新型コロナウイルス感染症拡大にともなう春先の学校休校の影響を受け、今年の夏休みは例年より短い学校が多くなっています。短い夏休みでも楽しい思い出をつくれるよう、おうちで「モノづくり」に挑戦してみませんか?
COE LOGでは、夏休みにお子さんが取り組んだ作品を募集します!工作や絵画、料理やお菓子などお子さんが作ったモノならどんなモノでもOK。自慢の作品を写真におさめて、編集部までお送りください。
※応募受付は終了いたしました。
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「モノづくり」といっても・・・いったい何を作ればいいの?という方に。
野外活動の達人である古澤法之さんに、身近な材料で簡単にできる「モノづくり」を教えていただきました。

ネイチャーガイド、体験型環境教育、アドベンチャー体験を通じたチームビルディングや人間関係トレーニングキャンプをおこなっています。
自然の中、身の回りには、想像以上に遊べるものがたくさんありますよ。
すべて、子ども向けのワークショップでおこなっていて、親子で一緒に楽しめる内容とのこと。教えていただいたものを、編集部スタッフが作ってみました。
草木染め
【材料】
- 染料となる野菜や葉っぱ
タマネギの皮、クズの葉、セイタカアワダチソウの葉と花:黄色
ナスの皮:水色
ドングリの実とぼうし、栗のイガ:緑がかった薄茶色
サクラの葉と枝:ピンクがかった薄茶色
(※ミョウバンを使って染めた場合の色の目安です)達人のアドバイス染料の葉っぱなどの量は、染める布の2倍くらいが目安です。濃い色にしたければ、染める回数を増やしてみよう。
- ミョウバン又は焼ミョウバン
(100~200円程度、スーパーの漬物売り場付近に置いてあることが多いです) - 染めたい布
綿、麻、絹、羊毛など自然素材の布
綿や麻は植物繊維(セルロース)なので薄く染まります。
絹や羊毛は動物繊維(タンパク質)なので、濃く染まります。 - 輪ゴム、ビー玉、ボタンなど
布を輪ゴムで縛って柄を作る時に使います
【染液をつくる】
- お湯で葉っぱなどを数十分煮ます
- 色が出たら、葉っぱなどを捨てます
【絞りの柄をつくる】
ハンカチ等の布を輪ゴムで巻いて絞ります
(これが絞り染めの柄になります)
今回は、ボタンを中に入れて輪ゴムでとめましたが、アイデア次第でいろいろな柄が楽しめます。
【布を染める】
- 染液に布を浸します
(染液の温度が高い方が、よく染まります) - 染まった布を絞って、あらかじめ作っておいたミョウバン液に浸します
(ミョウバンをお湯に溶かしたもの、染めたい布100gに対して、ミョウバンを大さじ2杯程度) - 布を洗って、また染液に浸します
- 再度、ミョウバン液に浸します 達人のアドバイス
そのまま染めても色はつきますが、ミョウバンは「媒染剤(ばいせんざい)」の役割をもっています。ミョウバンを入れることで発色よく、色の定着もよくなりますよ。
- 布を洗います
- 輪ゴムを外します
- 完成 !
草木染めは、色、柄、工夫次第で出来上がりのバリエーションは無限です。ハンカチ、Tシャツ、エコバッグなど、いろいろなもので試してみてくださいね。
楽しすぎて、翌日はナスの皮で再びトライしました。コレ、ハマりそうです。
小枝で作るフォトフレーム
【材料】
- 小枝20~30㎝
森や公園などで、好みのものを拾います - 麻ひもや毛糸、アルミ針金など
【作り方】
- 枝を適当な長さに切ります
(のこぎりがなかったら、手で折ってもOK) - 紐またはアルミ針金で好みの形に固定します
(もし紙やすりがあれば、表面を削るとキレイに仕上がります) - お気に入りの写真やポストカードをとめて、完成!

