お金を理由に大学進学を断念する人が7割以上って本当?

お金を理由に大学進学を断念する人が7割以上って本当?

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高校卒業後の進路で、進学か就職か迷っている高校生もいるのではないでしょうか。2019年度の大学・短大進学率は58.1%(※1)。一方、高卒で就職を希望した人の割合は全体の19%、このうち就職が決まった人は93%(※2)で、高い水準で内定が出ています。どちらの道を選ぶにしても、良い・悪いはありません。今回は、納得して進路を選ぶヒントになる、お金の話と進路選択のチェックリストをご紹介します。

進学にはどの位お金がかかる?

大学進学に関して「学費に関する制約が大きい」と感じる人は72.1%。また、大学進学断念の理由としては76.3%が「学費や入学後の費用」を理由にあげています。(※3)
もし進学した場合、卒業までにどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

大学に進学した場合、卒業までにどのくらいの費用がかかるのか?

出典:日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(平成30年度)をもとに作成
(私立短大、高専・専修・各種学校は修業年限を2年で計算)

あくまでこれは参考の平均値で、私立大・理系学部は、「施設設備費」などの費用が追加でかかる場合も多いです。医学部などのように6年間通う学部もありますし、自宅外の学校を選択した場合は生活費も加算されます。

お金がなくても、進学できる?!

これだけ高額の費用を、まして年の近い兄弟がいたらなおさら、親の収入だけでまかなうには限界があります。
そんな経済的な問題に対して、強い味方になるのが、奨学金や教育ローンです。

奨学金

大学に通う学生の2人に1人が何らかの奨学金を利用しているといわれています。もっとも代表的な「日本学生支援機構」の貸与型奨学金は、大学や専修学校で学ぶ学生の2.7人に1人(※4)が利用しています。
ほかにも、民間育英団体の奨学金や新聞奨学会、自治体や大学独自の奨学金制度を設けているところもあります。
返済不要の奨学金もあるため、条件に合うものを探してみましょう。

大学に進学したいけどお金が無い、そんな方に

教育ローンを利用する

公的機関の教育ローンである日本政策金融公庫は、固定金利で子ども1人あたり最大350万円まで借りることができます。教育の機会均等を目的としてつくられた国の教育ローンなので、低金利で借りることができます。借りる際に、世帯収入の上限が設けられています。
民間の金融機関の教育ローンもありますが、こちらは金利がやや高くなります。

夜間(二部)大学で働きながら学ぶ

全国にある、夜間大学・夜間学部は名前の通り、夜に授業がおこなわれます。昼間はアルバイトや正社員として働きながら大学に通うことも可能。学費も昼間大学の1/2~2/3程度に抑えられていることが多いため、経済的な負担もグッと減ります。
昼間にしっかり働けば、親からの経済援助を受けずに大学に通うこともできるかもしれません。

その他

大学によっては、成績優秀者などを対象に学費が免除になる特待生制度を用意しているとこともあります。
また、防衛大学校、気象大学校、海上保安大学校、防衛医科大学校などは、官庁が人材育成のためにつくった学校。学費免除、さらに給与まで支給されます。ただし、入試難易度は高くなっており、入学後は寮生活。訓練やハードな勉学に耐えられずに中退するケースもあるため、しっかり目的を考えて、検討する必要があります。

家庭によって経済状況は違いますが、本気で学びたいことがあって進学したければ、さまざまな選択肢があります。

進学VS就職どちらに向いている?

大学進学と就職、どっちに向いている?チェックリストをやってみよう!

経済的な課題がクリアになったとしても、目的なく進学するのはお金と時間のムダづかいになりかねません。「大学の実力2019」の調査では、大学中退率が7%と報告されています。そして、中退理由のトップが、就職や専門学校への「進路変更」。
進路を選択する際には本当に自分の進みたい道かどうか、十分に検討する必要があります。そもそも進学に向いている人、就職に向いている人はそれぞれどのような人でしょうか?
以下の進学適性チェックリストで確認してみましょう。

◎進学に向いている人

  • □ 進学して取得する資格必須のやりたい仕事がある。
  • □ 学びたい、研究したい学問や、進学必須のなりたい仕事がある。
  • □ 読書が好きだ。
  • □ 疑問に思ったことわからないことは、すぐに調べる。
  • □ 文章を理解して、要点をまとめることが割と得意だ。
  • □ あるテーマについて資料などを調べて、まとめたり、話し合ったり、発表したりするのが好きだ。
  • □ どちらかと言えば、自分から積極的にいろんな人にあったり、新しいことにチャレンジしたりしていく方だ。

◎就職に向いている人

  • □ 「勉強」するより、身体を動かすほうが好きだ(得意だ)。
  • □ 文化祭などの学校行事では、企画よりも当日の模擬店の準備や当日に動く方が好きだ。
  • □ 自分の力ではやく稼げるようになりたい。
  • □ はやく自立したい、家を出たい、と思っている。
  • □ 専門的な技術やスキルを身につけたいし、身につけられる仕事がしたい。
  • □ 作業をしたり、組みたてたり、何かを形にしていくことが好きだ。
  • □ 趣味や友達との交友、旅行など、プライベートで使いたい時間がはっきりしている。

どちらに多く当てはまったでしょうか?

自分で選ぶことが幸せに繋がる

進学を選んでも就職を選んでも、この選択に対して、良い・悪いはありません。もし、悪い選択があるとしたら、○○のせいで・・・になった、と人のせいにすること。選ぶのは本人の責任、一番大切なのは、納得して自分にとっての最良の選択をすることです。自分自身で自分の道を選ぶことが、今後の人生の「幸せ感」に繋がります。

そのためには、きちんと選択するための材料を集めることが必要。
くらしに役立つ情報アプリ『きずなネット』の「進路サポートチャンネル」では、高校生の進路選びに役立つ情報を随時配信しています。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

 

※1 文部科学省開示の令和元年度学校基本調査(高校卒業者数のうち大学等進学者の割合)
※2 文部科学省開示の令和2年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和元年12月末現在)
※3 ㈱ライセンスアカデミー2010年高校教諭対象「大学の学費に関するアンケート」
※4 独立行政法人日本学生支援機構 平成29年3月入札説明会用IR資料より
 チェックリスト参考:@18

文:三輪田理恵

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