高校生は塾に行くべき?選び方やメリット・デメリットを解説

高校生は塾に行くべき?選び方やメリット・デメリットを解説

高校生になると、お子さんがこれまで以上に主体的に自分の進路について考え、取り組むようになるのではないでしょうか。学校の勉強だけで足りるのか、塾通いも必要なのか。そんなときの考え方のポイントを解説していきます。

高校生になったら塾に行くべき?

中学時代には「高校進学」がほとんどのお子さんの目標であったと思います。

中学時代には「高校進学」がほとんどのお子さんの目標であったと思います。
けれど、高校を卒業した後のこととなると、その道のりはさまざま。いつどのタイミングで?ということも考えると、選択肢は多岐にわたります。

「どんな仕事に就くか」「何をして収入を得るか」「何をして生きていくか」ということも、遠い未来のことではなくなる感覚になってきますよね。
大学に進学するのか、専門学校に行くのか、就職をするのか、だけでなく、「もう少し進路について考えたい」「好きなことが見つからないので時間が欲しい」でもよいと思います。
高校生の時期は「今の自分がどうしたいと思っているのか」を、存分に考えられる時期です。
親御さんもそうしたお子さんの気持ちを「後押しをする」という感じで心構えをされることをおすすめします。

【高校生向け】塾の選び方

高校生の塾選びで押さえておきたいポイントは以下の4点です。

高校生の塾選びで押さえておきたいポイントは以下の4点です。

家から通いやすいこと

授業の時間数も増え、部活動もあり、学校行事もより主体的に関わるようになる高校時代。学習以外にもやることがとにかく多いです。
そのうえ、友だちとも遊びたい、自分の時間が欲しい、好きなことに打ち込みたい、アルバイトもしたい…など、時間はいくらあっても足りないくらいです。塾を選ぶなら、よほどの事情がない限り通いやすいことが一番。移動にかける時間も費用も節約できるなら節約しましょう。

相談できる講師やスタッフがいるか

高校卒業後の進路は本当に人それぞれ。専門的な知識や体験を持った相談相手が必要となります。
塾によっては、経験豊かな講師だけでなく、大学生や大学院生などの先輩がチューターとして常駐してくれているところがあります。
授業を体験し、講師の先生と直接話をしてみて相性を確認してみましょう。

カリキュラムや教材が自分に合っているか

一般選抜に向けて学力をつけることを目標とするのか、学校選抜型選抜を視野に入れていて定期テストの点数をとっていくことを目標とするのかで、受ける授業の内容はかわってきます。
教材も、難易度だけでなく解説が多いものがよいのか、ワーク要素の高いものがよいのかなど、実際に目を通して選びましょう。

想定する受験形式に合っているか

大学入試の形式は主に3つ。一般選抜と、総合型選抜と、学校推薦型選抜とがあります。

一般選抜

一般選抜とは、いわゆる大学入試のこと。学力検査の結果で合否が決定されます。
「高校を卒業した者」「高校卒業見込みの者」「高校卒業と同等の学力と認められる者」などを条件とする大学がほとんどなので、出願条件はゆるやかです。

総合型選抜

総合型選抜は、書類審査と面接等を組み合わせて、入学志願者の適性を総合的に判断する入試方法です。入学志願者自らが出願できる公募型なので、出身校からの推薦は不要です。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜は、大学が定める出願条件を満たし、高校の校長先生の推薦があれば出願できます。高校での学業成績と、課外活動や取得資格などが評価の対象で、公募制と指定校制(指定校推薦)があります。
指定校推薦の出願資格があるのは、大学が指定した高校の生徒のみ。
ひとつの高校から推薦できる人数には制限があるので、希望者が多い場合は校内選考で推薦者が選抜されます。

