SDGsの身近な例|個人で!親子で!今日からできる具体例を紹介

SDGsの身近な例|個人で!親子で!今日からできる具体例を紹介

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「SDGs(エスディージーズ)(※)」は、環境保全、人権、貧困などの問題を解決していくために作られた国際目標です。最近よく聞くものの、個人でどう取り組むべきか、どう子供に教えていくか悩んでしまう人も多いはず。
でも実は、少しの工夫で簡単にできるSDGsはたくさんあるのです。今回は、SDGsの身近な例をご紹介しますので、家庭での取り組みや、子供が学校で学習してくることの参考にしてみて下さい。

※「SDGs(エスディージーズ)」については、こちらを参考にしてみてください。

国際目標として掲げられているSDGsとは?

個人で取り組むSDGs

これからの時代、SDGsの取り組みは当たり前の世の中になるはず。子供たちの未来のためにも、家庭でできることは親子で積極的に取り組みたいものです

これからの時代、SDGsの取り組みは当たり前の世の中になるはず。子供たちの未来のためにも、家庭でできることは親子で積極的に取り組みたいものです。
ここでは、今日から個人でできるSDGsの例を9つご紹介します。

SDGsの身近な例

  1. 電気や水道の無駄遣いをなくす
  2. 食品や日用品を使い切る
  3. 認証マークの商品を買う
  4. マイバッグ/マイボトルを持ち歩く
  5. 簡易包装や詰め替えの商品を選ぶ
  6. 地産地消
  7. 使わないおもちゃや服などを寄付する
  8. 車での移動を減らす
  9. お互いの違いを認め協力する

1.電気や水道の無駄遣いをなくす

個人でできるSDGsとして、まず取り組みたいのは節電や節水。
限りある資源を有効的に利用し節約にもつながりますよね。
電気をつけっぱなしにしない、シャワーを出しっぱなしにしない、エアコンの設定温度を見直す、冷蔵庫の開け閉めの回数を減らすなど、意識するだけでも無駄は減らせます。
そして、節電や節水グッズを使うのも有効です。
エアコンはサーキュレーターを併用すると冷房や暖房の効率が上がりますよ。
後ろから空気を取り込んで前に出すというサーキュレーターの仕組みを利用し、空気を循環させるのです。
冷房の場合、冷たい空気は下にたまるため、エアコンに背を向けてサーキュレーターを置いて床周辺の冷気を拡散します。
暖房の場合は、天井にたまる暖かい空気に向かってサーキュレーターを置くと足元も暖まるようです。
他にもシャワーヘッドや蛇口を節水タイプのものに変更したり、電源タップは個別にスイッチがついたものに変更したり、買い替えのタイミングで節電・節水グッズを検討しましょう。

2.食品や日用品を使い切る

特売で買った食材が、冷蔵庫に眠ったまま賞味期限を迎えていませんか?
家庭で出る廃棄を減らすのも、個人でできるSDGsの取り組みの1つです。なるべく捨てずに使い切る習慣を身につけましょう。
ゴミを減らし、海洋資源や生態系を守ることにもつながるだけでなく、食料の安定的な確保や価格の安定にもつながります。
忘れずに使い切ることも大切ではあるものの、使い切るために消費期限を延ばす工夫や、早く使い切る工夫をするのも効果的です。
キャベツの芯やブロッコリーの茎は捨てずに食べる、すぐ食べないお肉は冷凍する、洗剤は種類を増やさない(他のもので代用して使い切る)など。自分のライフスタイルに合った工夫を見つけてみて下さい。

3.認証マークの商品を買う

認証マークがついた商品を積極的に買うことも、個人でできるSDGsの取り組みです。
食品をはじめ、さまざまな商品についている認証マークは、生産者や販売元の取り組みの証。
お買い物をする際は、下記のマークを参考にしてみて下さい。

