「息子のことが気になって、つい手を貸してしまう」

「息子のことが気になって、つい手を貸してしまう」

3人の子どもを育てるママでもあるラジオDJの堀江美穂さんが、読者のみなさんからのメッセージにお答えします。

読者からのメッセージ

読者(42歳、女性)の方から

夫と小6の息子の3人家族です。1人息子ということもあり、小さなころから甘やかしてきた自覚があります。

息子はのんびりとした性格なので、何をするにも私が先回りして、お世話をしてしまいます。例えば、息子はサッカーを習っているのですが、朝から「今日は〇時から練習だからね」「〇時には家を出るよ」と何度か伝え、ユニフォームや水筒をカバンに入れて持たせ、車で送り迎えをしています。ほかの子は1人で準備したり、練習に来たりしているのを見て、「もしかして甘やかしすぎ?」と思うようになってきました。

でも、息子に任せると必ず忘れ物をしたり、時間を間違えたりするので心配です。正直、息子のことがかわいくて、「何でもしてあげたい」という気持ちがあるのも事実です。息子を自立させるために、どのように接すればよいでしょうか?

堀江さんのメッセージ

子どものことがかわいくて、あれこれやってあげたくなる気持ちはよく分かります。でも、子どもの成長を思うと、その気持ちをぐっとこらえ、手を貸さず、見守ってあげることもまた愛情なのかもしれません。

例えば、代わりにやってあげるのではなく、お子さん自身が考えて、自ら動けるような環境をつくってあげるのも1つです。

例えば、代わりにやってあげるのではなく、お子さん自身が考えて、自ら動けるような環境をつくってあげるのも1つです。うちの息子もサッカーを習っているのですが、曜日により練習時間や場所が異なるため、それらを紙に書き出し、息子の見えるところに貼っています。

そして、本当は分かっているけど、「あれ、今日って何曜日だっけ?」「何時にどこへ行けばいいの?」と、あえて息子に聞くようにしています。そうするうちに、だんだんと息子の方から、「今日は何時から練習があるから、〇時に家を出るよ」と教えてくれるようになってきました。

持ち物も、「水筒持った?」「ユニフォーム入れた?」と、口では確認するけど、私が代わりに準備してあげることはありません。何か忘れたり、間違えたりしても、それも経験。「忘れ物をして困ったから、次は家を出る前に確認しよう」「周りに迷惑をかけてしまうので、もっと早めに家を出よう」とか、失敗から学ぶことがあるはずです。

逆に言うと、子どもが失敗しないように、親御さんが先回りしてやってあげることで、もしかしたら子どもが学ぶ機会を奪ってしまっているのかもしれません。

子どもはいつか親元を離れ、独り立ちしていきます。

子どもはいつか親元を離れ、独り立ちしていきます。この先もずっと、すぐそばで助けてあげられるわけではありません。そうなった時、息子さん自身が困らないよう、今はそっと見守ってあげてくださいね。

 

堀江 美穂 (ほりえ みほ)さん

ラジオDJ 堀江美穂(ほりえ・みほ)
愛知県名古屋市出身。2003年からZIP-FMのミュージック・ナビゲーターに。現在は「Bagel&M」(愛知北エフエム放送)、「太郎ちゃんの元氣がでるラジオ」(FM AICHI)に出演中。JADP認定チャイルドコーチングアドバイザーやJADP認定家族療法カウンセラー、保育士の資格も所有。
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