【トヨタ博物館】4/6(日)まで小学生の入館無料! リアルな展示で、車の歴史を学ぼう

【トヨタ博物館】4/6(日)まで小学生の入館無料! リアルな展示で、車の歴史を学ぼう

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名古屋市の東隣、愛知県長久手市にある「トヨタ博物館」は、「クルマ館」「文化館」の2つの建物からなるガソリン自動車の博物館です。車好きな人向けの施設と思われがちですが、見どころは実車の展示だけではありません。トヨタ車だけではなく世界の新旧の名車やミニカーなどの展示、乗り物・車の歴史が分かる展示のほか、カフェやレストランも併設されているため、家族でゆっくり過ごすことができる施設です。

今回は、車について広く深く知り、楽しく体験できるトヨタ博物館の魅力に迫ります。

※2025年4月6日(日)まで、小学生の入館料が無料です

歴史や進化を知る「クルマ館」

トヨタ初の量産乗用車「トヨダ AA型乗用車」入館ゲートを入ってすぐのシンボルゾーンに展示されている、トヨタ初の量産乗用車「トヨダ AA型乗用車」

「クルマ館」では、世界の自動車を約150 台見ることが出来ます。2階、3階を13ゾーンに分けて「自動車の夜明け(1890〜1910年代 )」から「持続可能な未来へ(20XX年)」まで、時代ごとの実車を展示しています。

8つのゾーンで日本車の誕生と歴史を学ぶ

自動車の黎明期から日本車の誕生

2階は「自動車の黎明期から日本車の誕生」をテーマに1950年代までの自動車を展示。「蒸気→電気→ガソリン」という動力の進化、時代や流行が反映されたボディデザインなどを知ることが出来ます。また、国産車の誕生から大衆化への流れまで、今につながる車の歴史を感じられます。

国内メーカーの歴史と変遷を学ぶ新設エリア

クルマづくり日本史

2022年4月、クルマ館2階に常設展示コーナー「クルマづくり日本史」が新設されました。真ん中に配置されたダイナミックな「動く年表」には、自動車の歴史の主要トピックスが投影。ほかにも、タッチパネルで操作する「国内自動車メーカーの創業者の紹介」や、国内の自動車メーカー12社の誕生から現在までの変遷をまとめた「大型系譜図」 などが紹介されています。

大型系譜図

自動車の目覚ましい進化と、これからの課題

3階には、1950年代~現代までの車両が。展示車両のフォルムや色味の変化から、これまでの自動車の歴史が感じられます。戦後の復興期に庶民の移動手段として登場した下の写真のようなかわいい車にはじまり、経済成長期のあこがれの車、近年の主流になっているハイブリッド車・電気自動車までを、5つのゾーンに分けて展示。その目覚ましい進化のスピードに驚かされます。

「メッサーシュミット KR200」戦闘機の2人乗りコックピットのような「メッサーシュミット KR200」(手前)と、車体の前方から乗り込むというめずらしい車種「BMW イセッタ 300」(奥)  ※「BMW イセッタ 300」のドアは通常閉じられています

「トヨタ 2000GT」総生産台数337台という希少性から「幻の名車」と呼ばれた「トヨタ 2000GT」の展示も!

ミュージアムラウンジでちょっと休憩

ミュージアムラウンジ

2024年3月にオープンした「ミュージアムラウンジ」は、クルマ館から文化館へ移動する連絡通路の入口手前にあります。ガレージの中をイメージした無料ラウンジは、大人も子どももくつろげるおすすめスポット。博物館の所蔵品を眺めたり、ミニカーや実際に触れられる展示を楽しんだりと、休憩がてら、こちらもぜひ利用してみてください。

「文化館」の多彩な文化資料

「文化館」

「文化館」では、国内外の自動車に関わる文化資料を約4000点展示しています。1/43模型を使って自動車の歴史を時間軸で表現した展示には約800台の車が使われており、見入ってしまうこと間違いなし。また、文化館の奥には、ブランドイメージを表す「カーバッジ」コレクション約400点が並び、見ごたえがあります。

アーティスティックな出版・印刷物

アート性の高い出版・印刷物

ポスターやカタログ、雑誌などの出版・印刷物は、アート性の高いものから懐かしいものまで、多彩なラインナップが展示されています。

ポスターや錦絵

ポスターや錦絵は、作品保護のため2、3ヵ月ごとにテーマに沿って作品が入れ替わるため、訪れるたび度に違う作品に出合える楽しみも!