【認証マークの例】

  • 国際フェアトレード認証ラベル(The FAIRTRADE Marks)
  • 有機JASマーク
  • MSC認証(海洋管理協議会)通称:海のエコラベル
  • ASC認証(水産養殖管理協議会)
  • RA認証(レインフォレスト・アライアンス)
  • FSC認証(森林管理協議会)

など

国際フェアトレード認証ラベル(The FAIRTRADE Marks)

フェアトレード認証ラベルは、適切な環境で育てられ、安全な労働環境のもと作られた商品を適切な価格で販売している商品に対して認められるものです。
生産される環境への配慮にとどまらず、人権や公平な取引にも配慮された証です。
コーヒーやチョコレートによく見られます。

有機JASマーク

有機JASは、オーガニック製品で見かける機会も多く、馴染みがあるマークですよね。
このマークがついているものは、身体によい証というだけではありません。
環境への負荷が少ない方法で作られるので、環境や生態系の保全にもつながっています。
野菜だけでなく畜産物などにも使われている認証マークです。

MSC認証(海洋管理協議会)通称:海のエコラベル

スーパーのお魚売り場で目にする「MSC認証」は、海のエコラベルとも呼ばれています。
これは、海洋管理協議会の規格に合った水産物にだけ認められる認証マークです。
MSC認証のマークのついた商品は、持続可能で生態系への影響に配慮した漁業で獲った水産物を、流通から販売まで適切に管理されている証です。

ASC認証(水産養殖管理協議会)

海で獲れる天然の水産物に認められるMSC認証に対し、養殖で育てる水産物に対する認証マークがASC認証です。
MSC認証と同じく、海洋資源を守るための規定をクリアした商品に認められています。
養殖のサケやエビ、貝などや、缶詰などの水産加工品にも使われています。

RA認証(レインフォレスト・アライアンス)

コーヒーを買うときによく見かけるのが、RA認証です。
ファストフードやコンビニでも、レインフォレストアライアンスと記載のあるコーヒーを取り扱うところもありますよね。
RA認証は、森林や気候などの自然や作り手の人権、また関わる地域や生態系のコミュニティに配慮した作物に認められるマークです。
農作物だけでなく、紙や段ボールなどの包装、また観光にも使われています。

FSC認証(森林管理協議会)

FSC認証は、森林の持続管理を示す認証マークです。
持続可能な森林を目指し、適切に管理・調達された森で作られたものに認められています。
牛乳パックやペーパー類などに使われています。

これらのマークがついている商品は増えてはいるものの、多くはありません。
まずは普段お買い物をするお店で、どんな商品にどのマークがあるか、探してみて下さい。

私たちの消費活動を通して取り組むことができるサスティナブルな暮らし、「エシカル消費」についてはエシカル消費とは?身近にできることを分かりやすく解説!の記事を参考にしてみてください。

4.マイバッグ/マイボトルを持ち歩く

個人でできるSDGsの取り組みとして、マイバッグやマイボトルの持参は、すでに日々の生活で実践している人も多いのではないでしょうか。
買い物袋の有料化やプラスチックストローの廃止など脱プラスチックの習慣は、ここ数年でぐっと身近になりましたよね。
プラスチックごみを減らすことは、海洋汚染を防ぐだけでなく地球温暖化や生態系破壊などの問題に対する取り組みでもあります。
マイバッグはうっかり忘れてしまうことも多いものです。
キーホルダー型でカバンに取り付けられるモノを使うのもよいかもしれません。

5.簡易包装や詰め替えの商品を選ぶ

シャンプーやコスメの詰め替え商品や簡易包装の生鮮品を選ぶのも、個人でできる身近なSDGsです。
詰め替えや簡易包装を選べば、必要のないゴミを出さずに済みますね。
また店頭に並ぶまでの輸送にかかる資源の削減にもつながるといえるでしょう。
そして、値段が割安な場合もあり家計の節約になるのも、主婦にとってはうれしい点。シャンプーや洗剤などの詰め替え商品を、ボトルに詰め替えずにそのまま使えるグッズもあります。このようなグッズを上手に活用すると家事の手間も省けますよ。

