【子育てガイド】ダメ!は子どものストレスに・・・どう伝える?

【子育てガイド】ダメ!は子どものストレスに・・・どう伝える?

子どもに対してつい「ダメ!」と言っていませんか?もちろん本当にいけない場合もありますが、ついつい「ダメ」という一言が多くなってしまうことも。そしてそれが子どもの心を傷つけているかもしれません。どのように考えたらよいのでしょうか。

子育てアドバイザー 高祖常子さん

高祖常子さん(子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント)
資格は保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級ほか。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか各NPOの理事や行政の委員も務める。子育て支援を中心とした編集・執筆ほか、全国で講演を行っている。著書は『男の子に厳しいしつけは必要ありません』(KADOKAWA)、『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。

ダメ!で子どもが受動的に!?

子どもの言動に対して、つい「ダメ!」「やめなさい!」という言葉が多くなっていませんか?これは、子ども自身がやったこと、これからやろうとする行動を制する言葉です。
何かしたら「ダメ」、「これしていい?」と聞いたら「ダメ」。いつも叱られてばかりいると、子どもも元気がなくなって嫌な気分になります。そして、言われ続ければ、ストレスになっていきます。

子どもは「ダメ」と言われ続けると、このストレスを回避したくなるもの。でも、子どもにとっては、どんな基準で叱られているのかわかりません。何をやっても叱られているような気がするなら、親に叱られないようにするにはどうしたらいいのかと考えます。

何をやっても叱られているような気がするなら、親に叱られないようにするにはどうしたらいいのかと考えます

そして、「これはどうしたらいいの?」と何でも事前に聞くようになります。

以前、こんな相談を受けました。「子どもが、アイスを食べ終わった袋はどうしたらいいの?と、いちいち聞いてきます」とのこと。
ゴミはゴミ箱に捨てればいいですよね。でも「ダメ」とばかり言われている子どもはそれができません。叱られたくないために、なんでも親の指示を受けてそれに従うようになってしまう可能性があります。これは、子どもにとって自分を守るための防衛本能でもあります。
さらに、子ども自身が自分でやろうとしたり、「こうしたい」と提案したりする意欲をそぐことにもなりかねません。

ダメなことはきっぱり伝える

もちろん、「ダメ」と言ってはいけないわけではありません。ポイントは、近づいて短くきっぱり言うことです。
危ないこと、自分や相手を傷つけることなどには、きっぱり「ダメ」と言いましょう。
「危ないから、触ってはダメ」「痛いから、叩くのはやめなさい」など、簡単な理由と一緒に簡潔に伝えます。
「近づいて」言うことも大切です。洗い物をしながら遠くから声をかけたり、「ダメだよー」など柔らかい言い方をしたりしても伝わりにくいものです。

「ダメだよー」など柔らかい言い方をしたりしても伝わりにくいものです

また、子どもが頷いたり、「ごめんなさい」と言ったりするまで、理由とともに怒り続けるママやパパもいるようです。しかしこれは逆効果です。長く怒り続けるのは、親自身の怒りの爆発をぶつけているだけ。長時間怒っても、子どもは何を怒られているのかわからなくなってしまって余計に混乱するでしょう。

子どもの気持ちを尊重しよう

そもそも親自身、なぜ「ダメ」を連発してしまうのでしょうか。
危ないことや、自他を傷つける行為はもちろんいけません。ですが「子どもの行動や考えを親の考えに沿わせる」ために、この言葉を使っていないでしょうか。

たくさんのことに対して「ダメ」を言い続けていると、子どもは本当にいけないことがわからなくなってしまいます。「ダメ」と言っていることについて、親自身「本当にやっては(言っては)ダメなのか?」と自問してみましょう。

冷静になって客観的に考えてみると、「そういう考え方もあるんだ」「こういう方法もあるよね」と、受け止められるケースもあります。親自身に心や時間的な余裕があれば、「まあいいか」と思えることもあるのではないでしょうか。

この部分に気づくためにも、落ち着いている時間に親自身が考えてみることも大切です。「ダメ」と言っているのは、どんな場面なのかなど、客観的に考えてみましょう。そしてどうしても「ダメ」なことだけ言うようにしてみましょう。これは、ママとパパで共有してみるといいですね。

落ち着いている時間に親自身が考えてみることも大切です

最後に

「ダメ」という言葉ばかりかけられていると、子ども自身、すべてを否定されているような気持ちになることもあります。そんなとき子どもは、「何かやってみたい」と意欲を持ったり、チャレンジしたりする気分にはなりませんよね。
「ダメ」を言う時は、どうしても「ダメ」の時だけに。短い理由を添えて明確に伝えること。そうすることで、きっと子どもはだんだんとわかってくれるようになると思います。

文:高祖常子

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