岐阜県各務原市にある「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」は、国内唯一の航空と宇宙に関する専門博物館です。約1万平方メートルの広大な敷地に、実機43機と実物大模型18機がずらりと並ぶ様子は迫力満点! 航空技術開発の歴史が学べる展示や、旅客機の操縦が体験できるシミュレータなどもあり、夏休みの自由研究にもおすすめです。
そこで今回は、きずなネット編集部が「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」を訪れ、その魅力をレポートします!
航空・宇宙の専門博物館
実は、岐阜県各務原市は日本の航空機開発と縁の深い場所。今から100年以上前の1917年、この地に日本で2番目の飛行場がつくられ、その後、航空機産業と飛行実験の街として発展してきました。現在は、宇宙開発の重要な拠点にもなっています。

そんな各務原市にある「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」は、子どもから大人まで楽しむことができる航空と宇宙の専門博物館。1階の「航空エリア」と2階の「宇宙エリア」に分かれていて、実物大模型や実機を間近から観察したり、シミュレータで旅客機の離着陸を体験したり、ここにしかない特別な思い出がつくれます。
無料の屋外エリア
館内に入る前に、まず目に飛び込んでくるのが屋外エリアに展示された飛行機やヘリコプター。このエリアは入場券がなくても見学でき、戦後日本で初めて開発・量産された旅客機「YS-11」の実機など、4機が並んでいます。こんなに近くから飛行機を見る機会はあまりないので、その大きさにびっくりしてしまいました。
左から2番目が「YS-11」の実機。近くにベンチなどもあるので、間近に座って眺めることもできます
航空機開発の歴史を学ぶ
いよいよ館内へ。まずは1階の航空エリアから見学していきます。
最初は航空機開発の歴史に関するコーナーで、1922年に各務原で量産された最初の飛行機「乙式一型偵察機」の実物大模型が迎えてくれます。
「乙式一型偵察機」の実物大模型。上に吊るされているのは人類初の動力飛行に成功したライト兄弟の「ライトフライヤー」の実物大模型
続いて、2度の世界大戦を経て各務原で航空機産業が発展していく過程や、日本における技術開発に関するゾーン。現存する唯一の三式戦闘機二型「飛燕(ひえん)」の実機も見ることができます。
20機以上の実機が一堂に
館内は基本的にどこも撮影OK。来館者もみんな楽しそうに撮影していました
次に進むと、広大なスペースに色も形もさまざまな航空機が並ぶ、圧巻の光景が広がっていました。20機以上の実機が年代ごとに配置され、戦後の航空機開発の歩みをわかりやすく解説しています。
これほど多くの航空機を1度に見られる経験は貴重。通常の解説に加え、子どもにも分りやすいポイント解説があるので、親子一緒に楽しみながら見ることができますよ。
短距離離着陸(STOL)性能と騒音を減らす技術を研究するための実験機「飛鳥」のポイント解説
シミュレータでパイロット体験
航空機開発について知った後は、飛行機やヘリコプターがどうやって飛ぶのか、その仕組みについて学べるコーナーへ。飛行機は空気の力を利用して飛びますが、その仕組みについて、さまざまな体験を通じて知ることができます。
自分の好きなカラーやロゴを入れて、航空機を設計する体験
何と言っても人気なのは、シミュレータ体験! 大型旅客機の離着陸の体験ができる「旅客機シミュレータ」と、アクロバット飛行に挑戦する「小型ジェット機シミュレータ」の2種類は入館料のみで体験でき、パイロットになった気分で操縦しながら、飛行機が飛ぶ仕組みを学ぶことができます。
きずなネット編集部も体験してみました。なかなか難しく、途中ふらつきながらも何とか着陸!
<平日>10:15~16:30
<土・日曜、祝日>10:15~17:30
■受付
<平日>シミュレータ受付で先着順に案内
<土・日曜、祝日>シミュレータ受付で整理券を配布
※連休や夏休み期間は、平日でも整理券を配布
※操縦体験は1回あたり10分程度
※整理券がなくなり次第、受付終了
1階にはほかに、航空と宇宙に関するオリジナル映像を上映する本格的なシアタールームもあります。
現在、5作品を順番に上映していて、人気漫画・アニメ「宇宙なんちゃら こてつくん」とコラボしたオリジナル作品(約10分)もあるので、子どもでも楽しみながら学ぶことができますよ。
宇宙開発の歴史を体感
航空エリアを堪能した後は、2階の宇宙エリアへ。2026年2月のリニューアルを経て、人類の「宇宙への挑戦」をまるで1つの物語を読むように、ストーリー性をもって観覧できるようになりました。
ロケットの先端部分に格納された衛星を守る「フェアリング」
まず目に飛び込んでくるのが、巨大なロケットの先端部分「フェアリング」。実際の地上試験に使われた実物で、その中に人工衛星などの積み荷が入っています。この展示は、実際に触れてもOK。その大きさや質感をリアルに体感しながら、親子で会話が弾みそうです。
宇宙飛行士気分で撮影
ロケットや人工衛星に関する展示コーナーで、宇宙開発の歩みや今後について学んだ後は、有人宇宙開発のゾーンへ。
中でも特に目を引くのが、「国際宇宙ステーション(ISS)」の日本実験棟「きぼう」の実物大模型。ISSは地上から高度 400kmに浮かび、地球の周りを移動しながら、宇宙飛行士が実験や研究を行う場所です。
ここでは、リアルに再現された「きぼう」の中で、宇宙飛行士になった気分で記念撮影ができます。どこかに日本人宇宙飛行士たちの直筆のサインが書かれているので、ぜひ探してみてくださいね。
日本実験棟「きぼう」の実物大模型の中でポーズ
最後は、月面探査で近年注目を集める「太陽系探査」についてのゾーン。日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型を中心に、最新の探査機の状況や将来計画を解説しています。
右上の金色に輝く展示が日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型
また、「将来の月面開発」をテーマにしたイマーシブ(没入体験)シアターも見逃せません。2040年頃を舞台に、月面基地をめぐるツアーの主人公になった気分で“月面体験”を楽しむことができますよ。
ショップ&カフェでひと息
館内にはオリジナルグッズのほか、航空や宇宙に関する商品を販売するミュージアムショップや、軽食やカフェメニューが楽しめる「空宙博カフェ」があり、まだまだ航空と宇宙の魅力に浸ることができます。
ひと休みしながら、「何が1番良かった?」と、親子で会話するのも楽しそうですね。
空宙博カフェの「スカイソーダ」(430円)
最後に
充実の展示で、“航空”と“宇宙”の魅力を味わえる「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」。夏休み期間中は、空や宇宙をテーマにした映画の上映会や工作教室など、子ども向けのイベントも開催されます。公式サイトで最新の情報をチェックして、ぜひ親子で訪れてみてください。
取材・文:きずなネットよみものWeb編集部
【問い合わせ】058-386-8500
【場所】岐阜県各務原市下切町5-1
【時間】平日10:00~17:00(最終入館は16:30)、土・日曜、祝日10:00~18:00(最終入館は17:30)、8月10日~8月14日10:00~18:00(最終入館は17:30)
【休館日】第1火曜日(休日の場合、翌平日)、年末年始(12月28日〜1月2日)、その他メンテナンス日(主に第3火曜日)※8月は無休
【入館料】大人800円、高校生・60歳以上500円、中学生以下は無料
【駐車場】あり(無料)
【公式サイト】https://www.sorahaku.net/
【アクセス】東海北陸自動車道「岐阜各務原IC」から約10分、名鉄各務原線「各務原市役所前駅」からバス約7分