6.地産地消

地域で獲れたものを選ぶだけでも、個人でできるSDGsへの取り組みにつながります。
地産地消というと、地域で獲れたものを安全に安くいただくイメージがあるのではないでしょうか。
確かに、地域経済の連携や地域文化を残すこともSDGsの目標の1つ。さらに地産地消は、輸送にかかるエネルギーの削減や労働環境の改善などにも役立ちます。

7.使わないおもちゃや服などを寄付する

ぬいぐるみは寄付できる?おもちゃ・絵本など不用品処分方法
にある通り、おもちゃや本、服は、必要な人に寄付することも可能。こちらも、個人でできるSDGsへの取り組みにつながります。
ゴミを減らせるだけでなく、誰でも平等に学ぶ機会や安全な暮らしのためにも役立ちます。
寄付団体によっては、不用なモノをお金に換えて必要なところへ寄付する取り組みもありますよ。

8.車での移動を減らす

なるべく車を使わないのも、個人でできるSDGsの取り組みの1つです。車に乗る機会を減らせば、地球温暖化の防止など環境保全に貢献できるでしょう。
公共交通機関や、徒歩、自転車で行ける範囲の移動は、できるだけ車を使わないよう意識づけを。自分たちの健康のためにもなりますよね。

9.お互いの違いを認め協力する

SDGsには、ジェンダー平等を実現する、人や国の不平等をなくすという目標も掲げられています。
日本は、多民族国家ではなく宗教や人種の違いを感じることは少ないかもしれません。しかし、経済格差やジェンダー格差は、世界的にみても大きな課題と言われています。
この課題に対して個人としてできるのは、まずは違いを認め協力することです。
女性の家事負担を見直す、障がいのある人と交流を持つ、ボランティアに参加するなど、機会を見つけて家族で話し合うのもおすすめです。親子で取り組めば、よい教育にもなりますね。

家庭でも取り組めるようSDGsの17の目標をカードにしたカードゲームや、すごろく、塗り絵など無料で公開されている教材もあります。
これらを活用して、親子でSDGsについて考えるきっかけ作りにしてもよいですね。

SDGs教育教材・ゲーム│長岡技術科学大学
すごろくでSDGsを学ぼう | 国連広報センター
SDGs CLUB |日本ユニセフ協会

子どもと楽しむ、面白い取り組み

子どもと楽しみながら生活に取り入れられると、SDGsの取り組みも習慣化もしやすいはず。

SDGsの取り組みは、普段の生活の中でできることも多いものです。
子どもと楽しみながら生活に取り入れられると、SDGsの取り組みも習慣化もしやすいはず。
楽しみながら日ごろの暮らしでできる面白い取り組みをいくつかご紹介します。

【子どもとできる面白い取り組み】

  • 散歩
  • 子どものお手伝い
  • 植物を育てる
  • 捨てるものでおもちゃ作り
  • SDGsの取り組みを話し合う

散歩

散歩や街歩きも、子どもとできる取り組み例のひとつです。
車や公共交通機関を使わないことは、環境に優しい取り組みですよね。
親子での外遊びは、子どもも喜ぶものです。
外に出て歩くだけでも、健康的であるのはもちろんのこと、節電にもなりますし、街のことを知る機会にもなります。
さらに散歩途中ですれ違う子連れやお年寄りと言葉を交わすのは、不平等をなくすアクションのひとつでもあります。
SDGs活動の一環として、街歩きのイベントを開催する自治体や企業もあります。
子どもが小学生にもなると、親子で散歩する機会も減りますが、週末には子どもを散歩や街歩きに誘ってみてはいかがでしょうか。

