産後のイライラはいつまで続く?これってガルガル期かも?対処法を紹介!

産後のイライラはいつまで続く?これってガルガル期かも?対処法を紹介!

産前は穏やか、産後にガルガル期、やがて穏やかに

産後ママの不安定な気持ちを表す言葉として使われている「ガルガル期」。これは、ホルモンバランスの変化などで起こるといわれています。今だけと分かっていても、やはり辛い状況がいつまで続くのか不安になってしまいますよね。ここでは、ガルガル期のセルフチェックと産後の不安定な時期や乗り越え方、対処法についてご紹介します。

ガルガル期とは?セルフチェック

ガルガル期とは、産後にイライラしたり怒りっぽくなったりする時期のことです。

ガルガル期とは、産後にイライラしたり怒りっぽくなったりする時期のことです。動物のメスは産後、子どもを危険から守るために威嚇行為をします。そのときの唸り声から連想して「ガルガル期」という名前が付いたようです。

女性の生活スタイルは赤ちゃんが産まれることで大きく変わります。産後の疲れもままならぬうちに夜泣きや授乳で睡眠時間も少なく、予測のできない育児が24時間続きます。
また、生まれたばかりの新生児を病気や事故から守らねばという緊張感やプレッシャーを感じる方もいるでしょう。

さらに、産前のように趣味に時間を費やすことや友人との交流も難しくなります。リフレッシュできる時間も満足に取りづらくなってしまいがちに。
こうした環境がママのストレスとなり、パートナーや家族に対してついイライラ、ささいなことに怒りっぽくなることがあるのです。
このようなママの状態は、インターネットのSNSを中心に「ガルガル期」と呼ばれています。

ガルガル期セルフチェック

以下の項目に当てはまるものはないでしょうか。

  • 出産前には気にならなかった些細なことにイライラする
  • パートナーに今まで以上にキツくあたってしまう
  • ちょっとした言葉に食ってかかるようになった
  • 他人に赤ちゃんを触らせたくないと思う
  • 突然悲しい気持ちになり泣きたくなる
  • 気持ちが不安定だと感じる
  • 警戒心が強くなった など

一つ以上当てはまったら、ガルガル期の傾向があるかもしれません。

ひどい時期は?いつまで続く?

産後の不安定な状態は、いつ起こるのでしょうか?

ひどい時期は、産後すぐ~産後1年頃

産後の不安定な状態は、いつ起こるのでしょうか?
ガルガル期のように気持ちが不安定になるのは、一般的に産後3ヶ月以内が多いと言われています。およそ10%~15%の人が経験するとされており、珍しいことではありません。

ただ、こうした症状が出る時期には個人差があります。精神的に不安定な時期は、産後すぐに限らないことも分かっています。
ある団体の調査によると、産後1ヶ月時点では何もなかった方のうち、8.1%に産後1年時点での不安定な精神状態が見られたそう。産後すぐではなく、しばらくたってからイライラしたり落ち込んだりすることもあるようです。

いつまで続く?1年と長引く人も

産後の不安定な症状が続く期間にも、個人差があります。3~12ヶ月ほど続く方もいれば、2週間ほどで収まる方もいるようです。
ママの不安の度合いや周りのサポートの有無によっても変わってくるため、家族や地域のサポートを頼ることも必要といえるでしょう。
もし、産後のイライラや、気分の浮き沈みが激しくなる症状が長く続く場合は、放っておくと悪化する可能性も否定できません。
家族やパートナーへはもちろん、地域の産後サポート事業などに相談してみるのも1つの解決方法です。
気になる場合はお住いの地域の保健所などに、相談してみてください。

ガルガル期の対処法

パートナーのパパにイライラしたり、義母の一言に落ち込んだりすることもあるでしょう。

もし、パートナーがガルガル期だった場合は「今はそういう時期である」ということを理解しましょう。そして、こちらの記事を参考にしてみてください。

自分が当事者だった場合、ガルガル期には、パートナーのパパにイライラしたり、義母の一言に落ち込んだりすることもあるでしょう。パパや義母には、あらかじめ産後の不安定な時期だということを伝えるのもよいかもしれません。

パパへのお願いは具体的に伝える

赤ちゃんが生まれるとママはそれまでの生活スタイルを変えざるをえない状況に追い込まれます。
自分の時間はなくなり、家事や育児に追われて息抜きもできない日々が続きますよね。
一方、パパだけはこれまでの生活スタイルを崩さず、育児や家事を手伝わずに好きなことをしている…そんな状況にストレスを感じることもあるかもしれません。
厚生労働省のアンケートによると、「夫は子どもが生まれた当初からイクメンでしたか?」という問いに対して、イクメンではなかったと答えたママは47%と約半数だったそうです。

具体的に伝える

では、もしパートナーが家事や育児に協力的でない場合はどう関わればいいのでしょうか?
あるアンケートでは「家事や育児などの指示を具体的にしてほしい」というパパの声が多数ありました。ママとしては、育児や家事に追われる自分の姿を見ていれば、状況を察して少しくらい自分から手伝ってくれてもいいのに…と思うかもしれません。しかし、具体的に何をどうしてほしいかを説明しないとパパには伝わりにくいようです。

