きずなネットでは、進路や職業選びの参考にしてもらえるよう、さまざまな仕事に携わる人の声を紹介しています。
今回は、読者アンケートでリクエストのあったIT関連の仕事です。多種多様な職種がありますが、その中でも企業のホームページ制作や運営に携わるWEBディレクターの方に話を聞きました。
34歳/4年目
イークリエイト
ディレクター
この仕事を選んだ理由は?
博物館に行く機会が多かったこともあり、子どもの頃から古いものに興味がありました。学生時代は歴史を学び、「好きなものを人に伝えたい」という思いで、学芸員の資格を取得。就職の際に、学芸員になる道も考えましたが、「土日は休みたい」などの理由から、一般企業への就職を選択します。
文章を書くことが好きだったので、印刷会社に就職し、マニュアルや紙媒体などの制作に携わっていました。その後、キャリアアップのために類似の業界へ転職しましたが、時代の変化の流れを受けて、キャリアを再考。今の会社に入りました。
前職でもプロジェクト全体を見て、管理するというディレクター的な役割を担うこともありましたが、メインは自分で手を動かす業務です。そのため、「もっと上流の工程でプロジェクトに携わってみたい」「デジタルという新しい領域にチャレンジしたい」と思うようになり、今の会社を選びました。
仕事内容は?
主に、企業ホームページの制作や運用に携わっています。
どんなホームページがクライアントの希望を叶えられるかを考え、社内のデザイナーやエンジニア(プログラミング言語を使ってWEBサイトやアプリを構築する人)と相談しながら形にします。
また、サイトの閲覧数などを計測して改善策を提案したり、日々の更新業務をしたりもしています。
ある日のスケジュール
9時 パソコンにログインし、業務開始
メールやSlack (ビジネス用のチャットツール)を確認し、対応
その日の業務・スケジュールの整理
10時 メール・電話対応
クライアントに確認事項などを連絡
12時 昼休憩
13時 メール・電話対応
クライアントからの返信を社内のスタッフに展開
出来上がった制作物をクライアントに提出
16時 レポート作成
計測ツールなどを使ってWEBサイトの閲覧数などを計測
クライアントへ提出する資料を作成
18時 終業
月に数回はクライアントのもとに出向いたり、出社して対面の打合せをしたりすることもありますが、在宅でのリモートワークもできる仕事です。
仕事に就くために努力したこと
現在の会社に入るまで、いくつかの会社で勤務してきましたが、クライアントと直接やりとりし、社内外の調整を行うディレクターの仕事は、これまで培ってきた経験がいきていると感じます。
ただ、WEB業界で働くのは初めてだったため、入社後に分からない言葉が出てくることも。その都度気になった言葉を書き出し、後から調べたり聞いたりして少しずつ業務を覚えていきました。
仕事の楽しいところ・やりがい
子どもの頃に考えていた「好きなものを人に伝えたい」は、気が付けば今の仕事で実現できているように思います。
仕事を通じて、さまざまな業界や業種、商材・サービスに触れ、「その魅力をどう伝えるのか」を考えること。そして、自分が携わった制作物が形になることは、何より嬉しいです。また、閲覧数などのデータとして反応が分かることもモチベーションにつながっています。
仕事の大変なところ
例えば、WEBサイトの計測ツール1つをとってみても、仕様が大きく変わることがあります。業界を取り巻く技術の変化のスピードが速いので、それについていかなければいけないことが大変な部分と言えるかもしれません。
今後の目標
今以上に成果を出して、クライアントに喜んでもらうことです。今はホームページの制作が中心ですが、技術の進化に伴い、アプリだったり、音声認識だったり、課題に対してどんなツールが最適な提案になるのかは今後変わっていくと思います。ツールに縛られず、クライアントの期待に応え、一緒に目標を実現していきたいです。
進路を考える人へメッセージ
WEBディレクターの仕事は、自社ではなく、「クライアントの商材・サービスをどう伝えるか」を考える仕事です。企画職に興味がある人や、何かを表現するのが好きな人にも向いている仕事なのではないでしょうか。進路に迷っている人がいたら、ぜひ選択肢の1つとして考えてみてください。
文・聞き手:きずなネットよみものWeb編集部
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