公開可能な「オンラインアルバム(Webアルバム)」などもあるので、活用してみてくださいね。

写真をSNSに投稿する際の注意事項

家族以外の人が写っている写真をSNSに投稿する際は、その扱いに十分注意しましょう。写っている人の許可なく写真を公表すると、肖像権の侵害にあたる可能性が高くなります。

また、意図しない形で不特定多数に情報が伝わり、個人情報が特定されてしまう場合があるため、SNSでは個人情報を出しすぎない、公開範囲を知り合いだけにするなど、配慮をするのも大切です。

SNSに投稿する時に気を付けたい点

写真は変にトリミングせず、撮影時のフレーミング(構図)を活かして、横写真は横のまま、縦写真は縦のまま載せましょう。

また、フィード(最新の情報が時系列で表示される仕組み)に投稿される際の画像の対比を意識して1枚目の写真をセレクトすると、フィードを眺めているだけでも楽しめます。SNSによって縦横比が異なるので、被写体が投稿先のフィード表示の比率に収まるようにするのがベストです。

複数枚をまとめて投稿する際は、画角や人物の大きさのバランスを考えると効果的です。

【例】人物写真を3枚まとめてアップする場合
3枚全部「人物寄り(アップ)」にするよりも、「1枚目・寄り → 2枚目・引き → 3枚目・寄り」とした方が、メリハリが出てバランス良く見えます。

最後に

一生に一度の特別な日

卒業式も、入学式も、どちらも一生に一度の特別な日ですよね。その時に撮った写真を後で見返す機会も多いと思います。ぜひ、この記事を参考に素敵な写真を残してくださいね。

文:森下右子

この記事がいいと思ったら、クリックお願いします!
いいね 106
一言ボックス
記事の感想をお待ちしています。
※ご返信が必要な場合は「感想・声を送る」よりお問い合わせください。
ご意見・ご感想ありがとうございます!

毎日の暮らしに寄り添う情報を選んで通知しませんか?
「きずなネットアプリ」では、お天気・防犯などの地域情報、子どもたちの学びや進路、子育てに役立つ情報を配信しています。

きずなネットの無料アプリ
記事を共有する
きずなネットよみものWeb

関連記事

皆さまからの声を募集しています

記事の感想や編集部のご意見など、皆さまの声をお聞かせください。

感想・声を送る