木の枝を紐で縛って固定するのは思っている以上に難しいです。小さな子はアルミ針金で、大きな子は紐で縛るのに挑戦してみよう!
作る前は正直、小枝を拾ってもゴミになるな・・・と思っていました。(達人、スミマセン!)でも、やってみたら好みの小枝を探すところからワクワク。そして、作業しているうちに時間を忘れて夢中になっていきます。完成した作品は愛着いっぱい、リビングに飾りました。
木の組み方、装飾など、アイデア次第でいろいろな作品になるので、大人も子どもも楽しく作れそうですよ。
バウムクーヘン
これは、達人の開催するワークショップでの写真です。
- 編集部
- わおー!巨大バウム、楽しそう~コレの作り方を教えてほしいです!
- 達人
- 作り方は見たまま。ホットケーキミックスの生地を塗り重ねるだけだから簡単だし、失敗もしないけど・・・こんなの自宅の庭で作ったら、すごい煙で近所からクレームきますよ。
- 編集部
- 残念。そうなんですね・・・
- 達人
- ミニバウムなら、七輪やBBQコンロを使って自宅でも作れると思いますよ。
- 編集部
- なるほど、なるほど。(心の声:ウチにBBQコンロないしなあ・・・)
達人の巨大バウム作りに触発され、なんとか家でバウムクーヘンが作れないかと思った編集部スタッフ。フライパンで、バウムクーヘン作りに挑戦しました。
フライパンで作るバウムクーヘン
【材料】
- ホットケーキミックス100g
- 卵1個
- 牛乳または豆乳100g
- 無塩バター20g(電子レンジで溶かしておきます)
- 砂糖25g
- はちみつ 小さじ1
- 油 適量
【作り方】
- 卵焼き用のフライパンの横幅に合わせて、バウムの芯を作っておきます。
割り箸を適当な長さに切り、アルミホイルに包みます。 - 油以外のすべての材料をボウルに入れて、ダマがないように混ぜ合わせます。
- フライパンを熱して油をムラなく広げ、弱火にします。
- お玉一杯分の生地を流し入れます。
- 生地の表面がポツポツし始めたら、ホイルで作った芯を中心に生地を巻いていきます。
- 再びフライパンに油をムラなく広げ、お玉一杯分の生地を流し入れます。
- 生地の表面がポツポツし始めたら、巻きます。
- 6~7を繰り返します。
- 巻き終わったら真ん中の芯を抜きます。
- 完成!お好みのサイズにカットしてお召し上がりください。
見かけは手作り感満載ですが、味は高級洋菓子店のバウムクーヘンに負けない出来です。
さっそく、達人にも自慢してみました!
- 編集部
- 家のフライパンで、バウムクーヘンを作りました!
- 達人
- これ、クルクル巻いて作っているよね。コレはバウムクーヘンとは言えないですよ・・・
- 編集部
- そうなんですね・・・
心棒を回転させて、少しずつ生地を塗り重ねながら焼き上げるのが、本来のバウムクーヘン。
正確には、バウムクーヘン風のお菓子・・・ですね。
でも、おうちで手軽にできて楽しいし、美味しいし、ヨシとしましょう。
お子さんの作品を募集!
COE LOGでは、お子さんの夏の思い出の写真を募集します。夏休み中におうちで取り組んだ、料理、工作、絵、どんなものでもOK!たくさんの作品をお待ちしています。
※応募受付は終了しました。
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【お話を伺った野外活動の達人】

環境省認定 環境カウンセラー
全国体験活動指導者認定委員会 自然体験活動上級指導者
ビオトープ計画管理士(2級)
犬山市環境市民会議委員
大手化学メーカー、出版社を経て独立。2005年「愛・地球博」では森の自然学校・里の自然学校のインタープリターとしても活躍。ネイティブアメリカンの自然観や生き方に共感し、活動のなかに取り入れています。長久手平成こども塾「里山冒険クラブ」、あいち海上の森センター「森の楽校」で講師も務めています。
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制作・文・撮影:三輪田理恵