新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐため、全国でワクチン接種が進められています。初めての事態、初めての試み・・・3回目の接種や子供への接種も進められようとする中、さまざまな情報が飛び交い、不安な気持ちを抱えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、 COE LOG編集部が2021年9月13日~21日に新型コロナワクチンに関するアンケートを実施。接種状況や副反応について、みなさんの状況を調査したのでご紹介します。
ワクチン打った?みんなの状況
- アンケートの回答者
20代~60代の男女200人(オンラインアンケート)
- ワクチンの接種状況
アンケートを実施したタイミング(2021年9月13日~21日)で1回以上接種した人は81.0%。打つ予定がないという方も13.0%でした。
ワクチンの副反応は?
既にワクチンを接種した人は8割以上。副反応については、周りからもさまざまな話を聞いているかもしれません。
アンケートでは、1回以上ワクチンを接種した162人に、副反応の状況を聞きました。
- ワクチン接種後の副反応の有無
副反応がなかった人の声
- 1回目接種後は筋肉痛のような痛みがありましたが、2回目はそれもありませんでした。(ファイザー2回接種/40代男性)
- 1回目接種の後は打った翌日に腕の痛み、倦怠感、食欲不振がありましたが、2回目接種後は副反応がありませんでした。(ファイザー2回接種/30代女性)
- 1回目接種後は副反応なし。大事をとって2回目接種翌日は有給休暇をとっていましたが、全くの無症状。お出かけして、ランチ、買い物を楽しみました。夕方に腕は腫れてきましたが、熱も出ることなく、次の日は仕事へ。同じ日に接種した同僚は副反応でダウンして休んでいましたが、私は全く問題なく仕事をしていました。(モデルナ2回接種/30代女性)
厚生労働省のホームページでは、ワクチンの副反応として以下が報告されています。
副反応があった人の声
アンケートでは自由回答で副反応について記載していただき、その内容には以下の傾向がありました。
- 接種箇所の痛みや腫れ
1回目、2回目接種ともに接種箇所の痛み・腫れ、かゆみなどを訴えた方が多くいました。
ソフトボールほど腫れた方、接種から1週間~10日経ってから腫れてきた方も。
また、筋肉痛のような痛みがあった、腕が上がらなくなったという声も数多く見受けられました。
- 発熱
今回のアンケートで副反応として「発熱」のコメントがあった比率は以下です。
モデルナ1回目接種:17.3%(75人中13人)
モデルナ2回目接種:75.4%(61人中46人)
ファイザー1回目接種:17.2%(87人中15人)
ファイザー2回目接種:57.8%(64人中37人)
微熱の方から、38~39度以上の熱が出る方まで。翌日に発熱する方が多く、ほとんどの方が2~3日でおさまっているようです。
- 倦怠感
「だるい」、「全身重い」、「神経痛」などの症状があらわれた方が多くいました。
- 頭痛
「軽い頭痛」の方から、「強い頭痛」、「頭が割れるような頭痛」と表現する方までいました。
- 関節痛
「全身の痛み」などの症状があらわれた方もいました。体が痛くて眠れず、痛み止めの薬を飲んだ方もいます。
- その他
吐き気、眠気、めまい、立ちくらみ、疲労感、悪寒、食欲不振、じんましんが出たなどの回答が複数ありました。また、異常な食欲が出た、口内炎、心拍数が上がった、息苦しくなったという人もいました。
接種の数時間後から翌日以降にさまざまな症状があらわれる方が多い傾向で、ほとんどの症状が2~3日程度でおさまっているようです。
ただ、中には強い副反応が出た方や、長く副反応の影響と思われる症状に悩まされている方もいます。
- 2回目接種した日の夜に微熱、翌日夜に38. 2度の発熱。右足が腫れ、足先が化膿し、右足の付け根のリンパが腫れました。その後3週間程たちますが、微熱が治まっていません。(モデルナ2回接種/40代男性)
- ワクチン接種中から患部に痛みがあり、直ぐに軽い立ち眩みがありました。その後、30分の休憩中に悪寒がしてさらに患部の痛みが酷くなり、休憩後真っ直ぐ歩けなくなったため、医務室で様子をみました。体調が落ち着いたので帰宅しましたが、帰宅後に頭がふらついたので熱を測ったら37.7度の発熱。時間が経つにつれて頭痛と腕の痛みが酷くなり、さらに夜に息苦しさを感じたので救急病院に行きました。熱は3日ほど、頭痛と腕の痛みは5日間ほど続きました。(モデルナ1回接種/40代男性)