ブリキ玩具やマンガなど豊富な展示

レトロなブリキのミニカー

レトロなブリキのミニカーや、親世代が小学生のころ熱中したモーター付き自動車模型など、自動車に関するおもちゃからも時代の流れが感じられます。まるで一昔前のおもちゃ屋さんにいるようです。

映画やマンガも展示

さらに、自動車やレースがテーマになっている映画やマンガも展示されています。添えられた手書きのコメントには、作品にどんな車種が登場しているかなどが記載されているので、合わせてチェックしてみてください。

リニューアルした「クルマの図書室」

「クルマの図書室」

2024年11月、文化館3階にある図書室が「クルマの図書室」としてリニューアルしました。

1冊の本をきっかけに自動車のことがもっと好きになる「クルマの専門図書室」をテーマに、本が集められています。

「クルマの専門図書室」

木の香りが心地よい明るい空間には、国内外の自動車雑誌の最新号や歴代の自動車カタログ、自動車の専門書、技術雑誌のバックナンバーなど、幅広いジャンルから厳選された本がぎっしり!

「のりもの・えほん・としょしつ」

小さな子どもにおすすめしたい「のりもの・えほん・としょしつ」は、靴を脱いで上がるスペース。まるで家にいるようにリラックスして絵本が楽しめるので、子どもへの読み聞かせもしやすいですよ。

「個別ブース」本棚に囲まれた空間で集中して読書ができる「個別ブース」も用意されていました

食事やカフェも充実した館内

館内には、見学中・見学後に利用したいレストランやカフェも併設しています。

駐車場側からも入店できる入口があるミュージアムレストラン「AVIEW」(クルマ館1階)は、レストランのみの利用も可能です。洋食を中心に子ども向けのメニューも用意されているので、家族みんなで楽しめます。

ロールカーテン

上げられていることが多いロールカーテンですが、実は下ろすと自動車のデザインが!

「お子様ランチカーBOX」(上から時計回りに「お子様ランチカーBOX」(990円)、「トヨタ博物館プレミアムビーフカレー」(1210円)、「シェフのこだわり旬ランチ」(1540円)

ミュージアムカフェ「CARS & BOOKS」(文化館1階)は、車に関する本を片手にコーヒーや紅茶などが楽しめる空間です。

「CARS & BOOKS」

アイスクリームや焼き菓子なども用意されているので、見学中や見学後のひと休みにもぴったりです。

「ブレンドコーヒー」「ブレンドコーヒー」(390円)と「ニューヨークチーズケーキ」(430円)。ドリンク代に+400円するとケーキセットにできます

クラウン70周年記念展を開催中

クラウン70周年記念展

2025年8月3日(日)までは、特別展示として「クラウン70周年記念展~なぜ70年生き続けているのか~」が開催中。クラウンは、トヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎氏が掲げた「日本人の手で、純国産車をつくる」という想いのもと、多くの技術者が開発に携わっていました。そして1955年1月、トヨタの独自技術のみでつくった初代クラウンが登場。現在に至るまで、国産乗用車の最長寿車両として、16代・70年間続いています。

「ピンククラウン」

13代目以降は、文化館1階のエントランスに展示されています。「ピンククラウン」として話題になった14代目の「クラウン AWS210型」が特に目を引きますね。

同じフロアには、オリジナルグッズやおみやげを販売する「ミュージアムショップ」や、乗車可能展示車などもあり、いずれも入館料なしで利用できます。

トヨタ博物館

トヨタ博物館
【問い合わせ】0561-63-5151
【場所】愛知県長久手市横道41-100
【時間】9時30分~17時 ※入館受付 16時30分
【休館日】月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
【駐車場】320台
【公式サイト】https://toyota-automobile-museum.jp
【アクセス】名古屋瀬戸道路・長久手ICより西へ400m
リニモ「芸大通駅(トヨタ博物館前)」より徒歩5分
【料金】大人1200円・中高生600円・小学生400円・シルバー(65歳以上)700円
※4月6日(日)までは小学生の入館料が無料

最後に

「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」世界初の実用的なガソリン自動車とされる「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」

トヨタ博物館は、今や生活には欠かせない存在になった自動車について、「どんな経緯をたどって現在の形になったのか」「デザインの遍歴」「自動車のこれから」など、視点によって多角的な学びが得られる博物館です。

「おじいちゃんが乗っていた」懐かしい車種や「あの映画・マンガに出ていた」車種など、身近な記憶とリンクする展示車両も豊富なので、自動車に詳しくなくても楽しく見学できますよ。各フロアのトイレにも楽しい仕掛けがあるので、あわせてチェックを!

また、展示車両のほとんどが動態保存(本来の目的に沿って運転・運用できる状態で保存されること)されており、イベント時には実際に走行することもあります。

2025年4月20日に愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で開催される「第35回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」でも、いくつかの展示車両が走行予定です。博物館で見たクラシックカーが実際に走る姿も見られるチャンスなので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。

文:森下右子 撮影:間宮博

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