働くママなら誰もが経験!「小1の壁」ってなあに?

働くママなら誰もが経験!「小1の壁」ってなあに?

皆さんは、「小1の壁」という言葉を聞いたことがありますか。「小1の壁」とは、子どもの小学校入学に伴い、仕事と子育ての両立が困難になってしまう状況のこと。「子どもが大きくなれば、仕事との両立が楽になると思っていた!」と、意外に思うママも多いかもしれません。今回は、園児をもつワーキングママを中心に、ぜひ知っておいてほしい「小1の壁」の内容や乗り切り方までをご紹介します。

一体どんな壁があるの?

子どもが小学生になると、どうして仕事との両立が難しくなるの?

子どもが小学生になれば、園児の時より手がかからなくなるはずなのに、どうして仕事との両立が難しくなるのでしょう。主には、以下のような環境変化が「小1の壁」の原因となっています。

学童保育の預かり時間が短い

学童保育とは、共働きなどで日中は家に保護者がいない家庭が、放課後や長期休暇中に子どもを預けられる施設のことです。しかし、学童保育の運営時間によっては保育園よりも預けられる時間が短くなってしまうことも。 「お迎え時間が間に合わない」と働き方を変えるママや、子どもの小学校入学のタイミングで時短勤務制度が利用できなくなり、転職を選ぶママも少なくないようです。

宿題・予定合わせなど毎日のフォロー

毎日、子どもの宿題や翌日の教科書・持ち物チェックをしなければならないのも、保育園・幼稚園との大きな違いです。最初のうちは、日々親が声をかけ、子どもが習慣的にできるようになるまで細やかに伴走してあげることが求められます。宿題では、子どもが間違った問題を教える必要も。こうしたフォローを行うのが夕食の時間帯と重なる家庭も多いため、負担に感じられることがあるようです。

長期休暇の仕事調整やお弁当作り

お弁当が注文できない学童保育の場合は毎日お弁当をママが手作り、ということも少なくありません

夏休み・春休みなどの長期休暇には、さらに通常と異なる対応が求められます。学童保育も運営していますが、開始・終了時刻が保育園よりも短かったり、運営日数が少なかったりするケースも。それにより、休暇の取得や早退など仕事の調整がより必要になることも出てきます。さらに、お弁当が注文できない学童保育の場合は毎日お弁当をママが手作り、ということも少なくありません。

PTAや保護者会などへの参加

子どもが小学生になると、PTAや保護者会など各種行事への参加や、そうした組織での役員・係などの担当を任せられることもあります。働くママであれば、時間を作るために仕事のやりくりが必要に。また、色々な考えを持った保護者同士がふれあう機会となるため、気疲れする人もいるようです。

子どもの様子が把握しにくくなる

園生活では、担任の先生と顔を合わせる機会も多く、毎日の様子をノートに書き記してくれるなど、子どもの様子を把握しやすかったのではないでしょうか。しかし、小学校では年数回の面談や授業参観以外は、子どもの様子を知る機会がほぼありません。気になることがあっても、誰に聞いたり相談したりすればいいかわからず、それが育児の不安に繋がることもあるようです。

みんなはどう対処しているの?

働くママなら「上記のどれかに当てはまりそう」と感じるのではないでしょうか

働き方や子育て環境に違いはあれど、働くママなら「上記のどれかに当てはまりそう」と感じるのではないでしょうか。ここでは、フルタイムで働くママでもある筆者が、同じワーキングママたちに聞いた体験談・乗り切り方をご紹介します。

パパにも家事・育児をさらに分担

「小1の壁」はママだけの問題ではありません。パパにも環境の変化を共有し、家事や育児の負担をよりサポートしてもらいましょう。できない時だけ手伝ってもらうのではなく、「掃除はパパの担当など、家事を完全に役割分担している」というママの体験談も。また、家事が苦手なパパの場合でも、「宿題などの勉強サポートは、全面的に任せる」など、お願いできることを見つけ出し、ママの時間を生み出す工夫しているケースもありました。

