出産が近づくにつれて悩むのが、子どもの名前の付け方。わが子が一生使い続ける名前だから、失敗したくないし迷ってしまいますよね。満足いく名前をつけるために、みんなはどのように名前を決めているのか。30人のママ・パパに名付けのエピソードを聞いてみました！
名付けの基本ルールもご紹介しますので、合わせて参考にしてみてくださいね。
子どもの名前、誰が決めた？
子どもの名前について「誰が主体で決めた？」という問いに対しては、ママとパパでほぼ半々という数字に。
実際には「ママが考えて最終的にはパパが決めた」「2人で候補を考えて、最終的にはママが決めた」など。2人で一緒に決めるケースが多いようです。
きょうだいがいる家庭では、男の子の名前はパパ、女の子の名前はママのように役割分担をしたという例も。
また、生まれてくる子どものきょうだい（お兄ちゃん、お姉ちゃん）が、名前を決めたケースもありました。
子どもの名前、決め方は？
年代によって流行の名前や漢字も変わってきますが、みんなはどのように名前を決めているのでしょうか？お子さんを持つママ・パパに聞いた名前の決め方をご紹介します。
1位：こう育って欲しいという願いを込めた漢字や言葉を入れる
- ジャスミンの花のように可愛らしく、みんなの中心にいられる存在になって欲しいという想いを込めて「莉央（りお）」と名付けました。
- 空をも凌ぐ逞しい人に育って欲しいと願いを込めて「凌空（りく）」と名付けました。
- 「詩」のように、心の思いを表現する、表現力豊かな人になってほしいと「詩織（しおり）」と名付けました。そのとおり、ミュージカルスクールやチアリーディング教室に楽しそうに通っています。
- まずは音の響きで決め、漢字は好きな野球選手から一字もらってつけました。「賢くなるように」、「俊足になるように（某選手のイメージ）」という想いを込めました。なかなか良い画数にならず、結果的に、やや画数の多い名前になりました。
2位：呼び名や音の響きで決める
- 長女にどんな名前がいいか？と聞いたら、「ゆうだい君がいい」ということで、それを参考に「功大（こうだい）」と名付けました。
- 父親が「みく」と呼びたいと言ったため、画数を見ながら漢字を考え「美紅（みく）」とつけました。美しい女性になってほしいという願いを込めています。長女は赤、二女は黄色、長男は青と、それぞれ色のイメージをもってつけました。
- 海を航海する大きな心を持って欲しいというイメージで「航大（こうだい）」と名付けました。友達から呼び捨てで呼びやすい名前という点も考慮しています。
3位：対面した印象で決める
- 候補は３つくらいありましたが、生まれて対面した感じ（呼んでみた感じ）でしっくりきた名前に。「ち」っちゃくて、「か」わいいねという「千佳（ちか）」を選びました。
- いくつか候補を考えていましたが、最終的には生まれてきたわが子を見て夫に決めてもらいました。
- 妻のインスピレーションで「優斗（ゆうと）」と名付けました。
4位：季節や植物、自然からのイメージで決める
- 夏生まれで、汗をかきながら散歩して妊婦生活を過ごしたので、真夏のイメージを漢字で表わし「彩夏（あやか）」と名付けました。
- 「蒼」という字を使うことを先に決めていて、「蒼真（そうま）」と名付けました。夫婦ともに青色が好きで、結婚式での妻のカラードレスも青色だったことも関係しています。響きもさわやかなので。「真」は名前全体にしっくりきつつ、かつ画数があまり多くならないように選びました。
5位：尊敬する人やあこがれの人の名前を参考にする
- 当時、仮面ライダー響が流行っていたので、そこから「響（ひびき）」と名付けました。
- スピードというドラマの主人公に憧れて「はると」と名付けました。
6位：きょうだいの名前を参考にする
- 妻が「愛ちゃん」と呼ぶのがいいかな。というのと、長女の漢字も気に入っていたので、くっつけて「愛佳（あいか）」と名付けました。
- お兄ちゃんがパパと自分と同じ「○○と」をつけると張り切ってきたため「なおと」と名付けました。
番外編：画数で決める
約半数のママ・パパが名前を決める時に画数も考慮に入れていたと回答。候補となる漢字・読みを決めてから、画数のよい文字を決めるパターンが多いようです。
- 占いとかは信じないタイプだけど、子どもに一生ついてまわる名前だから失敗したくないと思い、子ども3人全員、画数は確認して名付けました。
