思春期にきび、なぜできる? どうすれば治る?

思春期にきび、なぜできる? どうすれば治る?

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この記事は「中日こどもウイークリー」で2025年4月26日に掲載された記事を転載しています。


痛くてつらいにきび。「青春のシンボル」なんて言う人もいるけど、やっぱり気になります。なぜ、顔ににきびができるのでしょうか。どうすれば治るのでしょうか。皮膚科の医師に取材しました。

毛穴の詰まりが原因

にきびのでき方を詳しく見てみましょう。にきびの原因となるのは皮脂。皮脂は本来、毛穴を通って肌の表面に分泌され、肌のうるおいを保つ働きがあります。しかし、角質という皮膚細胞などが毛穴をふさぐことで、皮脂が閉じ込められてしまいます。毛穴の中では皮脂を栄養とする細菌などが育ち、炎症が起きてにきびができます。

にきびのでき方を詳しく見てみましょう。にきびの原因となるのは皮脂。

なぜ角質が詰まるのでしょうか。肌の細胞は一定のサイクルで入れ替わっており、古くなった角質は、はがれ落ちていきます。しかし、ストレスや寝不足などでこのサイクルが乱れると、古い角質がうまくはがれ落ちず、毛穴を詰まらせる原因となるのです。

予防には洗顔がおすすめ

愛知県のあつた皮ふ科クリニックの佐々木良輔院長によると、にきびのできやすさは体質により個人差があります。予防には1日2回朝と夜に洗顔するのがおすすめ。ゴシゴシと強くこすらず優しくぬるま湯で洗いましょう。せっけんを使う場合は泡立て用のネットなどでふわふわの泡を作ってください。

にきびができると髪の毛で隠したくなりますが、髪の毛にいる雑菌がにきびを悪化させる可能性もあります。前髪を上げたり、短く切ったりして顔にかからないようにするのがおすすめです。リンスやトリートメントのすすぎ残しにも注意してください。

バランスの良い食事や十分な睡眠も大切です。スナック菓子やファストフードなどを食べ過ぎると、皮脂が過剰に出てしまいます。また、睡眠中は成長ホルモンが体内で作られるため、肌の細胞の入れ替えを促します。規則正しく生活することが改善への第一歩です。

つぶすのはNG!!

どれだけ予防しても、にきびができることはあります。それでも、にきびをつぶすのは避けてください。無理にうみを押し出すと、傷ができて雑菌が入り込み、悪化するかもしれません。医師が治療の一環としてつぶすことはありますが、自分では触れないようにしましょう。

佐々木さんは「にきびを放置していると、重症化して痕が残ってしまうこともあります。洗顔の習慣を変えるなどしても改善しなければ、気軽に病院に来て早期に治療してほしいです」と呼びかけます。

薬やレーザー、治療法は進化

薬やレーザー、治療法は進化

近年、にきび治療は進化しており、その一つが薬です。にきびの治療薬として、2008年にアダパレン、2015年に過酸化ベンゾイルという成分が、健康保険が適用されることになり、金銭的な負担が軽くなりました。これらの薬には、一定のサイクルで肌が生まれ変わる仕組み「ターンオーバー」を整える作用があり、にきびの治療だけでなく予防にも効果があります。

にきびが重症化して痕が残った場合、お金の負担が大きい「自由診療」を受ける選択肢もあります。自由診療ではレーザー治療などを選べますが、自分で治療費を全額支払うため、病院とよく相談しましょう。

思春期のにきび
10代でできるにきびは、大人のにきびとは原因が異なります。思春期には、体のさまざまな働きを調整するホルモンのバランスが急激に変わり、皮脂がたくさんでることで、にきびができやすくなります。
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