「どうして手伝ってくれないの?」と気持ちだけ感情的に伝えると、パパは責められていると感じてしまいます。パパの手伝う意欲がそがれてしまい、喧嘩に発展してしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
これではママにとっても、いいことはありません。パパへのお願いは「やってほしいことを具体的に伝える」ことを意識しましょう。言葉で難しい時には、書き出してみるのもよいかもしれませんね。

できなくて当然と考えて

初めての育児では、おむつ替えやミルクの調乳などをいきなり頼んでも、パパはどうしていいかわからないものです。まずはママがお手本を見せて、出来るところからパパにも参加させて、やり方を覚えていってもらうとパパも参加しやすくなるでしょう。
このとき、慣れないパパの手つきにもどかしさを感じても、何かを言うのはグッと我慢してまずは見守ってあげてくださいね。
ガルガル期はパパの行動にイライラしてしまうことが多いですが、関わり方を少し工夫することでパパが積極的に育児や家事に関わるきっかけになるかもしれませんよ。

義母には最新情報をやんわり伝えて

赤ちゃんが生まれると、義母と価値観の違いが大きく、精神的に負担になった経験がある方も少なくないはずです。
特にガルガル期は、何を言われても悪いほうに考えてしまうという方もいるかもしれませんね。

育児の常識の変化による食い違い

例えば、「保育園に行かせるなんて子供がかわいそう」「離乳食はレトルトより手作り」といった義母の発言。
普段は受け流せても、ガルガル期には自分はダメな母親と責められているのではと感じてしまうこともあるでしょう。こうした言葉のほとんどは、義母が育児をしていた時代と現在との育児観の違いによるものです。ママが負い目を感じることはありません。

昔は常識だった育児法や考え方も、今の時代では否定されていることも多いものです。
科学的に立証されていることも少なくありません。3歳までは親が育てるべきという「3歳児神話」は、平成10年版の厚生白書で根拠がないと指摘されています。

最新の情報を知ってもらうには

育児書や定期健診でスタッフから掛けられた言葉などを出して、以前の育児とは変わっていることをやんわり伝えてみるのも1つの方法です。

例えば、「赤ちゃんを抱っこしすぎると抱き癖が付く」という説。
最近では、赤ちゃんをたくさん抱っこした方が、親や周りの人に対する信頼感を育みやすく、たくさん抱っこをしたほうが良いと言われています。
こうした情報はそのまま伝えると角が立つこともありますから、定期健診で保健師さんにアドバイスしてもらったなど、情報元を合わせて伝えると納得してくれるはずです。

また、ママの育児に否定的な言葉には、「保育園に行って手遊び歌を覚えてきたんですよ」「最近のベビーフードは栄養バランスも良くて、添加物を使っていない物もあるんです」などメリットを伝えるのもよいでしょう。

ママ友のSNSに注意

ママ友とのコミュニケーションに、ストレスを感じることはありませんか。
気持ちが過敏になりがちな時期は、何気ないひとことに必要以上に傷ついてしまうこともありますよね。ただ 、気にしすぎはよくありません。

最近のママ友づきあいの中で、注意したいのがSNSです。
友達が楽しんでいるSNSの投稿を見ると、気持ちがネガティブになってしまうこともあるのではないでしょうか。
自分は育児中心で外出やひとり時間もままならない中、友達が子供を預けてリフレッシュしている様子を見ると落ち込むこともありますよね。
気持ちが不安定なガルガル期は、SNSから距離を置くのもよいかもしれません。

ガルガル期が終わらない時は?

ガルガル期のような状態が強く表れる時期は、一時的なものです。

ガルガル期のような状態が強く表れる時期は、一時的なものです。日にちの経過とともに次第に回復していくでしょう。とはいえ、ずっとこのままなのでは?と不安になるママも多いですよね。
不安になったときは、つらい気持ちを表に出してみると気持ちがすっきりするかもしれません。

出産という大仕事から、すぐに訪れるハードな育児生活。つらい気持ちや苦しい思いを抱くことに、後ろめたさを感じていませんか?こうした感情を押し込むのではなく、あえて表に出すことも一つの方法です。

まずは、紙に自分の気持ちや感じたことをそのまま紙に書き出してみましょう。その後、時間を置いてから紙を読み返すことで、客観的に自分を振り返ることができます。何が原因でネガティブな感情になっているかを知るきっかけになりますよ。
ガルガル期はささいなことでも感情的になりがち。自分を客観的に認めることで気持ちの整理がつき、冷静に状況を見られるはずです。

最後に

毎日赤ちゃんのお世話をするのは、誰でも大変なことです。

毎日赤ちゃんのお世話をするのは、誰でも大変なことです。気持ちが不安定になり、怒りっぽくなったり、イライラしたりするのは特別なことではありません。
多くの人が経験することなので、自分を責めることではないのです。
そして、産後の大変な時期を乗り切るには、やはり周囲のサポートが必要不可欠。赤ちゃんの健やかな成長のためにも、ママのメンタルケアはとても重要です。
産後の不安定な気持ちが続く場合は、周りの人やかかりつけの医師などに早めに相談しましょう。

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文:COE LOG編集部

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