コロナ禍で、ママ友との考え方の違いに“もやもや”したら?

コロナ禍で、ママ友との考え方の違いに“もやもや”したら?

COE LOGでは、子育てアドバイザー高祖常子さんの連載をスタートします。子どもに感情的になってしまう・・・、こんな時どうしたらいいの?など、ママとパパのお悩みに寄り添った解決法のヒントをお届けします。

子育てアドバイザー 高祖常子さん

高祖常子さん(子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント)
資格は保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級ほか。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか各NPOの理事や行政の委員も務める。子育て支援を中心とした編集・執筆ほか、全国で講演を行っている。著書は『男の子に厳しいしつけは必要ありません』(KADOKAWA)、『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。

新型コロナウイルスの流行で、私たちの生活は大きく変わりました。今まで仲よくしていたママ友との意識や行動の差に“もやもや”を感じた方もいるのではないでしょうか。記念すべき第一回目のテーマは、考え方の違うママ友とどのように付き合っていけばよいかのヒントをお伝えします。

考え方の違うママ友とどのように付き合っていけばいいか

多くの情報で不安が大きくなる

最初に政府から新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出されたのは2020年4月7日~5月25日。この期間は、登園自粛や学校休校の要請が出されました。その後も、第二波、第三波、第四波…、法的な規制はおこなわれない中でも、「密を避けましょう」「マスクを着用しましょう」「買い物は1人または少人数で空いている時間に」などのメッセージが流れ続けています。

TVやインターネットでは連日、感染者数や死者数が報道され、さまざまな情報が飛び交っています。ママは自分の身だけでなく、子どもの身近に迫る感染のリスクに、ドキドキすることも多いのではないでしょうか。

そもそも子育てをするママにとって、子どもの命や健康を守りたいという気持ちは大きくあるものです。次々と出される情報に戸惑ったり、不安になったりするのは、子どもを大事に思っているからこそです。

大きな変化で起こる“もやもや”

感染症や災害など社会に大きな変化のあるときには、平時よりも人それぞれの考え方の差が明確になります。夫婦間はもちろんのこと、同じ子をもつママ友同士でも、ちょっとした考え方の違いが大きな差となって感じるということです。

今までは仲よく遊んでいたのに、子ども同士が一緒に遊んだり、しゃべったりするだけで心配になったり。公園の遊具に触るだけでも心配になり、遊ばせることをためらったり。逆に、あまり気にせずに公園で遊ばせている親子に対して、嫌な気持ちを持ってしまうことも。

社会に大きな変化のあるときには、平時よりも考え方の差が明確に

たとえば、自分は我慢しているのに、ほかの人が我慢していないことを見たり聞いたり感じたりして、イライラしてしまったことはありませんか。それは、考え方の違いや、頑張っている自分と相手との間にズレを感じて起きる嫌悪感です。そしてそれが、ママ友との亀裂になってしまうこともあります。

“もやもや”を具体的に考える

“もやもや”がたまると、怒りとして爆発してしまうことがあります。怒りはストレスの爆発ですから、「怒りの前」の気持ちに注目してみましょう。まずは、私の“もやもや”をひもといてみるということです。
「私は何に“もやもや”しているのか?」を、具体的な言葉にして考えてみましょう。
なぜ“もやもや”するのか、その理由を紙に書き出して、客観的にみる方法もおすすめです。

”もやもや”を紐解いてみよう

たとえば、「感染する恐れがあるのではないか」という心配について。心配な気持ちを持つのは悪いことではありません。今回のような感染症の場合は、月日が経つことで状況も変わってきます。ネットにはいろいろな情報が飛び交っていますが、根拠のないものも紛れています。政府のホームページや医師会の発表で、中立な情報を確認してみましょう。

ママ友と私の気持ちを整理する

考え方に違いがあったときに大切なのは「考え方」と「その人自身」を分けて考えること。
今まで仲良しだった「ママ友自身」を否定しないことを意識しましょう。心配の度合い、対策の度合いについては、自分とママ友との気持ちにズレがあるかもしれません。夫婦でも親子でも、もちろん友達でも別な人間。人によって感じ方はさまざまです。だからこそ、お互いの気持ちを尊重しつつ、相談して折り合いをつけましょう。

たとえば「私は室内で遊ぶのが心配だから、遊具のない公園で一緒に遊ばない?」と、理由とともに自分の提案を伝えてみましょう。提案のボールを投げたら、あとは相手がどう受け取って判断するかです。「えー、室内でも換気に気を付けていれば大丈夫じゃない?」と言われたら、今度は自分がその考え方を受け入れられるかを判断すればよいです。

お互いの気持ちを尊重しつつ、相談して折り合いをつけることも大事

ここでは、「考え方」に対して、YESかNOかを判断することが重要です。「その人自身」のYESかNOだととらえないこと。考え方は人それぞれ、心配の度合いも人それぞれです。もし、自分の出した提案に対してNOと言われても、落ち込む必要はありません。「そう考えているんだね」と、相手の「考え方」として受け取って、整理をしてみましょう。そして、別の方法や工夫をして遊べることがあれば、また聞いてみてはどうでしょうか。

まとめ

“もやもや”する気持ちが整理されない状態のままでいると、悩みがぐるぐると頭をめぐり、どんどん大きくなってしまいます。考え方の違うママ友と心地よくつきあうためには、気持ちと対策をしっかり整理して考え、行動できるとよいですね。

文:高祖 常子

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