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通勤や通学でいつも利用している駅や、普段は通過するだけの駅、名前は知っているものの利用したことのない駅……。人々の暮らしの起点となる駅の周りを歩くと、どこからともなくパンが焼ける香りがただよい、食欲を刺激されることがあります。
休日のひととき、駅の近くにある人気のパン屋をお目当てに、ぶらりと町を散策してみませんか。
今回は、駅の近くにあるおすすめのパン屋を紹介します。
カフェ隣接で楽しみ方がいろいろ
地下鉄「一社駅」の南側に広がる住宅街の一角で親しまれてきた「トレマタン ブーランジェリー」。2023年10月、5年にわたって愛されてきた旧店舗から西へ500mほどの場所へ移転リニューアルしました。
移転に際しては、旧店舗時代に同じビルで営業していたカフェ「シャンパン・ブランチ」も一緒にお引越し。2店が扉をシェアするスタイルで、パンとデリのマッチングがかなうなど新たな楽しみが広がっています。
新しい店は「小さなパン工場」をイメージしているそう。店のウインドーには焼き上がったパンがまるで微笑みかけてくるように並び、店内に入るとパンを作る様子や焼き上がる香りに包まれてうっとり。ライブ感が伝わる空間になっています。
ショーケースにはハード系のパンをはじめ、ふわふわ食感のパンや総菜パン、デザートパンなど、多種多様な50種類以上のパンが入れ替わり立ち替わり登場します。生地は無添加にこだわり、その日の気温や環境に合わせて調整しているそうです。
新生「トレマタン ブーランジェリー」では、隣接するカフェ「シャンパン・ブランチ」のデリとのマッチングも楽しめます。
また、ランチなどの混雑時以外であれば、ワンドリンクオーダー制で「トレマタン ブーランジェリー」のパンをイートインできるのもうれしいポイントです。
「パン屋さんの醍醐味は、お客さんの日常に寄り添えることだと思うんです。朝食、ランチ、おやつ、ディナー。パンはどんなシーンにも合わせられるからこそ、毎日のように通ってくださるお客さんがいらっしゃることもうれしい」と話すオーナーシェフの瀧あゆみさん。
町の暮らしに溶け込む「トレマタン ブーランジェリー」。通勤途中に立ち寄る人、小銭を握りしめて駆け寄る子どもたち、日課のように通うご婦人など、今日も町の人々の笑顔が集っています。
【問い合わせ】052-717-5869
【場所】愛知県名古屋市名東区一社1-33
【時間】8:00~18:00 ※売切次第閉店
【定休日】月・火曜(不定休あり、Instagramにて確認)
【駐車場】4台(共同)
【公式サイト】https://www.instagram.com/tot.le.matin.boulangerie/
【アクセス】地下鉄「一社駅」より徒歩で約5分
高級食パン専門店の新業態
地下鉄・池下駅から徒歩3分の場所にある高級食パン専門店「い志かわ」が「ISHIKAWA bakery&cookie」として生まれ変わりました。食パンに特化したコンセプトを一新し、総菜系やスイーツ系のパンなどバラエティに富んだラインナップとなり、話題を呼んでいます。
店内のデザインも、ゴールドを基調にした高級感のある雰囲気から、モノトーンでコーディネートしたスタイリッシュな内装に刷新。気軽にパン選びを楽しめる空間になっています。
看板メニューは「プレミアム“生”クリームパン」。マダガスカル産のバニラが香る、濃厚カスタードクリームがたっぷり詰まっています。
パンに合わせるコーヒーは、名古屋市東区の「澤井コーヒー」本店によるISHIKAWAオリジナルブレンド。月替わりで登場する人気店とのコラボ商品など限定メニューも要チェックです。
【問い合わせ】052-715-6611
【場所】愛知県名古屋市千種区覚王山通8-24
【時間】9:30~16:30
【定休日】不定休
【駐車場】なし
【公式サイト】https://www.instagram.com/ishikawa_kakuouzan_official/