大学進学ひとつとっても、その入試の形態はさまざまです。どの方法で進学するかを想定した上で自分に合った学習の仕方、塾選びをしていくとよいでしょう。

塾通いのメリット・デメリット

高校生の塾通いについて、メリット・デメリットはどのようなものになるでしょうか。

高校生の塾通いについて、メリット・デメリットはどのようなものになるでしょうか。

高校生の塾通いのメリット

高校生の学習内容は中学生の頃よりも専門性が高くなります。
ひとつの教科に対して、効率的にわかりやすく教えてくれる場所が学校以外にもあるということは塾通いのメリットのひとつです。
また、学習環境と時間を否応なしに確保できますし、学習のプランを立ててもらえます。家庭学習用の教材ひとつとってみても、自分の学力・学習スタイルに合ったものを選ぶことを全部自分でやりたい!というのでなければ、塾のテキストがあるというのは便利です。
受験情報を集めやすいとう点も、利点ですよね。

高校生の塾通いのデメリット

高校生の塾通いのデメリットは、時間的な制約ができるという点。
通学に時間がかかることもありますし、部活動もある場合はタイムマネジメントが難しくなります。
また、高校の授業料以外に塾の費用もかかるという点もデメリットといえるでしょう。
かつ、学校の学習進度と必ずしも合致しないカリキュラムで授業が進行するので、テスト前に何を優先的に学習するかは悩みどころとなりそうです。

塾なしで受験するには

塾通いをしないで、効率よく受験勉強を進めたい高校生に押さえてほしいポイントは以下の3つです。

塾通いをしないで、効率よく受験勉強を進めたい高校生に押さえてほしいポイントは以下の3つです。

学校の先生に相談する

学校の授業の復習は大切です。学校の教科担当の先生に、ワークをやればよいのか、プリントを解けばよいのか、教科書を熟読すればよいのかなど。具体的に何をどれくらいどのように勉強したらよいのかをこまめに質問しましょう。
お子さんの学力を一番よくわかってくれているのは学校の教科担当の先生です。積極的に相談していくことをおすすめします。

参考書・テキスト選び

家庭学習においては、自分の先生は自分しかいません。教科書への書き込みやノートを確認しつつ、学校の先生が教えてくれたことを思い出しながら学習を進めることになります。
解き方がまったくわからない、まだ習っていない、といった部分を自分の力だけで理解するのはなかなか難しいことです。
質問をしたくても、できるのは次の日以降になってしまいますよね。そのため、自宅ではトレーニングや暗記を学習の中心に置くとよいでしょう。
読解力に自信があるならば、解説がわかりやすい参考書を見つけるのもおすすめです。

動画やSNSを活用する

学習は、紙ベースでしなければならないとは決まっていません。動画やSNSでの情報も数多くあります。自分が勉強したい分野について取り扱っているものを探し出し、学習に取り入れてみましょう。

小中学生のうちからできること

高校進学の前、小中学生のうちにすでに大学進学を視野に入れているのであれば、塾通いの必要がない高校を選ぶこともおすすめです。

高校進学の前、小中学生のうちにすでに大学進学を視野に入れているのであれば、塾通いの必要がない高校を選ぶこともおすすめです。大学進学のためのサポートがどのくらい充実している学校なのかを調べて高校を選びましょう。
特別進学コースがあり、進学サポートを強化している学校もあります。こうしたサポートがあれば、塾通いが必要ないケースもあります。

最後に

お子さんの通っている学校、環境、本人の性格や目指す進路によって状況は変わってきます。

お子さんの通っている学校、環境、本人の性格や目指す進路によって状況は変わってきます。学校の勉強だけで足りるのか、塾も必要なのか、丁寧に話し合いをしていただけたらと思います。何が合っているのか、もっと成長するためには何を足していったらいいのか、何を引けばいいのかを、トライ&エラーを繰り返しながら見つけていってください。

文:いしづかみほ

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大手進学塾の講師を経て、不登校、発達症、虐待とネグレクト、愛着障害等々の教育相談と学習指導、カウンセリングを20年にわたり行ってきた。漫画家。イラストレーター。カウンセラーでセラピスト。
著書「マンガでわかる!発達症との向き合い方」(impress Quick Books)

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