3人の子どもを育てるママでもあるラジオDJの堀江美穂さんが、読者のみなさんからのメッセージにお答えします。
読者からのメッセージ
読者(37歳、女性)の方から
小5の女の子の母親です。娘とは仲がよく、一緒にショッピングに出掛けたり、どんなことでも話したりする、友達のような関係です。
そんな娘に最近仲のいい男の子がいるようで、休みの日に2人だけで会ったり、プレゼント交換をしたりしているみたいです。でも、私にはそれを隠していて……。気になって娘の持ち物をこっそり見てみたら、同じクラスの男の子からの手紙が出てきて、娘の名前の後に「好きだよ」と書かれていました。
びっくりして、娘に「これは何?」と聞いてみたんですが、正直に答えてくれません。娘にはスマホを持たせていませんし、まだ小5なので、大人が心配するような関係になることはないと思いますが、親としては不安です。どうしたら正直に話してくれるのでしょうか? そして、「付き合っている」「彼氏が出来た」と言われたら、どうすればいいですか?
堀江さんのメッセージ
もし私が小学生の娘から「彼氏が出来た」と言われたら、「おめでとう!」「どんな人なの?」「ママの初恋はサッカー部の〇〇くんでね」なんて、一緒になって喜んじゃうと思います。でも、このママの場合、いろいろな心配事が頭の中をめぐり、「恋愛なんて、まだ早い!」と思ってしまうんでしょうね。そうなる気持ちも理解できます。
今の小5の女の子って、びっくりするくらい大人っぽいんですよね。うちの娘たちも、小学校中学年くらいから「クラスの〇〇くんと〇〇ちゃんが付き合っているんだよ」なんてよく言っていました。よくよく聞いてみると、「付き合う」と言っても、一緒に下校する程度のかわいいもの。大人の考える「付き合う」とは、やっぱり違います。
今までどんなことでも話してくれた娘さんが、隠れて男の子と遊びに行ったりするのは、どこかでママの気持ちを敏感に察知して、「ママには言っちゃいけないことなんだ」と思っているからでしょうね。すると、ママは余計心配になって詮索し、娘さんは、それに気づいてまた隠そうとする。そんな負のループに陥ってしまいます。
子どもって、恋愛でも、テストの点数でも、「親に受け入れてもらえない」と察すると、隠そうとしたり、心を閉ざしてしまったりします。そうなると、本当に子どもが困っている時に、親として気づいてあげられません。
だから、子どもから何を言われても、まずは受け入れてあげましょう。その上で、どうしても心配な気持ちがあるのなら、「正直に話してくれてうれしい」「でも、ママはこんなことが心配なの」と面と向かって伝えましょう。ちゃんと心配する理由を話せば、小5だったらもう理解してくれるのではないでしょうか。
こちらのママが気になっている「大人が心配するような関係」というのが、もし「性的な関係」という意味であれば、確かに小5というと、性に対して興味が出てくる年頃でもあります。でも、逆に考えると、親子で性について話すためのいいきっかけとも言えるのではないでしょうか。
家庭での性教育というのは、私は早ければ早い方がいいと思っています。もちろん、年齢に応じた話し方はありますが、小5の女の子だったら、そろそろ生理が始まる年頃でもあるので、男女の体の違いや「どうやったら子どもが出来るのか」について、親子で話してみるのもいいかもしれません。
さらに、少し気が早いかもしれませんが、最近はデートDV(交際相手から受ける身体的・精神的な暴力)が問題になっています。小5の娘さんが将来そういった被害にあわないよう、「自分自身を大切にしてね」「いくら好きな人でも嫌なことをされたら、ちゃんと嫌って言うんだよ」と伝えてあげることも大切です。
人を好きになるのは、とても素晴らしいことで、決して内緒にしなきゃいけないことではありません。だから、もし娘さんから「彼氏が出来た」と言われたら、最初から否定せず、まずは受け止めてあげてください。相手の男の子を自宅に呼んで一緒にいるところを見て見たり、相手の親御さんと仲良くなったりするのもいいかもしれません。次に娘さんとショッピングへ出かけた時には、一緒に彼へのプレゼントを探してみるのも楽しそうですね。そんなに心配しなくてもいいと思いますよ。
ラジオDJ 堀江美穂(ほりえ・みほ)
愛知県名古屋市出身。2003年からZIP-FMのミュージック・ナビゲーターに。現在は「Bagel&M」(愛知北エフエム放送)、「太郎ちゃんの元氣がでるラジオ」(FM AICHI)に出演中。JADP認定チャイルドコーチングアドバイザーやJADP認定家族療法カウンセラー、保育士の資格も所有。
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