【アクセス】地下鉄「池下駅」より徒歩で約3分
北海道発のベーカリーが身近に
「ペンギンベーカリーCoco」は、2023年11月に名古屋駅の地下街サンロード内にオープンしました。「ココで出会う。毎日の小さな幸せ」をコンセプトに、 おいしいパンとの幸せな出会いを提供します。
イチオシ商品は「とべない食パン」。北海道産小麦「ゆめちから」を100%使用することで、中はもっちり、耳はクリスピーな食感に仕上がっています。
焼かずにサンドウィッチにしたり、トーストしたり。アレンジ次第でいろいろな味わいや香りを楽しめます。
サクサクの生地から特製カレーとチーズがとろけ出す「カレーパンフォンデュ」も好評。香りも見た目も食欲を刺激します。
おなじみの定番商品からアイデアが詰まった商品まで。1つ1つの商品には小麦や乳製品、野菜、豆類など北海道発祥ブランドならではの素材へのこだわりが宿ります。
【問い合わせ】052-756-2120
【場所】愛知県名古屋市中村区名駅4-25先 名駅地下街サンロード内
【時間】10:00~19:00 ※売切次第閉店
【定休日】無休(施設に準ずる)
【駐車場】なし
【公式サイト】https:// www.penguinbakery.com
【アクセス】「名古屋駅」直結
パンと焼き菓子のW主演
名古屋の人気パティスリーのオープン時から、立ち上げメンバーとしてベーカリー部門を担っていたシェフが、地下鉄・星ヶ丘駅近くにオープンした「ondo」。
パン屋の顔ともいうべきクロワッサンは、発酵バターを贅沢に使用したリッチな香りと食感が印象的。定番に加え、自家製の甘酢だれとラー油で仕上げた「よだれ鶏」のサンドウィッチなど、シェフの感性が際立つ商品も充実しています。
選りすぐりの素材で織りなす趣向を凝らしたパンと、かねてよりオンラインショップのみで販売していたシュトーレンを中心とした焼き菓子。いずれも主役級のクオリティと独創性で、目移りしてしまいます。
【問い合わせ】070-1658-9168
【場所】愛知県名古屋市名東区名東本町166-1 ロイヤルシャトー虹ヶ丘 1F
【時間】10:00~17:00 ※売切次第閉店
【定休日】日・月曜(火曜不定休)
【駐車場】あり(提携)
【公式サイト】https://www.instagram.com/ondo.hoshigaoka/
【アクセス】地下鉄「星ヶ丘駅」より徒歩4分
食パンと塩パンの専門店
三重県四日市市にある食パン・塩パン専門店「ピーグリーンベーカリー」が名古屋に進出。本山駅から徒歩5分ほど、住宅街の一角に佇む緑に囲まれた外観がひと際目を引きます。
「毎日食べるパンだからちゃんとこだわりたい」とヘルシーな素材を使った体思いのパンを提供します。
北海道産小麦を使用した「角食パン」と並ぶフラッグシップメニューといえば、「塩パン」。もっちりふんわりなパン生地でバターを包んで焼き、岩塩をトッピングしたパンは、シンプルな組み合わせだからこそ生地への自信がうかがえる1品です。日替わりメニューも登場するので、公式SNSでチェックするのもおすすめです。
【問い合わせ】052-734-6003
【場所】愛知県名古屋市千種区猫洞通4-18 Pete猫洞通1A
【時間】9:00~18:00
【定休日】月曜
【駐車場】なし
【公式サイト】https://www.instagram.com/peagreen_bakery/
【アクセス】地下鉄「本山駅」より徒歩5分
最後に
今回は、町の人々に愛される駅近くのおすすめパン屋を紹介しました。食事やおやつ、お酒のお供など、さまざまな食卓のシーンを彩るパンだからこそ、暮らしに密着した駅との親和性が高いのかもしれません。
親しみのある駅もまだ降り立ったことのない駅も、パン屋に立ち寄りながら周辺を探訪して、これまで気付かなかった町の魅力を再発見してみてください。
文:花野静恵
この記事は「ケリー7月号」(2024年5月23日発刊、ゲイン刊)に掲載された記事をもとにしています。情報は取材時点。最新の情報は主催者・各施設に直接お問い合わせください。