- 1人目、2人目は画数を確認して決めました。ただ、3人目の名前を決める時に、つけたい名前に合う画数の文字がどうしても見つからなくて。画数を気にして好きな名前を決められないのは違うかなと思い、最後の子だけはこだわりを手放して、つけたい名前をつけました。
子どもの名前、失敗しない決め方
思いを込めてつけるわが子の名前。のちのち後悔しないために、決め方でおさえておきたい失敗しないポイントをご紹介します。
基本ルールと使える漢字
名付けの基本ルールとして、「使える漢字・使えない漢字」があることを知っておきましょう。「ひらがな」「カタカナ」はすべて使えますが、アルファベットは使用ＮＧです。漢数字（一・二・壱・弐）は使えますが、算用数字（1・2）やローマ数字（I・II）は名前に使えません。
人の名前に使える漢字（常用漢字・人名用漢字）は全部で約3000文字あります。実は2004年に、使える人名用漢字は追加されています。以前は名前に使えなかった「凛」「湊」「苺」などは、新たに追加された漢字です。
読みやすい名前か
名前の読み方は、原則自由になっています。極端な話、「太郎」と書いて「はなこ」と読ませる名前でもOK。ただし、人に説明しないと読んでもらえない名前だと、日常生活に支障をきたす恐れがあります。ママ・パパ以外の第三者にも名前を見てもらい、読みやすいかどうか、確認してもらうのもよいかもしれません。
苗字とのバランスはよいか
名前だけでなく、苗字とのバランスは必ずチェックするようにしましょう。フルネームで名前を書いた時に、バランスのよい名前か。似た漢字が続いたり、文字が詰まったりしていないか。また、音読した時に呼びやすいかなども、確認ポイントです。
海外でも通じやすい名前に
グローバル化が進む中、子どもに海外でも通用する名前を付ける傾向もあります。この場合、「外国人でも発音しやすい」「英語での意味や響きが良い」などの視点を持つことが大切です。
日本語では良い意味を持つ言葉でも、英語ではおかしな意味になってしまうこともあります。例えば、「ユウダイ you die(あなた・死ぬ)」、「ヒトミ hit me (私をぶって)」、「サエコ Psycho（狂っている人）」など、外国人に違和感を持たれてしまうケースが考えられます。
男の子：人気の名前
- エイジ（Age） 英二、栄治など
⇒エイジは英語で「時代」を意味します。 - エイト（Eight） 瑛斗、英人など
⇒エイトは英語で「数字の8：横にすると無限の記号で縁起が良い」を意味します。 - タクト（Tact） 拓斗、琢人など
⇒タクトは英語で「指揮棒」を意味します。 - リヒト（Licht） 理人、理仁など
⇒リヒトはドイツ語で「光」を意味します。
女の子：人気の名前
- エマ（Emma） 咲茉、恵麻、絵麻、恵茉など
⇒エマはゲルマン語で「宇宙」を意味します。 - メイ（May） 芽生、芽依など
⇒メイは英語で「5月」を意味します。 - メグ（Meg） 芽久、恵など
⇒マーガレットの花に由来し、ギリシャ語で「真珠」を意味します。 - ハナ（Hanna） はな、華など
⇒ハナはヘブライ語で「恩恵」を意味します。
兄弟・姉妹の呼び名に注意
たとえば、姉妹で「ミコ・ミオ」などの似た名前をつけると、呼んだ時に区別がつきにくくなります。「タカユキ・タカトシ」などの場合も、二人とも「タカ君」と呼ばれることになりがちで、ややこしくなります。
姉妹・兄弟で名前を揃える場合も、どのように呼ばれることになるかを想定してから決めるとよいでしょう。
有名人の名前に注意
ママ・パパの好きな有名人の名前を子どもにつけるケースもあると思います。ただ、存命の有名人の名前をつけた場合、その後に有名人が不祥事を起こして、肩身が狭くなる…というケースも考えられます。全く同じ名前をつけるのではなく、一文字だけもらう、読みを同じにして漢字を変える、などにしておくのがよいでしょう。
最後に
生まれてくるお子さんの健やかな成長を願ってつける名前。これから先、つけた名前を一番多く呼ぶのは、ママ・パパになります。お子さんの一生に寄り添っていく、素敵な名前をつけられるように。先輩ママ・パパ達の名付けエピソードを、決め方に迷った際の参考にしてみてくださいね。
文：きずなネットよみものWeb編集部