- 2回目接種翌日の朝に、今まで経験したことのない吐き気を催すとてつもない頭痛があり、昼頃に治ったかと思ったらその後に右半身の痺れ(接種は左腕)が出始めました。麻酔がかかっているような感覚で、腕の上げ下げもままならない状態。また、腕ほどひどくはないですが、足も痺れている感覚がありました。完全回復したのは3日後でした。(モデルナ2回接種/20代男性)
- 1回目接種の夜から腕の痛みと37.5度前後の発熱があり、翌日は腕が全く上がらず激痛に。昼前後から倦怠感で会社は早退しました。解熱剤で腕の痛みは和らぎましたが、熱が下がったのは3日目の朝。そして、その日の夜から胃痛とお腹のあたりにじんましんが出始めました。4日目の朝もじんましんが引かず倦怠感もあり、座っているのが辛い状況。5日目になってやっと、怠さが残るものの趣味のランニングができるまで回復しました。(モデルナ1回接種/40代女性)
副反応が出るか出ないか、どのような症状が出るかは、個人差がかなり大きいようです。
厚生労働省のホームページには以下の記載があります。
ワクチン接種のメリット、デメリットを考え、自分自身で判断をして、接種をする場合は、事前に準備をおこなった上で当日を迎えられると安心です。
次の章では、ワクチン接種にあたっての準備についてご紹介します。
ワクチン接種の準備は?
ワクチンを接種した人に、事前に準備しておいてよかったこと、準備しておけばよかったことを聞きました。
- 薬など
解熱剤、鎮痛剤、冷却シート、湿布など
- 市販薬が人気のものは売り切れていました。何が良いのかもっと調べれば良かったです。(40代女性)
- 水分補給
OS-1、ポカリスエット、アクエリアスなどのスポーツドリンク
- 2回目は接種の3日前からポカリスエットを毎日1~2ℓ飲むようにしていました。そのおかげか分かりませんが、2回目は腕の痛みがマシでした。(20代女性)
- 休暇
接種翌日は仕事の休みをとっておく
体調が悪くなった時のために、パートナーと接種日をずらす
- 副反応をみこして、実家の両親に子供の世話を頼みました。接種した日から実家に帰って子供の食事などの世話を家族に任せて横になることができたので助かりました。(40代女性)
- 食事関連
食事の準備や買い物をしておく
家族の食事を作っておく
食欲がなくても食べられるゼリー飲料や消化によいものを用意しておく
- コンビニで2日分位の食糧を準備しておいたのは良かったです。一人暮らしで、体がまともに動かないと食事を作ることもできなかったので。(20代男性)
- 体調管理
十分な睡眠など
- 2回とも夜勤明けの日で、疲れ切ったところに接種しました。職域接種なので日にちは選べませんでしたが、疲れている時はやめた方がよいと感じました。(50代男性)
- 2日前位からしっかり睡眠を取るように努めたのは一応準備として良かったと思う。(60代男性)
- その他
接種前にお風呂を済ませておく
事前に副反応の情報を集めて、心の準備をしておく
あらかじめ、やりたいことを先にやっておく
- 腕が上がらなくなるだろうと予想して、お風呂に入っておいてよかった。(40代女性)
- 2回目接種前の問診で、お医者さんがご自身の副反応をどうやって乗り切ったかを丁寧にお話してくれました。それによって安心したのと、お話してくれたお医者さんと同じ経緯で副反応が出たので、正確な情報にありつけたことがラッキーでした。(30代女性)
- 趣味で走っていますが、こんなに走れない期間が長引くとは思ってなかったので、もっと走っておけばよかったです。 (40代男性)
結果として副反応が軽く、準備したものが不要になるかもしれません。
ただ、備えがあればもしもの時に対応ができるため、これらの意見を参考にしてみてください。
最後に
ワクチンパスポートの導入も検討されていますが、接種に関してはあくまで「任意」。持病や体質など、さまざまな理由で打てない方もいます。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをしたりすることのないようにしていきたいです。
一人ひとりができる感染対策をおこない、1日も早く、新型コロナウイルスが収束し、日常を取り戻せることを祈っています。
※当サイトでの情報の提供は、診断・治療行為ではありません。個人の体験や感想を、アンケート結果をもとに一例として紹介しています。
文:三輪田理恵