子どもに「お手伝い」をお願いする

子どもに「お手伝い」をお願いすることも、SDGsな取り組みのひとつです。
子どもは「お手伝い」を通じて、家事はみんなでやるものだと認識し、男の子も家事はするのが当たり前とジェンダー平等を理解していきます。
さらにお手伝いをすることは、子どもの自己肯定感につながるとも言われています。
子どもはお手伝いを通じて、家族の役に立てた、自分にもできたと、前向きになれるものです。一人で簡単にできそうなことを「子どもの担当」として習慣化できるといいですね。

植物を育てる

庭やベランダで植物を育てると、陸の豊かさや、住み続けられる街づくりにつながります。
庭やベランダに木を植えると、鳥や虫など様々な生物がやってきてくれますよね。
豊かな環境づくりの第一歩です。
さらにトマトやハーブなど食べられる植物を育てれば、健康的で豊かな食事につながります。子どもと一緒に育てることで、食育にもなるはずです。

捨てるものでおもちゃ作り

着なくなった服をリメイクしたり、捨てる空き箱で工作をしたり、ペットボトルのキャップを集めて遊んだりと、再利用するのも環境にやさしい取り組みです。
「おもちゃ作り」というと難しいと身構えてしまうかもしれませんが、手間のかかるものばかりではありません。空き箱やいらない紙に絵をかいたり、捨てるチラシを細かくちぎって貼りコラージュを作ったり、空のペットボトルと丸めた新聞紙でボーリングをしてみたり…。
簡単なものでもいろいろ工夫できます。
インターネットで、DIYのやり方や工作の作り方などを探すと、いろいろなアイデアが紹介されています。子どもと短時間でできそうなものも多いので、検索してみて下さいね。

SDGsの取り組みを話し合う

子どもが小学生になるくらいであれば、家族でSDGsの取り組みについて話し合うことも重要な取り組みです。
子どもは小さい頃から、保育園や幼稚園で植物を育てたり、給食を残さず食べたりとSDGsにつながる体験をしているものです。
そういった体験をしたときやニュースを見た時に、他にはどんなことができるか、家族で話し合ってみてください。子どもといえども、自分の体験を通じて子どもながらに考えているものです。
子どもの視点は、意外と参考になることもあるかもしれませんよ。

小学生、学校での取り組み事例

教育現場では、ESD(Education for Sustainable Development)「持続可能な開発のための教育」としてSDGsに対するさまざまな学びが行われています

今後、子供が学校でSDGsについて学んでくることも増えるでしょう。
教育現場では、ESD(Education for Sustainable Development)「持続可能な開発のための教育」としてSDGsに対するさまざまな学びが行われています。

身近な取り組みでは、

  • 校内を活用した環境学習
  • 地域の文化や習慣を学び伝える学習
  • 地域と連携した防災教育

などの事例があります。

一見すると、今までにも社会や理科、生活の授業で教えられてきた内容ですよね。
ただSDGsの取り組みとしては、一方的な学びにとどまらず、自ら考えて行動や発信することまでを取り組みの一環としている事例も見受けられます。
地域の世界遺産でボランティア活動をしたり、市役所と連携して自分たちでできることを発信したり、他校の生徒と交流したり。他者との協力やコミュニケーションも重視されているようです。
ユネスコの理念を実践するユネスコスクールは、国内のESD拠点として位置づけられており、小学校・中学校などがこのネットワークに参加。公立小学校も多く、加盟校ではガイドラインに沿った積極的な活動が行われています。

まとめ

ゴミを減らす、節電節水、環境に配慮する、差別をなくすなど、どれも特別なことではありません。 外務省も、自分でできることを実践するのが大切だと解説しています

今回は、個人でできるSDGsの取り組み例をご紹介しました。
ゴミを減らす、節電節水、環境に配慮する、差別をなくすなど、どれも特別なことではありません。
外務省も、自分でできることを実践するのが大切だと解説しています。
今回ご紹介した取り組み例は、小学生くらいになれば親子で考えられるものばかりです。
子供とお買い物の際に認証マークの商品を見つけたり、お出かけの際にマイバッグ・マイボトルを持ち歩いたりと、親子で楽しみながら実践していきましょう。

文:COE LOG編集部

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