親や親族、ファミリー・サポートの活用

近くに親や親族がいる場合は、学童保育のお迎えサポートをお願いするなど、今まで以上に頼らせてもらいましょう。筆者の知るケースでは、「日々のお迎えは難しいので、習い事のある曜日だけ送迎をお願いしている」というママも。協力体制を築いておけば、「いざという時も頼れる先がある」、安心して働くことができます。
また、厚生労働省が提供している子育て支援事業「ファミリー・サポート・センター」を活用するのも一つです。市役所などの自治体に利用申し込みを行い、学童のお迎えや預かりを引き受けてくれる支援者を探すことができます。

ママ友と積極的に情報交換

ご近所の同じ学年のママ友、学童のママ友など、情報交換できるネットワークを作っておくことも大事です。翌日の予定や提出物について確認し合ったり、子どもの学校での様子や交友関係について友だち経由で教えてもらったり。さまざまな情報を交換し合うことで不安を解消することができます。何より、同じ状況にいるママたちと、心配や悩みを共有できることは精神的な支えにもなります。

時間の使い方を変える

筆者の周囲のママたちの経験では、子どもが小学校に入ると、学童保育のお迎え・宿題や持ち物準備フォローなどから、夕方に今まで以上に時間が足りなくなるケースが多く見受けられました。夕食準備の大半を朝食準備時に済ませてしまい、子どものサポートに当てるなど、ママの時間の使い方を改めて検討するのも対応策の一つです。

職場の理解を取り付ける

子どもが小学1年生になると、夏休みなど長期休暇の対応、PTAや各種行事への参加など、今まで以上にママのスケジュール調整が求められるシーンが増えます。そんな状況を職場や上司が理解してくれているかどうかは、仕事のやりくりを行う上でとても重要。「小1の壁」について、周りにも理解をしてもらえるようお願いし、「困ったら頼れる」状況を自ら作る努力もしておけると安心です。

うまく乗り切るコツとは?

「小1の壁」を乗り切るコツは、すばり「完璧を求めない」こと

上記のような対策を、どれだけ準備万端にしていても、いざ始まってみると慣れない環境に戸惑うことも多いと思います。それは、親だけでなく子どもも同じ。とくに「小1の壁」においては、子どもが小学校生活に緊張して、うまく対応できないこともハードルを高く感じさせる要因となっています。
そんな「小1の壁」を乗り切るコツは、すばり「完璧を求めない」こと。すべてをパーフェクトにこなそうと思うと、親も子どもも精神的な負担が増えてしまいます。こうなってしまうと、プレッシャーで余計にうまくまわらない…という悪循環を招きかねません。
子どもがうまく対応できなくても、認めて安心させてあげること。そしてママ自身も日頃から頑張りすぎず、「誰かに頼ってもいい」と自分をラクにしてあげることを大切にしてください。

最後に

園生活と環境が変わり、本格的な勉強もスタートする小学1年生は、長い育児期間の中でも子どもの大きな変化が感じられる年

園生活と環境が変わり、本格的な勉強もスタートする小学1年生は、長い育児期間の中でも子どもの大きな変化が感じられる年。そんな日々の成長をしっかりと感じ取り、子どもにもより良い記憶を残してあげるために。ママ自身が「今を楽しむ」気持ちのゆとりを大切に、パパや周りを頼りながら「小1の壁」を前向きに越えていけるといいですね。

文:山本文々

山本文々(やまもとウェンウェン)
山本文々(やまもとウェンウェン)

コピーライター歴約20年。現在は、デザイン制作会社にて主にWebディレクター・ブランディングディレクターを担当。プライベートでは、37歳で長男の出産を経験し一児の母。専門分野は、企業ブランディング、仕事と育児の両立、リモートワーク導入支援。

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